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改善基準告示改正・乗務間インターバル
2022/04/05
雨の中で行われたハイタク作業部会前の宣伝(3月18日、東京・厚労省前で=自交本部提供)
9時間では安全守れぬ
厚生労働省の労働政策審議会で、改善基準告示※の改正について議論する作業部会は、1日の休息期間(乗務を終えてから次の乗務までのインターバル)を現行より1時間延ばしただけの9時間とし、11時間を努力義務とする内容の報告案を了承しました。
(自交本部『自交労働者情報』3月22日付)
第6回バス作業部会が3月16日、同ハイタク作業部会が18日に開かれました。
ハイタク作業部会では、労働側委員が「11時間以上の休息期間を与えるよう努めること」の「努めること」を外して義務化することを提案しましたが、使用者側は応じず、厚労省事務局も原案通りとすることで押し切りました。
休息期間が9時間では運転者として必要な睡眠時間を確保できず、人間らしい生活を営めません。
2暦日拘束延長可能に
タクシー隔日勤務の休息期間は、現行の20時間を2時間延ばして22時間とし、24時間を努力義務規定としました。
これと引き換えのような形で2暦日の拘束時間は、現行の21時間を、2回平均して21時間を超えなければ1回当たり22時間まで延長できることとされました。
あきらめず世論喚起を
作業部会で確定した改正案は、今後、3月中に専門委員会に報告され、夏ごろ確定するトラック作業部会の改正案と合わせて秋ごろに労働条件分科会に報告、年内に労働政策審議会で正式に決定・公布され、24年4月から適用・施行される予定になっています。関連通達案も並行してつくられます。
正式決定は秋以降ですから引きつづき、睡眠時間を確保できる休息期間の必要性を訴えて、世論の批判を高めることが大切です。
両作業部会の前には、厚労省前で東京地連の仲間が参加して宣伝行動を行い、16日には全労連・黒澤事務局長、18日には同・前田副議長、国土交通労組・後藤書記長がかけつけ、あいさつしました。
※=厚労省告示「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」