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2014年09月の記事

JAL争議早期解決めざし全国キャラバン
2014/09/26

JAL争議早期解決めざし全国キャラバン 宣伝行動に取り組む大阪支援共闘会議のなかまと原告団(9月18日、大阪市北区のヨドバシ梅田前で)

労働者を職場に戻せ


 日本航空不当解雇撤回裁判(最高裁審理中)の原告団と大阪支援共闘会議は9月18日、解雇の不当性を市民に訴える全国宣伝キャラバン(第2波)の一環として、大阪市内5か所での宣伝に取り組みました。自交総連大阪地連も宣伝カーを供出して支援しています。
 梅田・ヨドバシカメラ前での宣伝でマイクを握った大阪労連の川辺議長は「日航が解雇を強行しようとしたさなかに、解雇に反対して争議権投票を始めた組合に対して、管財人らが“争議権を確立したら支援機構は3500億円の融資はしない”と妨害した。これを東京地裁が8月28日に不当労働行為と認定し、解雇が違法な手続きで行われたことが証明された。稲森会長は“解雇の必要はなかった”と法廷で述べたが、だったらいますぐ解雇した労働者を元に戻すのが企業の社会的責任だ」と語気を強めて批判しました。

南地協・2014年度総括学習会を開催
2014/09/16

南地協・2014年度総括学習会を開催 横山弁護士の講義を受ける南地協の幹部

不勉強は実損生じる


 南地区協議会は(吉田栄二議長)は9月4日、自交会館で2014年度総括学習会を開き、14年度総括と新役員を選出。学習会では大阪地連の横山精一顧問弁護士(きづがわ共同法律事務所)を講師に招き特定秘密保護法について学習しました。

 金光副議長の司会で総括学習会が開会。主催者あいさつで吉田議長は、「昨年3月20日に旗揚げした未来都労組八尾支部では、組合員の認識不足から『事故』を理由にした解雇問題が発生した。この事は、自交総連への労務政策の一環として捉える必要があり、地協に結集する各職場において幹部を含め“理論武装”が必要だ」とし、継続した学習の必要性を強調しました。

永遠に闇に消える
“特定秘密”の危険


 横山弁護士は、学習会で「今年12月施行予定の特定秘密保護法を適用すれば政府の方針に反対する団体・活動家を簡単に取り締まることができ、その罰則は最高10年以下の懲役と重罰が課せられる」「特定秘密の取り扱いは、国家公務員・警察官・『特定秘密』にかかわる事業者で、国会議員は原則として秘密を知ることができない」「特定秘密にかかわる人の適正評価が行われ、身辺調査はその親族まで及ぶ」と指摘。
 また、特定秘密保護法違反で刑事裁判になった場合、同弁護士は「秘密は法廷に提出されないうえ、特定秘密に指定されるとその有効期間は5年から60年だか、60年越えもあり実質無制限なうえ期間内であっても廃棄できる」と指摘し、永遠に闇に消える危険性を強調しました。
 議案採択では、14年度運動総括・13年度会計決算報告等全会一致で承認し、新役員に吉田議長、金光副議長を再任しました。

大阪市役所の組合事務所退去命令は違法─大阪地裁が組合側全面勝利判決
2014/09/16

大阪市役所の組合事務所退去命令は違法─大阪地裁が組合側全面勝利判決 「勝訴」の旗出しを再現して喜びあう原告・弁護団となかま、支援者ら(9月10日、大阪市中央区内で)

橋下市長に司法初の鉄槌


団結権侵害を断罪

 橋下大阪市長が大阪市役所労働組合(大阪市労組)など市庁舎内に事務所を構える労働組合に対し、事務所を使用不許可として明け渡しを求めてきたことから、組合側がその不当・不法性を訴えた裁判の判決が9月10日にあり、大阪地裁(中垣内健治裁判長)は組合側の主張を全面的に認め、不許可処分取り消しと損害賠償を市に命じました。


 判決は、橋下市長が「市会交通水道委員会において、(労組が市長選で)対立候補を支援する政治活動を行っていたという趣旨の指摘を受け、(略)不許可処分を行った」とし、その後は労働組合と誠実な交渉をせず、団結権侵害のおそれがないか否かについて十分な検討をしていないと指摘し、橋下氏が団結権を「侵害する意図を有していた」と認定、「市長の裁量権を逸脱・濫用したもので、その余の点を判断するまでもなく違法」と断罪しました。
 さらに「便宜供与は行わない」とした大阪市労使関係条例12条についても、「労組法7条に違反(不当労働行為)したり、憲法28条に違反(団結権侵害)すると評価される場合には、無効となる」としています。

悪質手法拡散に歯止め

 組合側が同日に出した声明は「橋下市長の手法に触発され、組合事務所や組合費のチェック・オフ等、労働組合への便宜供与を安易かつ一方的に剥奪し、それまで構築してきた労使関係を破壊する同様の不当労働行為が頻発しているが、これに対し司法による歯止めとなる」と判決を評価しています。

怒り込められた判決文

 閉廷後に中央区内で開かれた「判決報告集会」では弁護団各氏が「判決文には“大阪市は”よりも“市長は”との記述が多く、橋下氏の行為に裁判所も怒っていることがわかる」「大阪市労組のなかまが事務所から立ち退かず、たたかうという選択をしたことが今回の判決につながったと思う」などと述べるたびに会場は大きな拍手に包まれました。
 大阪市労組の田所書記長は「明け渡し通告をされた時は大阪労連のなかまが体を張って応援に駆けつけてくれた」と謝辞を述べるとともに、市側に控訴させないたたかいや、中労委闘争への支援を訴えました。