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ハンドルおおさか
ハイヤー・タクシー・観光バス労働者の新聞
月別バックナンバー
2013年10月の記事
本流逆流(10月15日付コラムより)
2013/10/11
「構造改革なくして成長なし」のワンフレーズで郵政民営化、規制緩和を断行し、私たち労働者・国民を貧富の格差社会に追い込んだ、小泉純一郎元首相が名古屋市の講演会で「いまこそ原発をゼロにする方針を政府・自民党が出せば、世界に例のない循環型社会へ結束できる」との考えを示した。
私人になってやっと国民目線で世の中を見る大切さに気づいたか、あるいは息子の将来を見据えて、脱原発を願う人々からの支持を取り込んでおく算段か。
一方で現首相は、今日も財界と米国のご機嫌うかがいに余念がない。彼らの逆鱗(げきりん)に触れれば首相の座から引きずり降ろされるばかりか、犯罪者にもされかねない。
消費税5%から8%に増税を決断した安倍総理。所得が減っている国民に大増税、270兆円の内部留保を抱える大企業に減税。所得税の復興増税は25年間続けるのに、法人税の復興増税はわずか3年間の増税さえ「1年前倒し」で中止するという。
被災地はもとより、国民から怒りの声があがっている。いくら財界からの信認を得ようとも、私たち労働者・国民の怒りが沸点を超えれば、安倍氏も自民党も必ず破滅の時を迎えることになる。
大阪憲法会議・共同センター 第40回代表者会議
2013/10/11
開会あいさつで「9条世界会議関西2013の成功をめざして奮闘しよう」と呼びかける梅田章二幹事長(10月4日、大阪市北区のグリーン会館で)
安倍氏に首相の資格なし共同広げ憲法改悪阻止
大阪憲法会議・共同センターは10月4日、「9条まもり、憲法いかす府民共同を大きく広げ憲法改悪、戦争する国づくりを阻止しよう」と、第40回団体・地域代表者会議を大阪市北区内で開催。19団体・17地域から53人が参加して2013年度の活動方針案などを承認しました。
代表者会議では議案提案に先立って丹羽徹副幹事長(大阪経済法科大学教授)が「安倍内閣と壊憲の動き」と題して講義を行いました。
丹羽氏は自民党の改憲草案について、「憲法改悪より悪い、憲法そのものを破壊するものだ。憲法を権力者による国民支配の道具に変えようとしている」と批判。
さらに安倍首相の「軍国主義者と呼びたければ呼べばいい」との発言について、「憲法9条がある国の総理大臣として許される発言ではない。彼にとって憲法はないほうがいい、あるいはあったとしても自分の都合のいいようにどうにでもなる憲法であってほしい、それが自民党の改憲草案だと思う」「この発言を欧州的に言うと“私はファシストだ”とか“私はナチス党員と同じだ”と言ったようなものだ。欧州でこんな政治家が首相として居座り続けることは国民がそれを許さない。私たちもこんな政治家を許さないような運動を展開していくことが必要」と話しました。
一斉地方選でとどめを
つづけて、山田憲司事務局長が2012年度活動総括と2013年度活動方針の提案を行いました。山田氏が「今回の堺市長選挙では、安倍内閣の進める9条改憲や、集団的自衛権行使路線をさらに右から加速させる維新の会の動きと影響力を広げるのか押しとどめるのか、全国が注目していた。そして、堺の幅広く新しい市民共同の力が竹山市長を再選させた。改めて良識と共同の勝利を皆さんと喜びあいたい」として、「住みよい堺市をつくる会」事務局の立場から支援に対する謝辞を述べると、参加者は大きな拍手で応えました。
山田氏はさらに、「2015年のいっせい地方選挙で府下のすみずみで橋下氏・維新の会にとどめをさす審判を下さなければならない」として、そのために必要なアクションとして(1)10万回・100万人参加の憲法学習大運動をすすめる、(2)9条を守り、憲法を生かす共同を広げ、ゆるぎない多数派づくりをすすめる、(3)440万の憲法改悪阻止府民過半数署名目標をめざす、(4)全府民を対象とした旺盛な宣伝や対話、集会や中央行動に取り組む、(5)橋下氏・維新の会による憲法と地方自治破壊を許さない取り組みをすすめる、(6)憲法会議・共同センターの強化・拡大に取り組む、ことを提案。
特に(1)については「私たちの身近な所で憲法を話題にする努力が必要だと思う。多くの市民がこの機会を待っているはずだ。私たちの視点の変更が必要なのではないか」、(2)については「共同は念じるだけで広がるものではない。呼びかけて、行動の場をもつことで広がっていく。一致点を市民の中で見出すための努力は、“共同を広げる”ことそのものだ。改めて地域、職場の中で『九条の会』の役割も含めて運動と人の配置を進めていただきたい」と提起しました。
参加者は提案された議案をすべて満場の拍手で承認。「9条世界会議関西2013」(10月14日・大阪市中央体育館)や「秋の憲法学習講座」(同29日・たかつガーデン)を成功させよう、と確認しました。
9月府議会開会日 府民連が集会・デモ
2013/10/07
維新の暴政許さない
大阪労連や民主団体でつくる府民要求連絡会(府民連)は9月25日、大阪府議会が同日に開会するのにあわせて大阪城公園で集会を開き、「憲法違反の政治活動制限条例反対!」と府庁前までデモ行進しました。
12月16日まで開かれる9月定例大阪府議会は、5年間の「維新」府政による福祉・教育予算削減に歯止めをかけるかどうか、大企業が求める規制緩和や大型開発を推進するための独裁体制づくりである大阪都構想の是非を問う議会です。松井一郎知事は会期中、職員の政治的自由や思想・信条の自由を侵害する政治活動制限条例案、労使交渉事項を限定する労使関係条例案、府民の健康や食の安全を守っている府立公衆衛生研究所の廃止条例案を提出する予定です。
集会で大阪自治労連の中山副委員長は、「大阪市の労使関係条例には人事異動、配転、昇任昇格などのような管理運営事項について話し合いを一切しない、違反した管理職は懲戒処分する、と書かれている。私は先日交渉で、ある問題について当局が意思決定をした会議の日時と場所、出席者を質(ただ)したが、市側は“管理運営事項だ”と。住民の皆さんが情報公開請求したら出さざるを得ない話でも“管理運営事項だ”と言って回答しない、これでは話し合いにならない。労使交渉ができないという事態がいま現に大阪市の労使関係の中で起こっている」と報告。「労使関係を破壊することで、住民サービスを破壊する維新の会の暴政に対して断固としてたたかう」と決意表明しました。
堺市長選挙・竹山おさみ氏再選 「堺を守れ!!」運動の勝利
2013/10/07
タクシー乗務員に竹山候補への支持を訴える大阪地連のなかま(9月13日、泉ヶ丘駅で)
維新惨敗 都構想にノーの審判
人権感覚欠き憲法蹂躙する橋下・維新政治の崩壊加速
9月29日投開票で行われた堺市長選挙は、住みよい堺市をつくる会が自主的に支持した現職・竹山修身(おさみ)氏が、「大阪維新の会」の西林克敏候補との激戦を制し当選しました。この結果は、維新が「大阪都」構想で解体し、特別区に再編しようとしていた堺市で明確なノーの審判が下されたということであり、大阪市での行きづまりと合わせて同構想の破たんを示すものです。
選挙戦では「堺はひとつ」「堺を守れ」を合い言葉に、政党や団体の垣根を越えた市民が共同の力を発揮。都構想の本質は規制緩和や大型開発など財界・大企業本位の政策を進めるための独裁体制づくりであり、堺市の税収が「都」に吸い上げられると住民のくらし・福祉が立ち行かなくなることが宣伝行動を通じて有権者に浸透していきました。
維新候補者が大阪府内の選挙で敗北したのは今回が初。産経新聞の出口調査では、無党派層の66%が竹山氏に投票しました。維新側は竹山氏側を“相乗り”“談合”と攻撃しましたが、堺市民の良識には通じませんでした。