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2015年04月の記事

自交全国バス部会 宮城交通の隠蔽体質問題
2015/04/06

自交全国バス部会 宮城交通の隠蔽体質問題 宮城交通の事故を検証するパネラーたち  自交総連全国バス部会(石垣敦部会長)は3月17日午後、仙台市泉区のイズミティ21で、「安心・安全なバス労働を考えるシンポジウム」を開催。昨年3月に発生した北陸道・小矢部川SAでの重大事故について、学識者、バス労働者、ガイド、利用者の目線でパネルディスカッションを行い検証しました。

 マスコミが取材するなか本部の菊池書記次長が自交総連の「バス政策」を紹介。続けて東北運輸局自動車交通部の菅原克也旅客1課長が、これまでの「国土交通省のバス事故対策」について報告しました。
 また、幅広く労働・交通問題を研究している北海学園大学の川村雅則准教授が「バス労働者の労働条件と安全」について講演し、同氏は今回の事故の背景として、過労とくに緩すぎる改善基準告示の問題点を指摘し「深夜労働の本質や生理的な問題を考えた規制にしなくては安全性が保てない」と強調しました。
 パネルディスカッションは石垣部会長がコーディネーターを務め、発言を促された大阪地連バス部会の山本事務局長は交替運転者の配置基準について、「国交省は実車、空車を使い分け距離規制を大幅に伸ばした、これでは規制にならない」と指摘し、今回の宮城交通の事故について「改善基準に違反はしていないが、有給休暇の取得状況や会社の体質が気になる」などと問題提起しました。
 元バスガイドクラブ代表の坂本氏は「死傷者が出ている今回の事故をタラレバで言うのは何だが、保安要員でもあるバスガイドが同乗していたら起こらなかったと思う」と自身の経験を話しました。
 利用者代表の高見氏は宮城交通のOBで、同氏が後輩から資料を得ようと組合に連絡しても音信がなく、マスコミの取材も受けないよう宮城交通が動いている事を知り「隠蔽体質が問題だ」と指摘し、「宮城交通は事故に学び未然に防ぐ体制づくりを考えなければならない」と指摘しました。