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大阪府下全域で生活苦拡大 「急激な物価高騰最賃に考慮すべき」
2023/08/07
「全国一律最賃1500円に向けて団結してがんばろう」と拳を突き上げる大阪労連と大阪地連のなかまたち(28日15時、大阪合同庁舎4号館前で)
全国一律最賃1500円を
大阪地連(福井勇委員長)は7月28日午後、大阪労連(菅義人議長)のなかま70人とともに、大阪地方最低賃金審議会第354回総会前宣伝につづき、大阪合同庁舎4号館前で座り込み行動を実施。座り込むなかまは、プラカードや横断幕で急激な物価高騰によって生活がひっ迫している状況や全国一律最低賃金制度実現の必要性を市民にアピールし、NHKや関西テレビがその様子を夕方報道しました。
東京では全国加重平均1000円越えに向けた合意が労使間でまとまらず結論(目安)が持ち越された中央審議会がつづく7月28日、大阪労連はうだるような炎天下の下、急激な物価の高騰で暮らしがままならない現状の打開に向け、最賃1500円以上、全国一律制の実現をもとめ、大阪地方最低賃金審議会が第354回総会が開催される谷町4丁目の大阪合同庁舎4号館前で昼休み宣伝を行い、自治労連、生協労連(3P関連記事)、大阪市地区協、福保労の代表が訴えました。
主催者を代表し大阪労連の北川副議長は、「宣伝行動から引き続いての座り込み行動ご苦労さまです。物価高騰が続いている中で、賃金を引き上げて欲しいという労働者の声が高まっています。23春闘を闘いましたが、労働者全体の賃金を引き上げるためには最低賃金を大幅に引き上げる必要があります。実現に向けて奮闘しましょう」とあいさつしました。
この日、意見陳述を行う全国一般の山口さんは「初めてで大変緊張していますが頑張って発言します」と決意を語り、参加者らが拍手で審議会総会に送り出し、職場のなかまから寄せられた一言カードを並べ思いを一つに座り込み、道行く人へアピールしました。
大阪府下各地から
連日、深刻な相談が
大生連の江田事務局長が激励に駆けつけ「府下各地から連日のように相談があり、あるシングルマザーから『食べ盛りの3人の子どもを抱え物価が高騰していることから食費も嵩み家賃が払えず、電気代も滞納している』という深刻な相談があった。今の時間給では税金や社会保険料の負担に、家賃や医療費を足すと生活保護基準より低くなる。それを解消するには最賃を引き上げる以外にはない」と訴えました。
意見陳述を終えた山口さんから「もっとしらけた感じなのかなと思ったが、審議委員が頷いてくれていて、話し終わったあとには、審議委員のコメントで言いたかったことを言ってくれたので、伝わっていたんだ」と感想がありました。
タクシー協会「経営できない」と意見書
付添を務めた全国一般竹口書記長は、「大阪労連で集めた署名や意見書も公開されていた。連合からは、リビングウェッジという時給1100円のささやかな要求だった。使用者側からはタクシー協会が、コロナ禍で経営が大変でこれ以上賃金が上がると経営できないので慎重に決めてほしいと意見書が出されている」などと報告しました。
最後に、鴻村事務局次長から「最後まで署名を積み上げ、全国一律制と時間給1500円の答申を出させるために奮闘しよう」と呼びかけ、団結がんばろうで締めくくりました。
行動を終えた大阪地連の松原伸一副委員長は「毎年タクシー協会から意見書が出ていることが残念だ。最賃さえ払えばまともな経営だと勘違いしているのではないか、普通に働き暮らせる賃金にしなければ人も入ってこない」とコメントを寄せています。