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本流逆流(4月25日付コラムより)
2020/04/27

 緊急事態宣言が発令されて店は休業、人通りが絶え、静まりかえる市街で目に見えて増えているのが「ウーバーイーツ」や「出前館」などデリバリーの自転車やバイクだ。
 「巣ごもり」が奨励されている中で、各戸にせっせと料理を届ける働きぶりをメディアは好意的に取り上げるが、配達人が労働者として扱われず無権利状態で労災もないという問題点にはまったく触れないから、視聴者からすれば“アルバイトみたいなもんか”ぐらいの認識であろう。
 そんな中、大阪府・吉村知事が打ち上げたのが「1000円以上の出前をキャッシュレス決済した場合、500円分のポイントを還元する」という独自支援策である。
 「ポイント還元」と聞いてまず思い浮かぶのは「囲い込み」であり、自治体が特定業種の利用促進キャンペーンに金を出すなどコロナ禍でなければあり得ないはずだが、“この機に乗じて”などと言おうものなら袋叩きにあいそうなぐらい吉村氏の好感度が上昇中だ。
 情報番組に連日生出演し、“やってる感”も視聴率も上がる、上がる。維新府市政による医療破壊を伝えることもなく、もはや在阪メディアは維新との利益共同体である。