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2009年09月の記事
会社の理不尽な攻撃に敢然と立ち向かう争議組合
2009/09/15
“報復虐待清掃”に子会社職制も憤慨
中央交通労組
中央交通労組の組合員が会社のM運行課長から受けたセクハラ・パワハラ被害の損賠を求め、同課長と会社を相手どり訴訟を起こしたところ、会社側が4人に対してバスガイド業務に就かせず、エアコンを止めたバス車内の清掃を命じるなどの報復を行なっていた問題では(前号で報道)、同社と同じ所在地の子会社であるローレル観光のJ課長がM課長にクレームをつけ、エアコンを使用できるようになりました。
原告のひとり、Aさんの話では、車中の暑さに耐えかねてうずくまっていたAさんをJ課長が発見、事情を知ると「まだそんなことやっとんのか!」と憤慨した、といいます。なお、配車差別やバス車内の清掃は現在も続いています。
睡眠不足まん延するバス業界
2009/09/07
たたかって現状を変えていこう
バス部会(伊藤文男会長)は8月27日午前の中央交通闘争傍聴支援を終え正午から自交会館で「09年度総括学習会」を開き、1年間の運動総括と次年度運動方針を討議。また、権田地連常任顧問を講師に「労働組合運動の基礎知識と組合役員の組合運営のありかた」を学習しました。
伊藤会長は、「バス業界は規制緩和以降、過当競争によって営収が激減しました。さらに米国の金融破たんや新型インフルエンザによるキャンセル続出で業界は体力の限界にきています」と危機感を述べ、一刻も早い需給調整規制に向け奮闘しようと呼びかけました。
続けて、庭和田地連書記長はバス部会が抱える3つのたたかい(中央交通・類グループ・みなと観光)について、「裁判闘争や労基署申告などとともに宣伝行動にもしっかりと取り組み両輪でたたかうべき、バス部会の皆さんの後ろにはタクシーのなかまもたくさんいます。組織攻撃には地連全体で支えていきます」と激励しました。
松下担当は「1日670キロ距離規制指針が出てから確実に走行距離が延びた。出勤時間も夜明け前から深夜とまばらで、繁忙期には2、3時間の睡眠時間しかとれず長時間労働と、睡眠不足がまん延している。是正を求め国土交通省・厚生労働省への要請行動とともに総務省のヒヤリングにも協力し、同省は『今まではバス事業者に是正を求めてきたが、旅行業者抜きに是正できない、適正化通知が周知徹底できていない、公取との関係も踏まえ取引実態などを検討して国土交通省に今年中に勧告を出す予定です』と回答をよせるなど確定的でないが運動が前進しつつある」と報告。
不当な攻撃跳ね返す
各単組からそれぞれ現状報告があり、とくに現在争議や争議になりつつある3労組からは、
中央交通労組「組合員4人がM運行課長からセクハラ・パワハラを受けた事に対して会社側が適切に対応しなかったとして、08年9月12日提訴。この間、タクシーのなかまもたくさん傍聴支援に駆けつけてくれ勇気づけられていますが、M課長の嫌がらせはエスカレートするばかりです」
みなと観光労組「会社が“9月末に倒産廃業する”と言いだし、賃金20%カットの合理化を提示してきました。そして従業員一人ひとりに切り崩し工作を行い団結権を侵害するとともに8月13日には、新たな賃金提案を行ってきました。その内容は日雇い(6120円)が条件で、到底のめるものではありません。
私たちは同日、洲本労基署に長労働時間を告発し、新賃金を一方的に実施した場合はすぐに是正するよう申し入れました」
類労組「不安定雇用(1年契約)を改善するため今年2月に組合を結成。執行部5人は1年契約終了後も雇用が継続され“黙示の契約”が成立しています。
しかし会社側は、団体交渉に社長が出席せず合理化の提案に終始し、不誠実団交を続け、しかも4月以降の賃金カットを一方的に実施してきました。さらに夏季一時金も“賃金が確定していない”と一方的な理由を口実にし支給しない。今後、抗議行動を強化していきた」などと報告しました。
バス部会は、この3つのたたかいの勝利と、現状の労働環境を改善するため奮闘することを全体で確認し散会しました。
虐待点呼ならぬ“虐待清掃”
2009/09/07
組合員への指示・監督はパワハラ課長
中央交通労組(服部一弘委員長)の組合員4人が、中央交通(大野準一社長)と同社のM運行課長を相手どり、同課長から受けたセクハラ・パワハラ被害の損害賠償を求めて起こした訴訟の弁論が8月27日、大阪地裁で行われました。
原告の4人は6月19日に損害賠償請求の「拡張申立」を行ないました。それは、昨年9月の提訴以後も4人に対するM課長からのパワハラが継続しているうえ、会社から報復行為を受け精神的被害を被ったためです。
バスガイドは通常、所定労働日であってもツアー業務のない日は「待機業務」としてガイド業務に必要な情報収集や学習を行います。中央交通でもそのための部屋として「ガイド教室」を設けていましたが、昨年7月に会社が「待機業務」を一方的に廃止(同年9月末に労基署から指導を受けて是正)した際に閉鎖されたまま、現在に至っています。
「待機業務」が復活しても会社は「ガイド教室」を開放せず、4人に対して「待機業務」の名の下にガイド業務とはまったく関係のない作業を突然押しつけるようになりました。指示・監視するのは、あのM課長です。
ある日は炎天下の草むしり。またある日には一日中観光バス車内の清掃。エアコンの使用は許されません。組合員の証言によると大野社長自身が団交で清掃中のエアコン使用≠認めない方針であることを明言した、といいます。
さらにM課長は4人に対して配車差別を行い、ツアー業務に就かせません。4人の今年1〜5月の総支給額合計を前年同月と比較すると、約33万〜50万円減少しました。
これらの攻撃は、D社が行なった精神的にも追い詰める「長時間虐待点呼」と同質の組合つぶしです。
裁判の次回期日(10月8日)では証人調べが行われ、4人が証言台に立ちます。多くのなかまの傍聴支援で4人を勇気づけましょう。