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2007年09月の記事

「あずみ野」事故くり返すな
2007/09/16

行政は旅行会社も指導せよ


 9月6日の各紙報道によると、2月に吹田市で乗客ら27人が死傷したスキーバス事故で、業務上過失致死傷と道交法違反(過労運転)の罪に問われた「あずみ野観光バス」(現ダイヤモンドバス)の元運転手に、大阪地裁が懲役2年6ヶ月、執行猶予4年の有罪判決を言い渡しました。

 元運転手は2月に入ってから休みが1日しかなく、事故前も長野〜大阪間(片道500キロ)を1人で約12時間夜行運転していました。
日本経済新聞同日付け夕刊は、同地裁の笹野明義裁判官が「会社の利益追求のため、過重な労働が強いられていたという同情すべき余地もある」と述べたことを伝えています。

 事故の背景として、バス事業の規制緩和で競争が激化する中、業界風土が安心・安全を軽視する方向に変質した上、立場の強い大手旅行業者が低運賃を押し付けている実態も指摘されています。

 同紙には大阪地連・権田委員長の「バス事業者の努力だけでは改善しない。旅行会社の指導にも国や行政は力を入れてほしい」とのコメントが掲載されました。

「さらなるバス業界の改善めざす」
2007/09/05

「さらなるバス業界の改善めざす」 あいさつする伊藤バス部会長

バス部会 伊藤会長再任で決意語る


 バス部会(伊藤文男会長)は8月30日、自交会館で2007年度総括学習会を開催し、22人が参加しました。

 伊藤会長は「この1年間を振り返るとあずみの観光バスの死傷事故がとくに印象に残ります。私たちはこれまで近畿運輸局、大阪労働局交渉で、観光バス業界に過労運転がまん延していて、いつ重大事故が起きても不思議でない状況だと再三、指摘してきただけに残念に思います。事故後、私たちは緊急にバスの労働実態調査や旅行業協会への申し入れ、局交渉に取り組みました。また、7月30日に国土交通省のヒヤリングに、権田委員長や松下事務局長が参加し貸切バスの現状を訴えるなど改善に向けた施策が進みつつあります。これも地道な活動の成果だと思います。今後とも力を合わせてがんばっていきましょう」とあいさつ。

 来賓あいさつでは、バス連絡会の尾崎事務局長が「今年は運動の成果が感じられた1年だった。今後とも協力して安心・安全を念頭に業界を改善していきましょう」と話しました。

 その後、大阪地連の権田委員長が「労働組合運動の基礎知識と組合役員の組合運営のあり方」と題して講義しました。

 午後から、松下事務局長が07年度運動の総括を提案し会計、監査報告、新役員体制も原案どおり承認されました。最後に伊藤会長の発声でがんばろうを三唱し閉会しました。

新体制
会  長 伊藤 文男
副 会 長 服部 一弘
事務局長 松下 末宏
会計監査 山本 雅弘