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2010年06月の記事
大阪労連「三四労の会」第7回学習交流会
2010/06/25
財界・アメリカいいなりの政治
私たちの運動でストップしよう
大阪労連の若手活動家の集い、「三四労の会」は6月11〜12日、「第7回学習交流会」を兵庫県芦屋市内で開き、関西勤労協講師・槙野理啓(みちひろ)氏が講演。各産別代表が活動報告を行いました。
『どうなるかではなく どうするか』と題して講演を行なった関西勤労協・槙野氏は、「傍観者的姿勢」「観客民主主義」を克服し、私たちの主体的な運動で新しい時代を切り開こう、と呼び掛けました。
民主党政権および現在の国民世論について「民主党は“財界にモノが言えない、アメリカに頭が上がらない”という2つの異常から抜け出す方向がなく、国民の声を政策に“表現”するだけ。だから支持を集めることはできても公約は実現できません」「それでも政権を自民党に戻そうという声はまったく聞こえません。新しい政治が求められていることの表れです」と指摘。
さらに「2つの異常から抜け出す方向は国民の中にもまだ定まっていない」としたうえで「新しい政治の本格的な探求─それは今度の参議院選挙で言えば、2つの異常に対してはっきり答えが出せる政党を増やすことです。私たち自身の実力、底ぢからが試されているのです」と強調しました。
各分野で安心・安全が危機に
後半では、各産別の代表者が「産別・職場の抱える問題と是正に向けた取り組み」について発言。
「保線や電力職場でコスト・人員削減のために外注化が拡大している。外注先の労働者はより少ない人数で作業するため年休も取れず、長時間労働を強いられている。高齢化も進んでおり、安全性が脅かされている」(国労大阪)、「30〜40代の看護士が少なく、若手とベテランの連携が難しくなっている。2交代制勤務が増え、看護士のガンの発症率が増えている」(医労連)、「南港・咲洲トンネル内の渋滞が深刻で、追突事故が起きた場合に積荷によっては重大な結果につながるので懸念している」(全港湾阪神)など安心・安全にまつわる報告が目立ちました。大阪地連からは本紙・運天編集長が発言しました。
また、全港湾阪神支部・大阪エアメール分会の河野分会長が解雇撤回闘争(郵政民営化に伴う事業閉鎖で近畿高速郵便輸送と大阪エアメールの従業員全員が解雇され、現在大阪高裁で係争中)について特別報告を行い、5月24日から12日間にわたって郵政の本丸である東京でビラ配布・座り込み・議員要請に取り組んだことを紹介。「たたかう労働組合の真骨頂を発揮して早期に解決したい」として支援を訴えました。
大阪労連「6・6 組織集会」
2010/06/15
最低賃金大幅引き上げ・全国一律化で貧困撲滅を
全労連・大黒議長が記念講演
大阪労連は6月6日、「組織集会」を大阪市中央区で開き、83人が参加。全労連議長の大黒作治さんが「大阪労連運動と組織の発展に向けて」と題して記念講演を行いました。
大黒氏はまず、鳩山首相の辞任・菅新首相の就任について、「菅氏は“日米合意については踏襲する”と明言しており、中身は変わっていない」と指摘。日本国内の米軍基地の75%が集中している沖縄では、「政権が民主党に代わっても何も変わらなかった」というあきらめにとどまらず、9万人集会が象徴するように怒りが頂点に達している、として「日米安保50周年の今年は、改めてその矛盾が浮上してくる」と予見しました。
続けて大黒氏は労働運動の変化を列挙。労働相談の内容が助けを求めるだけではなく“労働組合を作ってがんばりたい”という相談が増え、その結果として全国で50の派遣切り裁判が争われていることや、「5・16全国青年大集会」(東京・明治公園)に各地の若者が「実行委員会」を立ち上げて5200人が参加したたこと、非正規労働者が1700万人いる中でローカルユニオンが1万人を超えたことなどを紹介し、「地方組織と産別が対等・平等の立場で加盟している全労連の優位性を大いに発揮することが重要」と述べました。
貧困撲滅・格差是正の問題では、ILOが21世紀の目標に定めて戦略的に世界に広げていくことを打ち出した「ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい労働)※」について解説。ディーセント・ワークを実現して貧困と格差を是正するには、最低賃金を全国一律にすることや、当面は1千円に引き上げる運動の必要性を強調。「非正規労働者の半数は若者と女性。現状では未来が語れない」として「私たち自身が最賃問題に真剣に取り組んでいくことが重要」と力説しました。
※ディーセント・ワーク=@人間らしい生活ができる十分な所得がある、A社会保護によって労働者が保護されている、B労働基本権などの労働者の権利が保障されている、Cジェンダー・男女平等。
沖縄連帯・安保破棄 6・4 大阪集会
2010/06/15
参議院選挙は“安保夏の陣”
力合わせ基地撤去勝ち取ろう
「普天間基地を沖縄県民に返せ!」「日本のどこにも基地はいらない!」──6月4日夜、安保破棄・諸要求貫徹大阪実行委員会(大阪安保)が大阪市北区の中之島公会堂で開いた「沖縄連帯・安保破棄集会」には1100人が参加し、大阪地連のなかまもデモ行進に奮闘しました。
アメリカにモノがいえる政党伸ばそう
主催者あいさつで大阪安保の川辺代表幹事(大阪労連議長)は「国民の大きな反対を押し切って結ばれた現行の日米安保条約が6月23日に発効50年を迎える。今日(こんにち)では米国による一国主義的な侵略戦争が続いており、イラク戦争では自衛隊が米軍に加担していたことが明らかになっている」「鳩山首相は米軍の抑止力を優先し、沖縄県民との約束を反故にした結果、辞任に至った。菅首相に代わっても現実は変わらない」と指摘しました。
「沖縄からの訴え」として「海上ヘリ基地建設反対・平和と名護市政民主化を求める協議会」の代表委員、大西照雄さんが普天間基地問題をめぐる現地の様子、沖縄県民の声を報告。
大西さんは「私たちは優位な立場にある。“思いやり予算”をやめさせれば在日米軍は維持できない。安保破棄は日本が一方的に通告すれば1年で自動的に成立する。私たちは米国政府に恫喝し返さなければならない」と強調。基地撤去、安保破棄を実現させるためには7月の参議院選挙が重要、として「“安保夏の陣”に向けて元気を出そう。信じ合って沖縄の日本復帰を勝ち取った先人に学んで、いまこそ力を合わせるときだ」と訴えました。
大阪労連民間部会 学習交流会
2010/06/07
社会良くする政治示していく運動を
大阪労連民間部会(長島和眞部会長)は5月28日〜29日、兵庫県芦屋市内で学習交流会を開き、大阪革新懇事務局長の服部信一郎氏(元大阪労連副議長)を講師に学習しました。
大阪地連からは庭和田書記長・松下書記次長が参加し、単産活動報告を行いました。
主催者あいさつで長島部会長は、時代状況や環境の変化に対応した運動の必要性を強調し、「すべての労働者・国民に見えるように、また聞こえるように活動して、労働運動の戦線を拡げよう」と呼び掛けました。
大阪革新懇の服部事務局長は講義で、「アメリカの労働運動は変わった。変わったからオバマ大統領が誕生した。草の根の労働運動が地域とつながりを持ち、大きくなっている」と評価したうえで、日本の労働運動について「これだけ情勢が変わったのに傍観者のままで、明確な方針を打ち出せないでいる労働組合が多い」と指摘し、「労働運動は産別だけにとらわれず、中期的な発想を持つべきではないか」と論じました。
そして、鳩山連立政権が「普天間基地」「政治とカネ」などの問題で支持を失っている中で「有権者はどの政党が政権を取っても同じ≠ニ失望している」「選挙は社会をより良く変えてゆく手段であるはずなのに、政党選びが目的化している」と指摘し、「いまこそ本来の政治はこうあるべき≠ニ示していく運動が必要だ」と力説しました。