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大阪労連第50回定期大会・討論 自交総連からの発言
2015/09/15

大阪労連第50回定期大会・討論 自交総連からの発言

過労による事故防止へ規制強化を


大阪地連 松下末宏書記次長

骨抜きのワンマン距離規制


 観光バスは、重大事故を踏まえ、ワンマンでの距離規制や新公示運賃が施行され規制強化が行われたと報道されていますが、距離規制は実車距離の規制で回送距離は含まれていませんし、その実車距離も途中1時間の休憩をとれば、昼間600キロ、夜間500キロと長距離運行を認めています。そして、新公示運賃もバス会社が旅行業者へ斡旋料の名目で運賃の一部を返金させられるなど、元の木阿弥で実質的な規制強化とは言えません。
 自交総連は7月10日、バスの安全を求める国交省交渉を行い、過労による重大事故を防止する手立てとして、長距離や夜行運行での完全ツーマン化と労働時間規制や運行補助員・保安要員としてバスガイド・車掌を同乗させることを求めました。
 また、運賃問題や、インバウンド(外国人観光客)を主体にするバス会社が1か月連続勤務させている実態など、そのバス会社の実名をあげ改善を迫り、13日連続勤務や過労死認定基準を大きく上回る1か月115時間以上の時間外労働を容認する「改善基準告示」を過労死認定基準以下に改定し法制化しない限り、居眠り運転や運転者の健康を起因とする重大事故は起こり続けると警告しました。
 その僅か4日後の7月14日に、夜行高速路線バスが東名阪道で、大型ダンプカーに追突しガードレールを突き破り2メートル下の茶畑に転落して、重軽傷者27人を出す重大事故が発生しました。
 自交総連大阪地連は、関連事業者と行政に向けて「利益最優先の業界体質を改め労働者と利用者の命を守れ」との声をいっそう強めていきたいと思います。