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2007年06月の記事
悔い残さない7月闘争を
2007/06/25
最低賃金改定について情勢報告する服部副議長(18日、大阪市北区の国労会館で)
参議院選挙はまたとない好機
7月末〜8月初旬にかけて最低賃金改定手続が進められ、人事院勧告(公務員給与改定)が出されることから大阪労連(植田保二議長)は18日、『最低賃金の時間額1000円への引き上げと全国一律制の確立』『公務労働者の賃金・処遇改善』などを求める集会を大阪市北区内で開催し、参加者は要求実現の決意を固めました。
植田議長は、政府・与党が国会会期を延長して成立を狙っている公務員制度「改革」法案について、利害関係企業への再就職を2年間禁じている国家公務員法の規制を撤廃し「天下りを許そうとしている」と指摘。問題になっている官製談合に、天下った元公務員が関与していることから「天下りを許せば許すほど、官製談合が恒常的に行なわれる危険性があり、(同法案は)国民に対する挑戦だ」として、断固廃案を求めてたたかいを強めていく必要性を訴えました。
最低賃金をめぐる情勢報告で服部副議長は、現在衆議院で審議中の最賃法改正案について、最賃額の決定要素に生活保護基準との整合性が加わったものの「ごまかしが出始めている」とし、8日の大阪労働局交渉で担当者が「生活保護基準の一番低い地域と比べると、現在の大阪府の最賃(712円)のほうが高くなる」と回答したことを紹介。「生活保護を引き上げさせることと、最賃をリンクさせることが大事」と指摘。
同時に、全国一律最賃制の確立とナショナルミニマム(国民生活の最低限保障)を求めるたたかいを結合させる重要性について、「“最賃額が引き上がったら他の社会保障や医療給付も引き上がる”ということになれば、大企業独占体とのたたかいが国民全体のものになる」との展望を示しました。 また、米国の連邦最低賃金が10年ぶりの改定で5・15ドル(620円)から1・4倍の7・25ドル(870円)に引き上げられたことを紹介し、「安倍首相は、私たちの要求から逃げようがない状態」と述べました。
最後に「7月末に参議院選挙が戦われるが…またとない好機を迎えている」「悔いを残さない7月闘争を民間、公務労働者が共同し、職場と地域から全力で奮闘していく」との集会宣言を満場の拍手で採択しました。
密室での最低賃金議論に抗議
2007/06/15
労働局を追及する大阪労連のなかま
大阪労連(植田保二議長)は8日、大阪労働局(新島良夫局長)に最低賃金の引上げなどを求める要請書を提出して、交渉を行ないました。大阪労連からは服部副議長はじめ24人が参加し、局側は菊谷主任監督官ほか6人が応対しました。
交渉で組合側は「生活証言運動・家計調査」で明らかになった低収入労働者の生活実態を紹介しながら、全国一律最低賃金(時間額1千円)の必要性・正当性を主張。「(本省に)ただ要請があったことを伝えるだけではなく、我々の立場に立って投げ返してほしい」と強く訴えました。
服部副議長は、大阪府最低賃金審議会委員の選任(5月1日)で、連合大阪がこの間、労働者代表を独占していることについて「大阪労連を排除した一定の団体だけの審議は許せない。選任を一旦取り消したうえで、改めて中央の動向に合わせて新たな審議会を構成するべきだ」と抗議。
さらに、5月29日に開かれた大阪府「成長力底上げ戦略推進円卓会議」(中央・各都道府県で開催。行政と経済団体、労働団体などで構成)でも労働団体は連合だけ、しかも非公開で行なわれたことについて「問題は大阪労連の排除だけではなく、最低賃金の議論が異質な形でやられている」と指摘し、「(議論は)公正に、かつ公開するべきだ。大阪労働局はひどすぎる」と厳しく批判しました。