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大阪地連第71回定期大会 秋山民夫委員長あいさつ(抜粋)
2016/11/15

大阪地連第71回定期大会 秋山民夫委員長あいさつ(抜粋)

白タク問題は安倍政権との闘い


 タクシー産業は長年の労働条件悪化の結果として労働者の高齢化が進み、疲弊しきっています。2002年の規制緩和以降、悪化した労働条件を改善するため09年に適正化活性化特措法、14年には改正特措法が施行されましたが目的は達成できていません。
 大阪市域では地域協議会の適正化小委員会が、適正車両数上限との乖離率・12%を預かり休車で是正する方向性を打ち出していますが、稼働率が70%を切る現状で車庫に眠っている車を少し減らすだけでは労働条件改善は期待できません。
 大阪では長年、運賃改定も行われず、逆に公定幅運賃の下限が中型車で660円から640円に下げられているのが現状です。

危機意識低い大阪業界

 そうした中で、タクシー産業そのものを根底から壊す白タク合法化問題が持ち上がっています。安倍政権はシェアリングエコノミーを是とした上で民泊などを先駆けに、ライドシェアの解禁に向けて突き進んでいます。いまのところ国交省は「安全性が担保できないものは認められない」という姿勢ですが、安倍政権の意向を受けて国交省に方針を変えさせようとする動きもあります。
 しかし大阪の業界は危機意識が非常に低く、反対運動が盛り上がりません。大阪地連は毎月、主要ターミナルなどで宣伝行動に取り組んでいますが、市民や待機中の乗務員には白タクの危険性が伝わりきっていません。白タク合法化阻止のたたかいは、小泉政権時の規制緩和攻撃と同様、安倍政権とのたたかいであるという認識をしっかりと持ち、運動を強めていかなければなりません。

「改善基準」積み残し

 観光バスでは軽井沢スキーバス事故を受けて参入チェックを厳しくしたり、抜き打ちの立ち入り検査など、監査強化を図っていますが、根本問題である「改善基準」告示の改定と法制化が積み残されています。
 最後になりますが、私たちの運動の前進には組織の強化拡大が不可欠です。労働組合のある職場と、ない職場では労働環境に雲泥の差があり、後者には不満と要求が山積しています。宣伝と対話活動を中心になかまを拡げていこうではありませんか。
 自交労働者の賃金・労働条件の向上と、公共交通機関としての安心・安全を掲げ、執行部が先頭に立ち、皆さんと共に奮闘していく決意です。