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本流逆流(3月5日付コラムより)
2021/03/05

 汚職や不正など疑惑の渦中にある政治家が急に病気になって入院したり国会を欠席したりするのはよくある話である。
 UR都市機構への口利きの謝礼として建設会社から金銭を受け取っていた甘利明・元経済再生担当相は、2016年1月にそれが報道で発覚すると同月末に閣僚を辞任。野党は甘利氏の証人喚問を与党に求めたが、同氏は睡眠障害を理由に国会を閉会まで約4か月欠席、不起訴が決まった直後に政務復帰している。
 で、今回は政治家ではなく官僚である。菅首相の長男などから接待を受けていた山田真貴子内閣広報官が急遽入院、3月1日付で辞表を提出し、受理された。同日は国会で野党の質問に答えるはずだった。SNSでは“飲み会は断らなくても国会は断るのか”などと批判が渦巻いている。
 入院先はおそらく個室病床であろう。いま、病床ひっ迫が伝えられる中で特に必要とされているはずだ。病であっても山田氏には説明責任がある。
 ニュース番組に出演した菅首相への質問をめぐってNHKに「総理、怒ってますよ」と抗議の電話をかけたとされる山田氏だが、同氏に多くの人々が「怒ってますよ」と伝える手立てはないものか。