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2024年08月の記事
物価高騰考慮した最賃に
2024/08/05
「最賃いますぐ1500円」とアピールする大阪労連のなかまたち(7月25日、大阪合同庁舎4号館前で)
最賃審議会の役割果たせ
最低賃金審議会総会が大阪合同庁舎4号館で開かれる7月25日に合わせ、大阪労連(菅義人議長)は「全国一律最賃制度」と物価高騰に見合う「最賃今すぐ1500円以上に」と求める宣伝行動を行い、大阪地連からは松原副委員長、庭和田書記長、黒井・藤田執行委員、関中交の山崎委員長が参加しました。
令和6年度地域別最低賃額改定の目安を中央最賃審議会が「50円」と24日に答申。これまでも大阪の最賃審議会は、中央の目安通りの「答申」を出し、何のための審議会なのか問われています。
物価高騰でくらしが大変になっていることから「例年通りは許さない」との思いが参加者から溢れていました。市民や審議会に参加する委員に向け「大阪府の最低賃金(23年10月1日発効)時間額1064円(深夜割増1330円)」「全国一律最賃制度」をもとめるビラとポケットティッシュを配り、各弁士が力強く訴えました。
座り込みは、13時30分から横断幕やプラカード、そして組合員一人ひとりの思いを書いたパネルを全面に掲げ、「最賃いますぐ1500円、めざそう1700円」をアピールしました。
最低賃金の大幅アップをもとめる青年は「今の最賃額では、日々の生活に事欠くレベルで貯金もまったくできない、衣服や化粧品の購入が贅沢品になっている、将来不安しかない」などと訴えました。
中央の「答申」通りだと10月から大阪の最賃額は1114円となります。
疲弊する陸海空港湾の労働者
2024/08/05
万博を理由にRCの全面解禁を主張する吉村知事を痛烈に批判する黒井氏
物流も公共交通もピンチ
陸・海・空・港湾の公務、民間職場で働く労働者で組織する大阪交運共闘会議(南修三議長・全港湾阪神支部)は7月25日夕、JR天王寺駅東口で、各職場の実態を市民に訴え、運動への協力と支援を呼びかける統一宣伝行動に取り組みました。
進行役を庭和田事務局長(自交大阪)が務め、入江幹事(全港湾阪神)が口火を切りました。同幹事は「万博建設の影響で工事用車両が大量に流入し、コンテナターミナルへの幹線道路が渋滞するなどして物流の停滞が懸念される実態が生じている。さらに大阪府・市がIR・カジノを造ろうとしているが港に博打場はいらない」と訴えました。
東幹事(建交労)は、「4月から施行された改正改善基準告示の勤務間インターバル9時間では、8時間眠れないし、安心・安全が守られるよう1日も早く11時間以上にすべき、また多重下請構造の問題や残業時間のカット等もあり賃金が下がるケースがままあることから貨物輸送のドライバーが流出し、荷物が直ぐに届かない物流問題が現実味を帯びている」と語りました。
向井幹事(西日本航空支部)は、「伊丹空港や関西空港では、インバウンドや国内需要の高まりがあるが、コロナ禍で人員整理した影響が各空港で出ている。また国家公務員削減の政府方針もあり、管制官も慢性的な人員不足であるなか、関西万博の『空飛ぶ車』などにも対応しなければならない。もっと管制官を増やさなければ空の安全が守れない」と呼びかけました。
山下幹事(国労大阪)は「JR西は緑の窓口を削減する方針を出し、スマホやインターネットが不得手な利用者が大変困っているが、方針を変えようとしないばかりか、駅の無人化も進めている。これでは利用者の緊急時に対応できないこんなことで良いはずがない」と声を張り上げ実態を告発しました。
最後に黒井氏(自交大阪)が利用者の安心・安全が損なわれるライドシェアを解禁しようとする推進派の実態と、関西万博を理由に吉村知事が個人請負も可能とするライドシェアの全面解禁を主張していることについて痛烈に批判しました。