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全国バス部会が国交省に要請
2018/04/16
国土交通省に要請書を提出する全国バス部会・石垣部会長(=右、4月6日)
参入規制強化せよ 規制緩和を見直せ
自交総連(全国)バス部会(石垣敦部会長=本部副委員長)は4月6日に国土交通省との交渉に取り組み、参入規制強化など重大事故を根絶するための措置を要請しました。大阪地連からは同地連バス部会・山本事務局長ら3人が参加しました。
組合側の要請事項は、「悪質事業者の参入を防ぐための規制強化」「悪質事業者の摘発・排除とそれに必要な監査要員の大幅増員」「原価計算における人件費を全産業平均と同額とし、旅行業者へのキックバックも原価に含めた上で運賃を早急に改定」「保安要員の同乗義務化」「交替運転者の配置基準を改定し、ワンマン乗務の上限距離を500キロに、夜行は原則2人乗務に」「過労運転防止の実効性が上がるよう運転者の労働時間『改善基準』を改定すること」など7項目。
省側は参入規制について「昨年4月の法改正で免許の更新制を入れ、処分逃れや許可取り消し後の欠格期間を2年から5年に延長するなど再参入要件を厳格化した」と回答しましたが、組合側が「いったん退出した悪質事業者が代表の名前を変えて再参入しようとするのを見抜けるか」と質すと「水面下でつながっているというのは、わからないこともある」と述べ、問題点を露呈。組合側は「根本的に規制緩和の見直しが必要だ。抜本的な対策がないと実効性がない」と指摘しました。
旅行業者へのキックバックについても省側は「原価に含めて計算している」としましたが、組合側が「書面もなく裏でキックバックしているのは入りようがない」と指摘すると「確かに入らない」と認めました。
「改善基準」改定の要請について省側は「バス運転者の労働時間は長いので是正が必要だ」と応じ、「改善基準は厚労省の所管なので、厚労省で改正が検討されるときには国交省も協力してきたい」との考えを示しました。