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バスの重大事故防止へ 実態調査を適正に行え
2017/05/09

衆院国土交通委で清水議員が追及


 日本共産党の清水忠史衆院議員は4月14日、国土交通委員会で、軽井沢スキーバス事故検討委員会が行う実態調査の内容について質問しました。

 清水議員は、軽井沢事故から1年がたつが、依然としてバス事故は起こっており、バス運転者の労働条件や安全管理には万全の対策が求められていると指摘。そのうえで、昨年12月に公表された、関越道バス事故を受けて2014年に行った改善基準告示の実態調査結果について、運転者の実態が適切に把握できたのかと訊きました。
 国交省藤井自動車局長は、拘束時間12〜13時間が20.6%、運転時間8時間以上が7.7%だったなどとして、改善基準告示の限界に近い労働時間が恒常化しているとは必ずしもいえないと答えました。
 清水議員は、そういう分析を報告書としてまとめた文書は出ていないことを指摘し、今度新たに軽井沢スキーバス事故対策検討委員会が調査対象を拡大して実態調査を始めることになったが、調査項目や対象者などは前回調査の分析を踏まえた上でやらなくては正確な実態がつかめないのではないかと質しました。そして、新たな調査は運転者の対象人数を6000人に拡大しているが、それはすべて交運労協を通じてアンケートを取るとされている、なぜ交運労協だけなのか、と訊きました。
 藤井局長は、交運労協の議長が軽井沢スキーバス事故検討委員会の委員に選任されていたので、アンケートの実施を交運労協に依頼した、と答えました。
 清水議員は、バスの運転者すべてが交運労協に所属しているわけではない、改善基準告示の見直しを求めている労働組合やそこに所属する運転者の実態もつかむべきだとして、自交総連、自治労連公営企業評議会をアンケートの対象に加えるべきではないかと質しました。
 藤井局長は、交運労協は交通運輸関係労組の協議体なのでアンケートを依頼する対象として適切な団体であると判断したと繰り返すのみで、なぜ自交総連などを入れないかということは答えませんでした。
 清水議員は、実態を把握するという本気度が試されていると指摘し、今からでも自交総連や自治労連も加えて調査すべきだとし、石井国交大臣に、改善基準告示の見直し、強化、法制化について厚労省とも連携をとることを求めました。