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本流逆流(11月5日付コラムより)
2017/11/07

 7月の東京都議選で地域政党「都民ファーストの会」を立ち上げ、自民党を蹴散らした小池百合子都知事はその追い風に乗り、今回の衆議院総選挙では希望の党を旗揚げ。一方、政権転落以来逆風が続く民進党・前原代表は、希望の党に安倍政権打倒を丸投げした。
 しかし希望の党代表に就いた小池氏は、安保法制(戦争法)や改憲への態度を踏み絵にリベラル派議員の「排除」を宣言したことで一気に風向きが変わった。
 結局、総選挙は与党が憲法改正発議に必要な定数の「3分の2」超を維持する結果に終わったが、前原・小池両氏の動きに危機感をもった枝野幸男氏が立憲民主党を立ち上げ、総選挙で野党第一党の座を得たことで野党共闘の命脈が保たれたことは不幸中の幸いといえるのではないか。
 総選挙大勝で勢いづく安倍首相がこれまで以上に“北朝鮮に日本が攻撃されたら”などと国民に不安と危機感を煽り、さらなる自衛隊の軍備増強、日米軍事同盟強化に進んでいくことが懸念される。
 国連決議への対決姿勢を崩さない北朝鮮に対して、経済制裁のさらなる強化と同国周辺への軍事展開で脅すトランプ米大統領。そのことを世界で真っ先に支持表明した安倍総理。北朝鮮に対峙する韓国が対話での危機打開を模索しているのに、安倍氏の対米従属姿勢は異常だ。
 総選挙では安倍政権を希望の党・小池代表が結果的にアシストした形だが、希望とは名ばかりの“野望の党”と自民・公明・維新が今後加速させるであろう改憲策動を私たちは黙って見過ごすわけにはいかない。