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本流逆流(10月5日付コラムより)
2021/10/05
桜田淳子が統一教会の「合同結婚式」に参加してワイドショーを賑わせたのは30年ぐらい前だったか。「テッシー」「マインドコントロール」の文字が連日スポーツ新聞の1面に躍っていた。同じ頃、統一教会の信者だったタレント・飯星景子を父親で作家の飯干晃一氏が説得して脱会させたことも話題になった。
オウム真理教が世に出る以前はカルト宗教といえば統一教会だった。法外な値段で壺などを売りつける「霊感商法」も社会問題になっていた。被害は現在も続いており、全国霊感商法対策弁護士連絡会(全国弁連)も活動中。
その全国弁連が9月28日付で「衆議院議員 安倍晋三先生へ」との公開抗議文を出した。
「本年9月12日、韓国の統一教会施設から全世界に配信された統一教会のフロント組織である天宙平和連合(UPF)主催の『神統一韓国のためのTHINK TANK2022希望前進大会』と称するWEB集会において、安倍晋三前内閣総理大臣の基調演説が発信される事態が生じました」「安倍先生が、日本国内で多くの市民に深刻な被害をもたらし、家庭崩壊、人生破壊を生じさせてきた統一教会の現教祖である韓鶴子総裁(文鮮明前教祖の未亡人)を始めとしてUPFつまり統一教会の幹部・関係者に対し、『敬意を表します』と述べたことが、今後日本社会に深刻な悪影響をもたらすことを是非ご認識いただきたい」。
安倍氏は演説で「(UPFが)家庭の価値を強調する点を高く評価します」と述べたという。安倍氏が統一教会と共有しているのは人権への憎悪である。親や先祖に感謝せよ、お国のために子を産めよ増やせよ──家族を国家の最小単位とし、自立した個人の人権を踏みにじる。「合同結婚式」は自由意思による婚姻へのアンチテーゼでもあった。安倍氏が執着する憲法改悪の企ては“日本カルト化計画”といえよう。