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2009年02月の記事

ローレル観光バスの賃金カット廃止実現
2009/02/16

1年以上の努力が結実――中央交通労組


 1月20日、中央交通労組(服部一弘委員長)とローレル観光バス(大野康至社長)の団体交渉で、懸案だった“3時間カット賃金”の廃止が決まりました。
 同労組の川西執行委員(ローレル在籍)がこの問題について本紙に手記を寄稿しました。


 ローレル観光バスでは、バスが3時間以上連続して動かない場合、「労働に差がある」として対象時間の賃金を一律504円/時で計算していました。

 この制度の問題点は、@対象時間を残業扱いにすることで実労働時間から除外しているA一方的賃金カットである(残業時間とするのであれば25%割増賃金を支払うべき)B最低賃金違反――の3点であり、組合は改善を求めてきました。

 07年秋闘より約1年間、7回の団交を重ねて、やっと会社から「賃金カットは行わない」との回答を引き出すことができました。

 ローレルの社長は中央交通社長の実子で、両社は同じ敷地で同一設備を使って運営していることから、中央交通労組は2企業1組合の形をとっています。ローレルの組合員は私1人だけですが、非組合員を含めた全労働者を、違法性のある賃金から救済することができました。

 私個人の意見ではありますが、賃金カットの廃止で乗務員の労働意欲が少しでも向上して業績が上がれば、労働条件のさらなる向上につながると思います。しかしながら、違法性の高い事案は、まだ多く残っています(労働時間が実働ではなく、出庫時間から算出している点など)。

 会社は今回の問題を機に、法令遵守企業として顧客からの信頼向上に努めていただきたい。そして顧客の安全を守る乗務員に法令の重要性、守ることの大切さを社員教育で示し、「安心・安全」を守る会社になってもらいたいものです。

 最後に、大阪地連、バス部会、中央交通在籍のなかまの協力がなければ、要求は実現しなかっただろうと思います。この場を借りてお礼申し上げます。

 単組としてさらなる組織拡大、労働条件の向上に努めますので、今後のご支援、ご協力をお願いいたします。