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大阪地連第72回中央委員会 あいさつ・発言要旨
2015/02/25

業界都合優先した骨抜きの配置基準


中央交通労組
服部一弘氏


 関越道ツアーバス事故を受けて国は「交替運転者の配置基準」を公示しましたが距離規制は回送距離を含んでいません。例えば和歌山など隣県のバス会社が大阪に営業所がある場合は片道40〜50キロの回送距離が含まれず、総運転距離500キロ、具体的には大阪〜静岡、広島、高知の夜行ワンマンが可能です。運転者の健康、安心安全より業界の都合を優先した骨抜き規制と言わざるを得ません。
 昨年11月に過労死防止法が施行されました。厚労省の過労死認定基準では、発症前1か月は100時間超、2〜6か月は月当たり80時間超の時間外労働で過労死認定されますが、現行の改善基準告示では115時間の時間外労働が可能で、整合性がとれなくなっています。新たに設立される全国バス部会として国に改善基準告示の改定・法制化を要求しなければなりません。
 昨年4月に新制度の下で運賃改定が行われ労働条件改善が期待されましたが、運賃審査項目の一つである「経費」の中に「手数料」が認められており、旅行会社が手数料バックを要求することから事実上旧運賃での取引が横行しています。引き続き運賃改定の主旨を守らせる運動に取り組みます。