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2018年03月の記事
切実な要求掲げ「3・15大阪総行動」
2018/03/27
格差社会変える春闘に
安倍内閣ノーの声をさらに大きく
大阪労連・大阪春闘共闘は3月15日、2018年春闘勝利をめざす最大の取り組みとして宣伝や集会、デモなどを「3・15大阪総行動」として終日展開、「大幅賃上げを実現しよう」「長時間労働をなくせ」などとシュプレヒコールの声を張り上げました。
中之島・中央公会堂前で開かれた「大阪春闘総決起集会」であいさつを行なった大阪労連・川辺和宏議長は、「全世帯の下から半分、6千万人分に匹敵する資産額を富裕層上位40人が占め、大企業が400兆円もの内部留保を積み増す一方で年収300万円以下の労働者が3千万人、こういう格差社会を変えるのが我々の2018年春闘」と強調。また安倍内閣について「捏造(ねつぞう)データをもち出して裁量労働制批判を封じようとした。南スーダン日報問題、森友・加計問題のように、国会と国民をここまで愚弄(ぐろう)した内閣はない」と指弾し、「いますぐ退陣せよという声を大きくあげよう」と呼びかけました。
情勢報告を行なった大阪労連・菅(かん)義人事務局長は、政府が経済界に賃上げを促す「官製春闘」について、「ベアが実際には満額といわれる所でも3千円、多くは1千数百円、これで足りるわけがない。そもそも(連合系労組の)低い要求で高い回答が出るわけがない」と指摘し、「私たち労働者は政府の風頼(だの)みで春闘をやっているわけではない。切実な要求を提出し、交渉して、きちんと回答を引き出す、このことにこだわっていきたい」「労働組合が見える、聞こえる、そして実感できる春闘を職場と地域で展開していきたい」と強調しました。
民間労組を代表して決意表明を行なった生協労連大阪府連・岩城伸副委員長は、「最低賃金法に抵触しそうなところだけ少し上げる、という対応では最低賃金の意味がない。いまの最低賃金も生活できない額だが、それを上回る大幅な引き上げが必要」「すべての労組員が結集し、みんなで行動する、そういうことを大事にしながら春闘を進めていきたい」と述べました。
大阪労連民間部会が「単産幹部役員合宿」
2018/03/20
貧困なくす春闘に
大阪労連民間部会は2月9〜10日、「単産幹部役員合宿」を河内長野市で行い、自交総連大阪地連からは吉田副委員長、庭和田書記長、松下書記次長が参加しました。
民間部会・東中副会長は開会あいさつで「トヨタの18年3月期の純利益見通しは2.4兆円、過去最高と報道されている」「大企業と中小企業、正規雇用と非正規などの格差を是正し、貧困をなくす春闘にしていきたい」と述べました。
続く学習会では西川大史弁護士(南大阪法律事務所)が「働き方改革」の問題点をテーマに講義を行いました。(本紙今号より連載)
各単産の代表が今春闘の取り組みについて報告。大阪医労連の代表は「看護師3万3千人に行なったアンケート調査では、やめたいと思ってる人が7割、不払い残業があると答えた人が7割、体調不良を感じている人が6割」「労働者の命を守らないといけない。長時間労働の是正は必須」と訴えました。
自交総連大阪地連からは庭和田書記長が「全タク連が海外のライドシェア企業と提携を進める方針を示した」「アプリ手数料負担の乗務員押しつけなどを許さないたたかいが今春闘の柱になる可能性がある」と報告しました。
最低賃金大幅引き上げ求めパレード
2018/03/20
生活できる賃金を
大阪労連は3月2日、「みんなで実現!最賃1500円パレード」を行い、中之島・中央公会堂前から西梅田公園まで行進。「最賃909円、全然足りない、生活できない」「貧困なくせ」「過労死なくせ」などとコールを響かせました。
出発前集会で、主催者あいさつを行なった大阪労連非正規労働者部会の嘉満(かま)部会長は、「“働く貧困”をなくすためには最賃1500円が必要。いま“時給1000円でも人がこない”といわれている。私たち働く者がしっかり声をあげて、普通に働けばまともな生活ができる賃金をすべての労働者が得られるように改善していこう」と呼びかけました。
同集会で職場実態や春闘の取り組みなどについて発言した生協労連おおさかパルコープ労組の中井さんは「私の職場でも非正規雇用で長時間働く労働者が増えている。それでも多くのなかまがパレード参加の呼びかけに応えてくれた」「生協労連の生活実感アンケートで最も多かった職場の不満は“賃金が低い”。賃上げは職場の交渉だけでは限界がある。今日のパレードを格差是正、賃上げや労働条件改善につなげたい」と話しました。
大阪労連が春闘学習決起集会ひらく
2018/03/06
団結ガンバロー三唱で決起集会を締めくくる大阪労連のなかま(2月14日)
団結の力で春闘勝利
大阪労連(川辺和宏議長)は2月14日、「春闘学習決起集会」を大阪市北区で開き、106人が参加しました。
情勢報告と行動提起を行なった菅(かん)義人事務局長は「“安倍9条改憲”“働き方改革”“大阪都構想”を許さず、共同の力で阻止・断念させるたたかいが正念場を迎える」として「9条改憲阻止署名活動を各職場で目標を明確にして取り組み、“全国3千万筆”を達成しよう」「都構想住民投票を実施させないたたかいの強化が急務」と訴えました。
さらに菅氏は「我々のたたかいで圧倒的な世論をつくりだし、個別企業の交渉で実際に労働者の切実な要求と、強固な団結を経営者に示すことによって、労使の力関係を変えていくのは決して不可能ではない」との展望を示しました。
民主法律協会が「権利討論集会」
2018/03/06
新たな規制緩和ノー
弁護士・学者・労働組合・民主団体で組織する民主法律協会は2月17日、「2018年権利討論集会」を大阪市中央区で開催。法政大学キャリアデザイン学部教授の上西充子さんが記念講演を行いました。
上西さんは、安倍首相が“裁量労働制で働く人の労働時間が一般の労働者より短いデータがある”と国会答弁で言及したデータが、厚労省の調査結果を不適切に加工したものだったことなどの問題点をツイッターなどで指摘し、答弁撤回に追い込む原動力になりました。
裁量労働制は、実際の労働時間にかかわらず事前に決めた時間を働いたものとみなして賃金が支払われる仕組みで、「定額働かせ放題」と批判されています。2月28日には裁量労働制の今国会提出断念が報じられています。
講演で上西さんは、ライドシェアも含まれる「雇用関係によらない働き方」について、「最低賃金、雇用保険もない不安定な働き方」「非正規労働者はまだ雇用されている関係。だから、さらなる規制緩和」と指摘しました。