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第77回定期大会 手にする賃金増 コロナ危機突破 2023年度運動方針を決定
2022/12/08
要求実現に向け団結と奮闘を呼びかける大阪地連・福井委員長(11月15日)
新たな規制緩和許さない
スライド賃下げは認めない
自交総連大阪地連(福井勇委員長)は11月15日、第77回定期大会を国労大阪会館(大阪市北区)でひらき、「新たな規制緩和を許さず、労働者の手に乗る賃金を実質的にあげる」などとする「2023年度運動方針」を全会一致の賛成で決定しました。
3年ぶりのリアル開催となった関西・大阪地連第77回定期大会(議長=杉山満氏・テイサンキャブ大阪労組)は11月15日、国労会館で時間短縮し開催しました。
あいさつを行なった福井委員長は、「もうすぐ3年になる新型コロナ感染症の影響を受け私たちの生活と産業はボロボロになったが、この大阪での大きな要因は維新の悪政があげられる」と指摘。つづけて「維新の悪政が原因の医療崩壊で落とすはずのない命、尊い命が失われ、この中に私たちのなかまがいる。本当に許せない。来年選挙がある。私たちが働く産業を壊す、白タク・ライドシェアの推進を掲げる維新政治を終わらせるのが一番の近道」と語気を強めました。
労働者のための
運賃改定にする
同委員長は業界の現状に触れ「一番だらしないのが大阪の事業者、東京は14日から新運賃がスタートしたが、大阪はやっと要請が出た程度。5・5遠距離割引の件も周りばかり見ていて、やる気があるのかないのか。運賃改定は事業者のためではなく、労働者のための運賃改定だということを肝に銘じて労働環境を改善し労働者の手に乗る賃金が確実に増え実感できるものにしなければならない」と強調しました。
そして受益者負担の問題に触れながら、「チケット・クレジット・配車アプリの手数料や大口割引のキックバック分、さらに車の使用料などを労働者に負担させている現状をなくしていかなければ労働者の手に乗る賃金は増えない。職場に自交総連があって良かったと言われるまともな賃金にする運動をしたい。それが組織拡大にもつながると信じ奮闘する」と結びました。
自交総連本部・城政利書記長、大阪労連・菅(かん)義人議長が来賓あいさつ。
城書記長は「10月の定期大会で中央の委員長、書記長が代わったのだから自交総連も変わっていかなければならないと思っている。庭和田委員長とは阿吽の呼吸とまでは言わないとしても比較的考え方は変わらないとも思うので、若干自交総連は強行的になるのかなとの思いがある」と指摘し、コロナ禍でタクシー労働者は大変厳しい状況に追い込まれていることに言及しながら「本部として来春闘にむけて生活改善、食える賃金をよこせとしたスローガンを掲げ協議している」と述べました。
東京は運改前に
賃下げ提案出た
城書記長は運賃改定問題にも触れ、「東京では『経営が厳しい、だから皆さん我慢して下さい』という経営者が増えている。そして、運賃改定前に賃下げをする事業者がいくつも出てきている。そこを何とかしなければならないのが喫緊の課題。経営が厳しいと言うことは否定しないまでももっと労働者の方が厳しいと言うことで対応しなければならない」と強調しました。
大阪で維新が
何をしているか
菅議長は、「コロナが収まらない中物価がどんどん上がっていて働く者も国民も大変なときに、今の岸田政権は何をやっているのだという話はたくさんあるのだが、いま一番気になっているのは走行距離に課税する『走行税』、発端は電気自動車が増えると燃料税が入ってこないから出てきた話だが、タクシーやバス、トラックでも大変な問題になるのではないか。消費税増税もそうだが、弱者から税金を搾り取る今の政治を変えなければならない」と指摘しました。
そして、同議長は「大阪で維新政治が何をしているのか、大阪にカジノを呼び込む。コロナで亡くなる方が全国一多いのが大阪。府も市も保健所が少なくなったのは事実だが、維新は自民がやったと言い訳する。しかし保健師や病床減らしたのは今の維新がやっていること。実際にコロナに罹り保健所に相談したくても、病院にかかりたくてもできないのはそういう問題がある」と実態を語りました。
最後に、菅議長は「声をあげて少しでも変えていけるという実体験を積み重ねて、自交総連という縦の線と大阪労連という横の線が一緒になって社会を変えていくためにともにがんばろう」と激励しました。
議案を提案した庭和田書記長は、「規制緩和でバスもタクシーもトラックも安心・安全が壊され、地域公共交通自体が危うい状況、この問題を市民・利用者と解決することが重要。そして維新との戦い」などと強調し方針を提案しました。