HOME < ハンドルおおさか
ハンドルおおさか
ハイヤー・タクシー・観光バス労働者の新聞
月別バックナンバー
2021年06月の記事
本流逆流(6月25日付コラムより)
2021/06/25
感染がつづく新型コロナウイルスの影響を受け街中に「黙食」「黙浴」の二文字が―。ジャンルを問わず飲食店や公衆浴場の壁に張り出されるようになった聞き慣れない言葉。
ようは「黙って食べろ」「黙って風呂に入れ」だが、不思議なもので、同じ言葉だが、受け手の行動を見ると明らかに男女間格差があり、年齢間格差もあるように感じてならない。
黙食では、若年層より年齢を重ねた女性の方が守っているケースが多く、男性は年齢を問わずグループ間で仕事の話など、しゃべりながら食べている人が多く見受けられる。
公衆浴場では反対に、男性は距離を保ちながら無言で入浴している人が多いのだが、社交場ということもあり壮年男性は挨拶から始まり近況を語り合っている。たまたまなのかなとも思ったのだが、数件とも同じ状況で、壁越しに聞こえてくる女湯からはどこも甲高い声が飛び交っている。
解ったような解らない話だが、ようは男女間であれ、年齢間であれ一つのことを守らせるのは極めて難しいということに尽きるのだが、いったい何時までこの状況が続くのかと思うとげんなりする。早く気兼ねなくゆったりと湯船に浸かりサウナも楽しみたいものだ。
本流逆流(6月15日付コラムより)
2021/06/15
コロナ禍対策は常に後手後手、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の発出については「専門家の意見を聞いてから」と、さもそれらしきことを述べながら結局は専門家の意見や指摘は聞かない傲慢(ごうまん)な手法で我が道を行く菅総理。
東京オリンピック・パラリンピック強行のリスクを国会で追及されても「安全安心な大会を実現」と繰り返すばかり。多くの国民は中止や延期を求めているのに不誠実な答弁で、国民の疑問には何一つまともに答えていない。
東京五輪の開催規則では、極端にまで選手らの行動に制限をかけているが、それは「安全安心な大会実現」ではなく、感染リスクの大きな裏返しだとも言える。
政府分科会の尾身会長、先の国会での答弁に“よくぞ言った”と感じたのは私だけではないであろう。「今開催すれば、国内の感染や医療に必ず何らかの影響を及ぼす」「感染のリスク、医療逼迫への影響について評価するのはプロフェッショナルとしての責任だ」と述べた。菅総理の政治姿勢に尾身氏も内心は怒り心頭だったのではないかと推察する。
「一頭の狂った牛は千頭を暴走させる」と言われるが、自民党の狂ったスガ牛ブランドを総選挙で駆逐しよう。
本流逆流(6月5日付コラムより)
2021/06/07
新型コロナウイルスが猛威を振るい、最近では変異株の市中感染が急速に増え、医療現場の崩壊が現実となり、重傷者・死亡者数も高止まりが続く。GWの影響もあってか沖縄や北海道等でも爆発的に感染者が増え、収まる気配がない。
4月25日から3度目の緊急事態宣言が発令され、期間も延長。夜の街はさすがに人影もまばらだが日中はいつも通り。まして土日は大型商業施設に規制がかかっているので、営業している中小の店はまさに密状態。
今回の緊急事態宣言延長は、東京オリンピック・パラリンピック開催に万全を期すため政府が躍起になっている現れだが、どう考えても後手後手で上手くいっているようには思えない。
そもそもこの状況下でオリンピック開催が必要なのか。コロナウイルスの感染リスクとたたかい、収入も大幅に減り、生きるか死ぬかの状態で暮らしている国民は少なくない。オリンピック開催中止を求めるオンライン署名サイトは8日間で35万筆を超えた。
アスリートにとっては一生を左右するオリンピックではあるが、日本政府は国民の声に耳を傾け、国民の意思をIOCに伝える責任がある。経済ファーストから国民ファーストへ。