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月別バックナンバー
2013年07月の記事
第23回参議院選挙 自公が過半数に
2013/07/26
強まる国民との“ねじれ”
安倍政権の暴走止めよう
第23回参議院選挙は7月21日に投開票が行われ、与党の自民、公明両党が非改選と合わせて過半数に達しました。前政権で国民の期待を大きく裏切った民主党が総選挙に続いて惨敗した一方で、脱原発・反TPP・護憲を公約に掲げた日本共産党が5議席増の躍進、議案提案権を獲得しました。
投票率は52.61%で戦後3番目の低さでしたが、NHKをはじめ大手メディアが「ねじれ解消」を連呼し、争点隠しに徹する中で、東京、京都、大阪の各選挙区で日本共産党が議席を獲得、得票数も昨年の総選挙から1.5倍以上に増やし、脱原発、TPP反対、護憲、消費税増税撤回を求める国民の声が強まっていることが示されました。
今回の圧勝で“国民のお墨付きを得た”などと勘違いした安倍首相が暴走するのは目に見えています。麻生財務相は投票日直前の20日、メディアによる「自民圧勝」の予想に気をよくしてか消費税率引き上げを「予定通りやりたい」と明言しました。国民の要求との「ねじれ」は、解散を早めるエネルギーとして蓄積されていきます。
今回の重要な争点のひとつだった96条改憲は、賛成の4党(自民、維新、みんな、改革)を合わせても全議席の3分の2に届かず、危機はひとまず回避されたかのように見えますが、公明、民主、生活は96条以外の条文で改正に前向きな立場を示しています。7党を合わせると224議席で3分の2を超えることから、96条以外の何らかの改正案で7党が一致すれば改憲発議は可能です。改憲反対の運動の手を緩めてはなりません。
JMIUダイキン雇い止め撤回闘争
2013/07/16
ダイキン株主や市民に向けての宣伝に取り組む支援共闘会議のなかま(6月27日)
労働者使い捨てやめろ
雇用のあり方を正そう
20年近く同じ職場で働いてきた「支援従業員」(偽装請負労働者)に対して、違法状態是正と引きかえに2年半の有期契約を押しつけ、期間満了を理由に雇い止めを強行したダイキン工業。6月27日に同社の第110期株主総会が開かれるのに合わせ、ダイキン工業争議支援共闘会議が株主総会会場のホテル阪急インターナショナル周辺で宣伝行動に取り組み、株主や市民に向けて「労働者をモノ扱いにする労務政策は一刻も早く改めるようダイキンに声をあげていただきたい」と訴えました。
当該労組・JMIUダイキン工業支部の青山委員長は「いつクビを切られるかわからない不安の中で働き続ける、こんな雇用のあり方は根本的に変えないといけない。この争議は私たちだけではなく、全国の非正規労働者の雇用と権利を守るたたかいだ」と力を込めました。
雇い止め撤回裁判・控訴審の第4回期日は7月25日・14時20分、大阪高裁82号法廷の予定です。
国民平和大行進・網の目コース
2013/07/16
「放射能の犠牲者をこれ以上つくるな!」と声を張りあげる大阪地連のなかまと地域の人々(7月4日、住之江区内で)
日本の極右化止めよう
大阪地連は今年も国民平和大行進・網の目コース(住之江区役所〜四天王寺西門前、約7キロ)に責任団体として取り組み、時おり雨が降る悪条件の中、なかまや地域の人々ら100人が「放射能の犠牲者をこれ以上つくるな!」「普天間基地は無条件撤去せよ!」などとシュプレヒコールに声を張り上げ、元気よく歩きました。
住之江区役所での出発前集会で大阪地連・秋山委員長代行は、「いまの日本は右傾化どころか極右化しているような状況だ。96条改憲の本当の狙いは9条。改憲勢力が衆参両院で3分の2を占めるような事態は今日公示される参院選で絶対に阻止しなければならない」と訴えました。
また年金者組合住之江支部の井上委員長が「自民党・安倍政権は9条を改悪して国防軍を持つことを目標に掲げている。しかしこの参院選ではそのことは言わずに大勝ちして憲法改悪や悪政を進めようと狙っている」と指摘。「唯一の被爆国である日本は戦後68年、平和でやってきたのにそれを脅かす状況が刻々とやってきている。私たちの運動を大きく拡げよう」と訴えました。
行進に出発すると大阪地連のなかまは地域の人々とともに蒸し暑さにもめげず「核兵器をなくそう!」などと元気よく声を張りあげました。
民法協学習会「アベノミクス雇用規制緩和を斬る!」
2013/07/05
非正規雇用規制強化を
弁護士・学者と労働組合や市民団体で組織する民主法律協会(民法協)は6月27日、根元到・大阪市立大学教授(労働法)を招いて「アベノミクス雇用規制緩和を斬る!」と題した緊急学習会を大阪弁護士会館で開き、安倍政権が掲げる雇用規制緩和が、安価で労働者を使い、容易に切り捨てることができるようにする狙いをもって企まれていることを学びました。(松下)
政府の規制改革会議がとりまとめた答申は、雇用に関する規制緩和と(1)限定正社員(ジョブ型正社員)、(2)労働時間規制緩和(企画業務裁量労働制・フレックスタイム制)、(3)有料紹介事業の規制緩和、(4)派遣業の規制緩和を具体策として打ち出し、解雇の金銭「解決」制度なども検討するよう求めています。
また、実施時期については(4)の派遣事業の規制緩和については今年度中に、(1)のジョブ型正社員と(2)の労働時間規制緩和は「平成26年度」、(3)の有料紹介所事業の規制緩和については「平成26年度」に結論を出すとしています。
竹中平蔵氏(人材派遣会社・パソナ会長)、三木谷浩史氏(楽天会長)らを議員とする産業競争協力会議がまとめた成長戦略「日本再興戦略」(6月14日閣議決定)を「規制改革会議」が具体化しますが、根本教授は「この会議のメンバーに労働者を代表する委員や中小企業経営者が一人も加わっていない場での議論で、労働者保護の視点の完全に欠けた、企業側の構想しか出されていない」とし、このことはILO(国際労働機関)事務局長ガイ・ライダー氏も批判(東京新聞5月22日)していることを紹介。
「多様な正社員」構想は「解雇規制の緩和」「新自由主義的改革の復権」であり、「労働者からは断固反対すべき内容。また、使用者でも解雇規制の緩和には反対と述べる意見がある(高島屋・鈴木社長、4月14日・日経新聞)」「規制についていえば、規制強化を推進し、人間らしく働ける社会を構想すべき」「正社員の多様化が提言されているが、非正規雇用への規制強化を推進し、正社員との格差是正にこそ力が注がれるべきである」と結論付けました。
民法協はこの緊急学習会の講演内容を「民主法律」総会特別号に掲載する予定で、講演録を活用しながら学習会を行い「雇用規制緩和の問題点を解りやすく説明したパンフレットやウェブサイトなどをつくり、多くの労働者に、その危険な狙いを知らせ、こうした動きを許さず、規制改革会議などの動きに敏感に反応し、各団体と連帯しながら、これを批判し、反対する運動を進めましょう」と行動提起を行い締めくくりました。
交運共闘「安全守る規制必要」−「陸海空」待ったなし!!
2013/07/05
交運共闘「安全守る規制必要」−「陸海空」待ったなし!!
大阪交運共闘会議(南修三議長)は6月28日夕、南海なんば駅高島屋前で、「陸海空待ったなし!! 安全守る規制が必要」と題したビラを内包したティッシュ千個を市民に配り、命に関わる産業の自由化に反対する運動への支援を呼びかけました。
各弁士は「運輸(90年)旅客運送(00年)事業が規制緩和されて22年。この間、トラック、海上コンテナ、タクシーの事故が急増し、経年による観光バス火災や激突事故など多数の死傷者を出す重大事故が後を絶ちません。またJR福知山線に見られた安全軽視の経営が規制緩和後、全産業で横行している」と告発し、安全を守る規制の必要性を訴えました。