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2015年07月の記事
国民平和大行進 住之江〜四天王寺西門前
2015/07/15
「安倍政権は憲法9条を守れ!」と怒りの拳を突き上げる大阪地連のなかま、地域の人々ら(7月4日、大阪市西成区内で)
核も戦争もまっぴらゴメン
自交総連大阪地連(秋山民夫委員長)は7月4日、今年も国民平和大行進・網の目コース(住之江区役所〜四天王寺西門前、約7キロ)に責任団体として取り組み、なかまや地域の人々ら200人が「憲法違反の戦争法案を撤回させよう!」「いまこそ核兵器をなくそう!」などとシュプレヒコールに声を張り上げ、元気よく歩きました。
平和を次世代に残そう
住之江区役所での出発前集会で大阪地連・秋山委員長は、「安倍政権が今国会で成立を狙っている戦争法案が通れば、日本はアメリカの注文通りに憲法違反の集団的自衛権を発動し、武力行使することになる」「戦後70年、平和憲法を享受してきた私たちは次世代に平和を残すという大きい責任がある。しかしいま、橋下維新の動き次第で予断を許さない状況だ。5月に大阪都構想を葬り去った私たちの力、熱気で何としても戦争法案を阻止しよう」と訴えました。
沖縄のたたかいと連帯
続けて通し行進者、労組・民主団体、政党などの代表があいさつ。
大阪通し行進に挑む大阪平和委員会・玉置敏次副理事長は「いま国会前では戦争法案に反対する集会や座り込み抗議行動が取り組まれ、沖縄でも辺野古への米軍新基地建設反対、高江への米海兵隊ヘリパッド建設反対の座り込み抗議行動がそれぞれ取り組まれている。私たちも連帯してがんばろう」と呼びかけました。
日本の対米追従に怒り
日本共産党・住之江区市政対策委員長の辻井大介氏は4〜5月に開かれたNPT再検討会議について、「残念ながら核兵器禁止条約は採択されなかったが、圧倒的多数の国が核兵器禁止を求めているということがはっきりした会議だったと思う」と評価するとともに、「日本政府は被爆国でありながら条約に賛同しなかった。そしていま安倍政権がアメリカと一緒に戦争する国づくりを進めようとしている、本当に許せない思いでいっぱいだ。戦争も核兵器もない社会をつくるために全力でがんばりたい」と決意表明しました。
行進に出発すると大阪地連のなかまは地域の人々とともに「普天間基地を無条件撤去させよう!」「被爆者への国家補償を実現しよう!」などと元気よく声を張りあげました。
大阪市役所の労働組合事務所明け渡し撤回闘争 大阪高裁が橋下氏の不法行為容認する不当判決
2015/07/06
初めに結論ありき
橋下大阪市長が大阪市役所労働組合(大阪市労組)など市庁舎内に事務所を構える労働組合に対し、事務所を使用不許可として明け渡しを求めてきたことから、組合側がその不当・不法性を訴えた裁判の控訴審判決が6月26日にあり、大阪高裁(志田博文裁判長)は一審判決をくつがえし、組合側に事務所明け渡しを命じる不当判決を下しました。
橋下氏の主張を鵜呑み
組合事務所の使用不許可をめぐっては、大阪府労働委員会が昨年2月20日に不当労働行為を認め、大阪市に対し、同様の行為をしない旨の誓約文の手交を命じています。
そして同年9月10日の一審・大阪地裁判決では橋下氏が団結権を「侵害する意図を有していた」と認定、「市長の裁量権を逸脱・濫用したもので、その余の点を判断するまでもなく違法」と断罪し、不許可処分取り消しと損害賠償を市に命令。大阪市労使関係条例12条(労働組合等に対する便宜供与の禁止)についても、「労組法7条に違反(不当労働行為)したり、憲法28条に違反(団結権侵害)すると評価される場合には、無効となる」としていました。
ところが今回の控訴審判決は、橋下氏の団結権侵害の意図について、「労使癒着の構造」や「庁舎内における政治活動」を「市民感覚に合うように是正改善していくとの方針を示しているもの」として否定。労使関係条例12条についても「憲法28条、14条、94条、地方公務員法、労働組合法に違反するものではないから、無効とはいえない」としました。
問われる三権分立
判決後に組合側が発表した「抗議声明」は、「(団結権侵害を)認めなかったのは著しい事実及び判断の誤認であり、また憲法や法律・条例の解釈を誤ったもの」「(労使関係条例12条については)制定過程や制定理由、内容からして、その違憲性・違法性を明らかに看過したもの」「行政裁量を不当に重視して、大阪市・橋下市長の専横を許し、他方で、団結権を著しく軽視するものであって、不当きわまりない」と厳しく批判しています。
閉廷後に大阪弁護士会館で開かれた「判決報告集会」で組合側弁護団長・豊川義明弁護士は、「橋下氏の主張、条例制定の意図目的をそのまま追認している、ひどい判決」「行政の違憲・違法を判断する制度として三権分立がある。これでは司法はいらないということになりかねない」「(首長、市議会最大会派ともに維新が握る)政治的な状況のもとで、大阪高裁がこのような判決を出した責任、見識のなさ、そういう点は非常に大きい」と指弾、「弁護団はこの判決の不当性について強い確信を持っている」と強調しました。
心の底から怒り沸く
同弁護団・ 城塚健之弁護士は「橋下氏が組合敵視発言を繰り返し、部下にメールで(組合攻撃の)指令を出している、などの事実をとらえて一審は不当労働行為と認定したが今回はそれらを全くスルーしている。結論を最初に決めていたのではないか」と指摘、「何年も弁護士をやってきて、こんなに怒りを感じた判決はない。心の底から怒っている」と語りました。
最後に大阪市労組・永谷孝代副委員長が支援の謝辞を述べるとともに「私たちは組合差別を受けながらでも、市庁舎の中に事務所を構えることで勇気を持って一歩も引かないたたかいができたと思っている。このままこの判決を許すことは橋下市長に屈することになる。勝利するまで最後までがんばっていきたい」と決意表明すると、支援のなかまは大きな拍手で応えました。
STOP安倍政権!戦争法案阻止! 6・23府民集会で4千人が怒りの声
2015/07/06
「憲法9条破壊、戦争する国づくりを許すな」と集会に駆けつけた参加者(6月23日、扇町公園で)
違憲立法は許さない
集団的自衛権の行使を容認する安保法制=戦争法案の成立を狙う安倍政権が今国会の会期を95日間延長するという暴挙に出る中、「STOP安倍政権!『戦争法案』阻止!6・23府民集会」が6月23日に扇町公園(大阪市北区)で開かれ、4千人を超える人々が怒りの声をあげました。
アメリカの戦争
日本が片棒担ぐ
集会は国民大運動大阪実行委員会、安保破棄大阪実行委員会、大阪憲法会議でつくる実行委員会の主催。
主催者あいさつに立った川辺和宏実行委員長(大阪労連議長)は戦争法案に対する維新の党の姿勢について「“都構想住民投票は憲法改正の予行演習”と主張してきた橋下氏とそれを応援し続けた安倍政権との関係が公然と明らかになり、民主主義と人権を破壊する維新の役割が国民の前に明確に示された」と強調。「亡国政治、安倍・橋下の独裁コンビを許さないたたかいを大きく前進させよう」と呼びかけました。
国会情勢報告を行なった辰巳孝太郎参議院議員(日本共産党)は、「この法案の一番の核心部分は、アメリカの戦争の片棒を自衛隊が担ぐことになるということだ」と指摘し、「“日本政府はアメリカの戦争を一度も批判したことがない、どうして自主的な判断ができるのか”と問われて安倍首相はぐうの音(ね)も出なかった」と国会論戦を振り返りました。
さらに辰巳氏は、衆議院の憲法審査会で与党推薦の憲法学者や歴代の内閣法制局長官が戦争法案について違憲と断言したことを紹介し、「菅官房長官は“合憲と言っている憲法学者もたくさんいる”として3人を挙げたが、3人とも極右団体・日本会議の役員であり“徴兵制は合憲”とする人ばかりだ。まともな憲法学者で今回の戦争法案を合憲という学者はいない」と指摘しました。
若者を“二度”と
戦争に出さない
「人間同士が傷つけ殺し合い、憎しみが生まれ、報復を繰り返す。戦争ほど愚かで悲しい行為はない」「安倍首相は国民の命を守るどころか、他国の戦争に駆り出し、日本を再び戦争できる国にしようとしている」──大阪平和委員会・青年学生部の山本訓子さんは決意表明でこう述べるとともに、安倍首相について「憲法違反を堂々とやってのけ、国民の声に全く耳を傾けない」「日本の首相はおろか政治家すら務(つと)まらない。一刻も早く辞めていただきたい」と指弾、参加者から「そうだ!」との声が起こりました。
閉会あいさつを行なった梅田章二副実行委員長(大阪憲法会議幹事長)は、「安倍政権に未来はない。未来をつくっていくのは私たち主権者だ。安倍政権を倒すために、大阪が都構想反対のたたかいで燃えた大きな力を発揮しよう。若者を“二度”と戦場に出さない、この大きな声を響かせよう」と力強く訴えました。