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ハイヤー・タクシー・観光バス労働者の新聞
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2008年02月の記事
民法協 権利討論集会
2008/02/25
「福祉国家」実現を
16〜17日、民主法律協会(弁護士・学者・労働組合・民主団体などで構成)の「権利討論集会」が滋賀県大津市内で開かれ、大阪地連のなかまも学習と討論に参加しました。
集会はまず、金沢大学の伍賀一道教授が不安定雇用の問題について記念講演を行ないました。
同教授は、労働行政が福祉国家志向だった60年代前半では失業者と就業者の区別がはっきりしていて、失業者には生活保障、就業者には正常な労働が保障されていたのに、90年代以後の新自由主義の下ではその境界があいまいになり、失業と雇用の中間形態(不安定就業、低賃金層)が膨大に作られたと指摘し、「いまこそ共通の労働基準を設け、生活の最低基準を引き上げることが大切」と強調しました。
講演終了後、大阪地連のなかまは第1分科会「裁判闘争をいかに勝ち抜くか」に参加しました。同分科会では第一闘争弁護団の高橋弁護士が司会を務めるとともに、第一交通産業による偽装解散解雇事件のあらましと、同社の雇用責任が認められた昨年10月の控訴審勝利判決に至るまでの経過を報告。堀川副委員長は闘争について「卑劣な攻撃にめげず、集会や宣伝などを粘り強く取組むことで勝利できました」と話しました。
目指そう憲法通りの日本を!!
2008/02/15
世論が政治を動かす時代
5日に大阪市北区内で開かれた、大阪労連民間部会(川辺和宏部会長)の学習決起集会では、神戸女学院大学の石川康宏教授が「世論が政治を動かす時代」と題して講演を行ないました。
「大きい政治の変化が、実は国民にとって有利な方向に変化してきている」とみる石川教授は、昨年の「大連立」騒動について、「福田首相は、自民公明だけでは政治が回せない状況に参院選で追い込まれたから、民主党を巻き込むしかなかった。大連立は支配層のしたたかさの表れでもありますが、したたかさを発揮せざるをえない状況をつくったのは国民の批判です」と分析。民主党についても、本音はアメリカと財界のいいなりでありながら、国民世論の反発を怖れて「大連立」に乗れなかったとして、「そこには、いまの政治に対する国民の不安と不満が大きく影響しています」と指摘しました。
そして二大政党政治をどう乗り越えるかについて「批判だけではなく、対案を示さないといけませんが、難しくありません。“憲法どおりの日本”です」「いまの政治は全然憲法どおりではありませんが、それは憲法の責任じゃなく、憲法どおりにやらせる力が弱いということです。25条(生存権)の後に27条28条(労働権)があるのは意味があります。労働者が生存するためには絶対仕事が必要なんです。労働者には仕事をする権利があります。でもこの国の政治は全然それをやってない。これも“憲法どおりの国づくり”で大きく変えられます」と力説しました。
自交総連本部「結成30年記念レセプション」
2008/02/05
歴史と伝統活かし新たな挑戦
自交総連本部が29日に東京都内で催した「結成30年記念レセプション」には全国のなかまや関係各所からの賓客が一堂に会して30周年を祝福。会場には時おり満場の笑い声が響き渡りました。
主催者あいさつに立った本部の飯沼委員長は、規制緩和の矛盾と弊害を明らかにして世論・行政を動かした粘り強い運動が、自交総連の社会的存在感を高めたと評価。「情勢が変化している中、未組織労働者を視野に入れ、反転攻撃に出る時です」「先輩たちの築き上げてきた歴史と伝統を正しく学び、現在に活かし、未来に継承し、新たな課題へ挑戦していく」と決意を述べました。
来賓あいさつでは、国土交通省自交局の藤田旅客課長が、来月から始まる交通政策審議会のワーキンググループについて「いろんな意見の違いはあると思いますが、安全・良いサービスの提供といった共通の基盤に立って、いい結論を得たい」と述べました。
また全国乗用自動車連合会の富田会長が「いま一番の問題は、乗務員の賃金がバブル以来ずっと低下してきたことです。お客様は減り続けているのに、車だけはどんどん増えている」と指摘し、「タクシーの効率化とは“ムダなタクシーは走らせない”ということだと思っております」と発言すると、どよめきと拍手が起こり、“そうだ!”とのかけ声が飛びました。
続けて行なわれた鏡割りでは飯沼委員長、全労連の小田川事務局長、顧問弁護団・須藤弁護士、OB会の中山元委員長が「ヨイショ!」と木槌を振るいました。