HOME < ハンドルおおさか
ハンドルおおさか
ハイヤー・タクシー・観光バス労働者の新聞
月別バックナンバー
2009年08月の記事
8月30日は総選挙投票日 必ず投票しよう
2009/08/25
労働者・国民いじめの悪政に歴史的大変動起こすチャンス
総選挙闘争アピール
悪政に審判を下し、自交労働者の願いがかなう確かな選択を
麻生内閣は7月21日に衆議院を解散し、8月18日公示、30日投票で総選挙が行われることが決まりました。
この総選挙は、自交労働者の命と暮らしに関わる重大な選挙です。すべての自交労働者が、有権者として自らの責任で確かな選択を行いましょう。
総選挙では自交労働者に関わって以下の重大な争点が問われます。
第一は、規制緩和・構造改革路線と完全に決別する政治の実現です。タクシー・観光バスの規制緩和は、労働者にたいへんな苦しみをもたらしました。国会ではタクシーの規制強化に転ずるタクシー活性化法が成立しましたが、その実効確保は今後の課題です。そのためにも、規制緩和の悪政を誰が推進し、誰が反対してきたのか、よく見極める選択が大切です。
第二には、労働者の権利を守り、働くルールを確立する政治の実現です。世界同時不況で、解雇や労働条件切り下げの嵐が吹き荒れています。大企業は内部留保を溜め込みながら平然と労働者を切り捨てたり、儲けのために労働者の権利を奪い低賃金に押し込めようとしています。そうした資本の論理を規制するのが政治の役目です。大企業から企業献金をもらって指図される政治か、資本を監視しルールを守らせる政治かの選択が求められています。
第三には、格差と貧困をなくし、憲法・平和を守る政治の実現です。社会保障の切捨てで、わが国は国民の大多数が将来に希望がもてない国になってしまいました。将来が不安で、ものが売れなくなり、ますます景気が悪くなるという悪循環を断ち切り、いまより明日がよくなると希望がもてる社会にしなければなりません。格差や貧困が親から子へ引き継がれるのではなく、核兵器や戦争のない平和な社会こそを子どもたちに引き継がなくてはなりません。
総選挙では、長く続いてきた労働者・国民いじめの悪政に歴史的な大変動を引き起こす現実的なチャンスが生まれています。悪政にきっぱり審判を下すとともに、その後に生まれる新しい政治が、本当に労働者・国民の願いにかなうものとなるようしっかりとした選択を行おうではありませんか。
すべての組合員、自交労働者が、職場・地域で政治を語りあい、比例区と小選挙区の2票ある貴重な権利を有効に活用し、期日前投票も含めて必ず投票し、積極的に政治に参加することを呼びかけるものです。
2009年8月1日
自交総連本部中央執行委員長 飯沼 博
自交総連大阪地連執行委員長 岡田紀一郎
原水爆禁止2009年世界大会・長崎
2009/08/25
原爆で校舎の大部分が壊滅したという城山小学校で解説する「遺構めぐり」のガイドさん
大阪地連・松下書記次長からの報告
若者と共に起こそう 核兵器廃絶のうねり
広島・長崎が核兵器の実験場となり、合計34万人以上の犠牲者を出した日本。原水爆禁止2009年世界大会・長崎(8月7〜9日)の開会および閉会総会には、その日本が核の傘を望み、核兵器廃絶を主張できずにいる異常な状態を変えようと、7千人以上の参加者が長崎市民会館に詰めかけ、熱意と熱気に包まれました。
大会2日目の8日、動く分科会「被爆遺構・碑めぐり」に大阪地連・池田副委員長(代表団長)、関中自労組の石田さんと参加しました。
出発点の松山・爆心地公園には、原爆の高熱で炭化したりガラス状になった遺骨や遺品が現在も埋まっていて、その地層が見学できるようになっていました。
同じように、被爆した校舎のコンクリート壁にも炭化した木材が埋もれていて、原爆がもたらす高熱の凄まじさを残していました。
被爆者が話す悲惨な体験談や、現地のガイドさん(平和案内人)の解説を聴くうちに、以前に見たことがある被爆直後の長崎の写真や映像がオーバーラップし、炭化した遺体や、壊滅した陸上競技場に急ごしらえで敷かれた滑走路などが脳裏をよぎりました。
ガイドさんは、「いま有志の高校生が独自で1万人規模の集会を計画しています。そして被爆者の体験談をビデオに収めるなど、資料を集積しています。彼らの情報網は私たちの想像を超えたもので驚いています。私は核兵器が何をもたらしたのかを語り継ぎ、その悲惨さと核兵器廃絶を訴えていますが、高校生の活動を見ていると、世界が動いて核兵器廃絶が現実になるのは間違いないと確信しています」と話していました。
若い世代が核兵器廃絶を現実に
最終日の9日は、大阪原水協が朝8時から長崎駅前で独自の署名活動を行ない、私も池田副委員長と参加しました。署名してくれた新潟県の女子高校生に「原水禁大会に参加したのですか」と問いかけると「長崎で良い勉強をさせていただきました」とさわやかに答えてくれたのが印象的でした。
被爆者から3世代目の若い世代が、核兵器廃絶の大きなうねりを作り、現実のものにしようとしています。そのことを実感できた「原水爆禁止2009年世界大会・長崎」でした。
力あわせ実現しよう核兵器廃絶
2009/08/25
開会総会には7千人、閉会総会には7千8百人が長崎市民会館に集結
原水爆禁止2009年世界大会・長崎
広島・長崎への原爆投下から64年、私たちはこれからも核戦争の脅威にさらされ続けるのか、それとも核兵器のない世界への一歩を踏み出すのか||8月7〜9日に開かれた原水爆禁止2009年世界大会・長崎で大阪地連代表団は、被爆者や活動家の訴え・呼びかけを受け止め、NPT再検討会議に向けた署名活動など運動強化を決意しました。
初日の開会総会で特別報告を行なった長崎市の田上市長は「私たち市民は、不信感ではなく信頼関係にもとづくネットワークをつくり、政府を包囲し、方針を変えることができる」と述べ、「来年5月のNPT(核不拡散条約)再検討会議を成功させ、新しい核兵器をめぐる流れを、後戻りできない強い流れにしましょう」と呼びかけました。
また、被爆者を代表して報告を行なった日本被団協・田中事務局長は、前日に麻生首相と原爆症認定集団訴訟を早期解決するための確認書にサインしたことを明らかにしたうえで、「この問題の根底には、アメリカの核の傘に依存し、原爆の放射線被害を軽く見せようとした日本政府の核政策がありました。集団訴訟は政府の核政策を変えさせるたたかいでもありました」と指摘し、「人類の生存のために、戦争も核兵器もない世界の実現をめざしてがんばりましょう」と呼びかけました。
1200万筆の国際署名を必ず
2日目の「動く分科会」で大阪地連代表団は2組に分かれ、「被爆遺構・碑めぐり」では原爆の威力・残虐性を、「佐世保基地調査」(次号掲載予定)では対テロ戦争の出撃基地として機能している佐世保基地の実態を学習しました。
最終日の閉会総会では日本原水協・高草木(たかくさき)事務局長が行動提起。NPT再検討会議に向けて『核兵器のない世界を』国際署名を「必ず1200万筆集めきりましょう」と強調するとともに、「憲法9条と非核三原則を指針に行動する日本を実現するよう行動を拡げましょう」と呼びかけました。
総会は最後に「すべての核兵器国が核兵器廃絶の“明確な約束”を実行し、NPT再検討会議が、核兵器全面禁止・廃絶条約のすみやかな締結にむけて、具体的な一歩を踏み出すことを要請します」とする特別決議を満場の拍手で採択して閉会しました。
日系ブラジル人労働者・派遣切り撤回闘争 勝利報告集会
2009/08/05
労働者の使い捨て許さない法改正を
化学一般淀川ヒューテック支部の日系ブラジル人労働者・派遣切り撤回闘争が勝利和解で終結(6月24日)したことから7月28日、同支部支援共闘会議が「勝利報告集会」を国労会館(大阪市北区)で開きました。
布村英二さん(07年に帰化)、リカルド・ヤスオ・マキバラさんら4人は、人材派遣会社「セルテック」(大阪市中央区)から「淀川ヒューテック」(本社・吹田市)滋賀工場に派遣され、プラスチック加工業務に2〜9年間、それぞれ従事してきました。セルテックとヒューテックは業務請負契約を結んでいましたが、4人はヒューテックの職制の指揮下で同社の社員と混在して働く偽装請負でした。
昨年8月、セルテックが一方的に賃金・労働条件の引き下げを強要してきたため、布村さんは地域労組「こぶし」(大阪市中央区)に相談、加盟しました。布村さんの働きかけで組合員は増え、組合員は時給切り下げ契約書へのサインを拒否しました。労使は団交を続け、組合は会社の事情を考慮し、雇用の継続を条件に譲歩案を提示しました。
しかし同年12月、ヒューテックが不況を理由にセルテックとの契約を解除。セルテックは契約期間途中にも関わらず4人を解雇(契約解除)しました。
地域労組と産別一体でたたかう
4人は両社を相手に正社員としての地位確認などを求める仮処分を大阪地裁に申し立て。また布村さん(勤続9年)とマキバラさん(同5年)はヒューテックが直接雇用するよう大阪と滋賀の労働局に指導を申告しました。
その後、4人は化学一般関西地本に加盟。今年3月末には滋賀労働局が両社に対して派遣法違反の是正を指導するとともに直接雇用を推奨しました。両社とも不誠実な態度をとり続けていましたが、地域労組と産別が一体となって抗議・要請・宣伝行動に取り組んだ結果、5月12日にセルテック、6月24日にヒューテックとの和解が成立しました。
集会で弁護団の梅田弁護士は、「この事件を通じて派遣制度はとんでもない制度だと身にしみて感じました。労働者を使い捨てる派遣会社そのものを何とかしなければ」と強調しました。最後にマキバラさんが「労働組合と弁護士の皆さんのおかげで解決できました」と謝辞を述べるとなかまは温かい拍手で応えました。
平和活動家 アン・ライト氏講演
2009/08/05
「オバマはブッシュの戦争を終結できるか」と題して講演するアン・ライト氏
平和な世界の実現へ真のチェンジ≠
7月23日、アメリカの平和活動家アン・ライト氏を迎えて「グアム米軍基地現地調査報告と講演の夕べ」(実行委員会主催)が大阪市北区内で開かれ、約180人が参加。戦争も基地もない平和な世界への「チェンジ」について考えました。
アン・ライト氏は米陸軍で29年間軍務につき、大佐で退役。以後、外交官として16年間世界各地の米国大使館で公務につきました。03年3月にブッシュ政権のイラク戦争を批判して辞任し、現在は平和活動組織「コード・ピンク」の主要メンバーとして活躍しています。
講演でライト氏はオバマ大統領について、「選ばれてよかったとは思っているが、ブッシュ政権の政策から完全に決別していない」と指摘。オバマ氏が「核兵器のない世界を追求する」と宣言しながらもミサイル防衛システムの見直しについては言及していないことや、アフガン戦争ではブッシュ政権以上に軍を増派していること、対テロ戦争をさらに続ける方向性を打ち出し、軍事予算も過去最大規模に膨らんでいることなどを指摘。
また、「オバマ政権下で平和運動はジレンマに陥っている」「ブッシュ氏は最低の大統領だったから私たちの活動も簡単だったが、オバマ氏は人気があるので難しい」と打ち明けたうえで、「オバマ氏を平和の道へ引き戻すことが大事。私たちはこれから説明責任をオバマ氏に求めていく」と話しました。