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2016年11月の記事
維新の本質は差別 松井知事辞職せよ
2016/11/08
高江ヘリパッド反対住民への暴力、「土人」発言を擁護
沖縄県東村(ひがしそん)高江の米軍ヘリパッド建設に反対する地元住民に対し、大阪府警から派遣された機動隊員が「土人」という差別語を浴びせ、それを松井一郎大阪府知事(日本維新の会代表)が擁護したことに沖縄県民のみならず広汎な市民が怒りの声をあげています。
ヘリパッドの建設は北部訓練場の返還条件として決められましたが、普天間・辺野古と同じく基地の県内たらい回しでしかないことから、高江の人々は07年7月から建設反対の座り込みを続けてきました。
安倍政権は今年7月10日の参議院選挙で自民党が沖縄選出の国会議席を失った翌日から500人以上の機動隊員を動員し、高江に投入。反対住民らに容赦なく暴力的排除、不当逮捕を繰り返しています。
10月18日にはフェンスを揺らすなどして抗議していた市民らに大阪府警の20代の機動隊員が「触るなくそ。どこつかんどんじゃボケ。土人が」と発言。直後からその動画がネットで公開されました。
底流に植民地意識
地元紙・沖縄タイムス(11月1日付)は「『土人』発言は何が問題なのか」との記事の中で、1903年に大阪で開かれた博覧会で朝鮮人や台湾先住民、沖縄県民らが「7種の土人」という見せ物として「展示」された「人類館事件」を紹介。同日付社説は「底流には沖縄を見下し、『植民地』扱いする意識がいまだにあると考えざるを得ない」としています。
差別発言について菅義偉官房長官や坂口正芳警察庁長官が「極めて遺憾」などと述べる中、松井知事は19日夜、「表現が不適切だとしても、大阪府警の警官が一生懸命命令に従い職務を遂行していたのがわかりました。出張ご苦労様」とツイッターに投稿。20、21両日の囲み取材でも、暴言が出たのは「売り言葉に買い言葉」と差別発言を擁護、「警察官の労をねぎらうのは当然」として沖縄県民に大阪府のトップとして謝罪していません(11月1日現在)。
人間の誇り取り戻そう
大阪労連は10月21日、松井知事に対する緊急の抗議宣伝行動を展開、100人以上が大阪府庁前に駆けつけました。
「大阪府民として本当に恥ずかしい。沖縄の人々が深く傷つけられた怒りでいっぱいだ」──宣伝のマイクを握った弁士の一人、大阪商工団体連合会・林事務局長は、「松井知事の発言は彼の個人的資質だけではなく、橋下氏以来の維新政治から生まれた発言」「戦争する国づくりが進められる中で、その最前線の沖縄を差別する発言と、それを擁護する発言が生まれたことは決して偶然ではない。維新政治の本質は差別であり、抵抗する人々への弾圧であり、戦争への道」と指摘。「私たちはこれまで維新に多くのものを奪われてきたが、府民としての誇り、人間としての誇りも奪われた。維新そのものを変えない限り、この問題の解決はない。力を合わせて維新を倒して誇りを取り戻そう」と呼びかけました。