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ハイヤー・タクシー・観光バス労働者の新聞
月別バックナンバー
2019年06月の記事
本流逆流(6月15日付コラムより)
2019/06/17
また痛ましい事件(2歳女児衰弱死)が発生したが、今回「臨検」と言う言葉を用い報道されていた。
私たちの職場で考えると、労働基準監督官が行う「臨検監督」。労働基準法が守られているか、事業所に立ち入り調べる行為を指し、近運局の自動車監査官が行う「監査」も同じようなもの。
普通に暮らしているとあまり聞き慣れない言葉なので、改めて広辞苑を引くと(1)その場に臨んで検査すること。(2)行政法上、行政機関の職員がその職務執行のため、他人の住所・営業所・事務所などの中に立ち入ることとある。
今回の報道によると、札幌市の児童相談所と警察が連携を強化し、警察からの「臨検」(裁判所の許可必要)提案に応じなかったとのことだが、時間の経過とともに双方の主張が食い違い責任のなすりあい。
繰り返される幼児虐待の深層は「貧困」「育児放棄」「核家族化」とともに児相の対応の拙さも。当然彼らにも言い分がある。福祉予算や人員の削減、そのしわ寄せは一人ひとりの職員がこなす途方もない案件。
少子化が叫ばれて久しいが、かけ声だけの逆さま政治は続く、それを許しているのが無関心な大人たち。私も含め罪がないとは言えない。
大阪労連・大争共が「5・24大阪争議支援総行動」
2019/06/05
労働者を敵視するな
大阪労連と大阪争議団共闘会議(大争共)は5月24日、「大阪争議支援総行動」(毎年春と秋に実施)を終日展開。裁判所合同庁舎前と淀屋橋での早朝宣伝を皮切りに、争議を抱える使用者や背景資本に対する抗議・要請行動を大阪府内9か所で取り組み、自交総連大阪地連のなかまも「ブラック企業をなくそう」と声を張り上げました。
淀屋橋での早朝宣伝でマイクを握った大阪労連・菅(かん)義人議長は、通勤の人々に向けて次のように訴えました。
「安倍政権や財界は、働く人をあたかも敵であるかのように扱う。労働争議はその最たるもの。どんな仕事でも働く人がいなければ回らない。労使できちんと考えていくことが必要」
「8時間働いて普通に暮らせる、そういう職場と社会になっていない。そこで生産性が上がっていくわけがない。賃金を上げ、雇用を安定させ、安心してお金がつかえる状況をつくる、地域でお金がまわるようにする、そのことで税収も上がる、こういうサイクルに切り替えていくことが必要だ」
「7月には参議院選挙が行われる。衆参同時選挙ともいわれている。今度の選挙で、消費税増税など弱者をいじめる政治ではなく、困っている人に寄り添う政治に変えていく、働く人を大切にする社会に切り替えていくことが求められている。私たち労働組合と一緒にさまざまな要求実現に向けて力を合わせよう」
ブラック大学許さない
安心安全な医療を守れ
今回の総行動の抗議・要請先は、エミレーツ航空(不当解雇)、NTT西日本(継続雇用拒否)、大阪市役所(不当労働行為)、東大阪市の運送会社・アクアライン(不当配転、人権侵害、未払い賃金、不当労働行為)、関西大学(不当解雇)、大阪医科薬科大学(労働契約法20条違反)、泉佐野市の医療機関・りんくう総合医療センター(未払い賃金)、大阪市の経営コンサルタント会社・にちほシンクタンクH・D(不当解雇)、明治ホールディングス(旧明治乳業争議、賃金・昇格差別)の主要株主・みずほ銀行。
早朝宣伝でマイクを握った関西大学争議のなかまは「関大中等部・高等部では時間管理がまったく行われず、残業時間が年2千時間を超える教員もいた。労働基準監督署から時間管理をせよという是正勧告が出たが、きちんと対応してこなかった。私は再三再四にわたって労基署に訴えたが、昨年4月に突然解雇通知を受けた」と不当解雇された経緯を振り返り、「ある私学に就職した高等部卒業生は、いまの職場と較べて“関大がいかにブラックであるかがわかった”と言っている」と話しました。
りんくう総合医療センター争議のなかまは「労基法違反がまん延しており、労基署から計5件の是正勧告が出された」「病院は一部の未払い賃金を支払ったが、残りは“存在しない”として一切払おうとしない」病院側を指弾。「私たちはお金というより権利が奪われる、それは許せないということで裁判を提起した」「一刻も早くこの裁判を終わらせて、安心安全な医療を提供するために、労使で話し合い、協力し、改善しようと思っている」と強調しました。