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ハイヤー・タクシー・観光バス労働者の新聞
月別バックナンバー
2013年06月の記事
「三四労の会」第10回学習交流会
2013/06/25
労働者の雇用安定化
入口規制が重要
大阪労連の若手活動家の集い「三四労の会」が6月7〜8日に開いた「第10回学習交流会」(前号掲載=自交総連からの発言要旨)では、西川大史弁護士が改正労働契約法・改正高年齢者雇用安定法について講義しました。
西川弁護士は改正労働契約法の「5年ルール」(勤続5年を越えた有期雇用労働者が意思表示すれば無期に転換)について、「無期化直前の雇い止めを誘発する恐れがある」と指摘したうえで、「通算契約期間が5年を超えていなくても、雇い止めは無効となりうる。これまでの判例法理や改正労働契約法19条(有期労働者が契約更新にもつ“期待権”に合理的理由があれば企業は一方的な雇い止めはできない)でたたかえる」と解説。
さらに西川氏は改正労働契約法について「所詮は骨抜きにされたもの。有期労働者の雇用促進どころか、むしろ雇用を短縮する弊害すらあるかもしれない」「上限規制(契約更新の期間や回数に限度を設ける)や、不更新条項(契約の条文に“更新はこれを最後とする”などを挿入)という近時横行する判例潜脱行為にも対応していない。均等待遇の実現からも目をそらしている」と指摘。
最後に「合理的理由がない限り、有期雇用の締結・更新が許されないという“入口規制”こそが重要。変えていくのは運動の力」と締めくくりました。
大阪労連第39回評議員会
2013/06/25
副議長就任あいさつで決意表明する大阪地連・秋山委員長代行(6月1日、国労会館で)
最賃引き上げ命守れ
大阪労連は6月1日、第39回評議員会を大阪市北区内で開き、2013年国民春闘の中間総括、第47回定期大会までの当面の方針などを決定。副議長に秋山民夫氏(自交総連大阪地連委員長代行)が就任することを承認しました。
秋山副議長は就任あいさつで「タクシー産業は賃上げ・労働条件改善が進まず乗務員の高齢化が現在も進行中です。私自身も66歳ですが、労働運動への情熱は若い頃から変わりません。消費税増税を必ず阻止し、すべての労働者の賃上げ、雇用安定化、社会保障充実をめざして奮闘したい」と力を込めました。
討論に自交総連大阪地連からは松下書記次長が参加。「タクシーもバスも規制緩和によって供給過剰になり、生き残りをかけたダンピング競争が激化するとともに、乗務員の低賃金がいっそう拡がっています。これでは生活できないばかりか、安心・安全にも懸念が生じます。最低賃金は労働者の命、利用者の命を守るものです。最低でも時給1000円以上を勝ち取るまで共にたたかいましょう」と呼びかけました。
本流逆流(6月5日付コラムより)
2013/06/05
今通常国会の会期延長がない限り、今夏の参議院選挙の日程が7月4日公示21日投票で固まった。
今日まで地方・国政を含め数多くの大事な選挙に関わってきたが、今夏の参院選挙ほど重大な選挙はない。消費税増税・TPP参加・原発再稼働・アベノミクスなど経済政策・重大な争点が目白押しであるが国の根幹を大きく変えてしまう憲法改定問題が一番の重大事であろう。
改憲勢力が衆議院で3分の2以上の議席を持つ今、参議院選の結果次第で改憲が現実のものとなるかも知れない。安倍首相は国会での発議要件を大幅に緩和する96条の改正に積極的であるが立憲主義の観点からも大問題である。
96条改正の真の狙いは、9条などを改正し戦前の明治憲法への回帰が目的である。主権在民から天皇を国家元首に、基本的人権を後退させ国民を政府(権力側)の言いなりに、国防軍を持ちいつでも戦争ができる国に、この様なことが今まさに起きようとしている。
戦後60数年、平和憲法に守られ恩恵を甘受してきた我々世代には、子供や孫にこの平和憲法を残す義務がある。そのためにも今夏の参議院選挙が非常に重大である。よく考えて投票しよう。
女性蔑視暴言に抗議
2013/06/05
橋下市長の辞任求め
大阪労連は5月24日、橋下大阪市長の暴言に抗議し、撤回・謝罪・辞任を求める緊急行動を大阪市北区内で展開。500人が参加してデモ行進や個人請願行動に奮闘し、大阪地連のなかまも「橋下市長はすべての公職を辞職せよ!」と拳を突き上げました。
大阪労連・川辺和宏議長は「大阪弁護士会の弁護士有志らが橋下氏の懲戒処分を同弁護士会に請求したが、橋下氏は“政治活動への重大な挑戦だ”と反論したという。では職員基本条例や政治活動規制条例はいったい何なのか、まさしく矛盾した言動だ。大阪府・市『大都市局』の職員が日本維新の会の集会を知らせるメールを局内の全職員に一斉送信した問題にはどう対応するつもりなのか」と語気を強め、「人間の尊厳を奪う恐るべき思想とは断固として対決していく」と力を込めました。
大阪労連・鈴木まさよ女性部長は「橋下市長を選んだ大阪の市民として最後まで追及するのは世界から私たちに課せられた任務だと思っている」「世界中から非難を浴びながらも橋下氏が“辞任はしない”と言い張る背景には歴史認識を共有する安倍首相の存在がある」「私たち一人ひとりが日本人として、従軍慰安婦の問題、戦争責任の問題、そして憲法を守るという意思表示を世界に向けて明確にしていかなければならない」と訴えました。