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ハイヤー・タクシー・観光バス労働者の新聞
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2018年11月の記事
争議解決・職場復帰に光明 JAL不当解雇撤回闘争原告団・西岡ひとみさん
2018/11/26
大阪地連第73回定期大会では日本航空(JAL)不当解雇撤回争議団の西岡ひとみさんが登壇、支援の謝辞を述べるとともに争議の最近の動きについて次の通り報告しました。
会社が5月14日に、これまでの労務政策の方針を変更する、2010年の被解雇者を含めて職場に戻すと言ってきました。これは本当に皆さまがこれまで背中を押してくださった結果だと思います。ただし試験・面接を行う、再雇用という形になります。
10月13、14日に本社で説明会がありました。原告も数人参加しました。その時に会社は「皆さんの力を貸してください」と言ったそうです。私はそれを聞いた時に、何を言ってるんだと、私たちは2010年に解雇の必要はないと言い続けたのに、あなたたちは整理解雇したじゃないか、あまりにも虫が良すぎるんじゃないか、まずそう思いました。でもよく考えてみると、それもつまりは整理解雇が間違いだったと会社が自ら認めた、そういうことではないかと考えています。
しかしながらこの再雇用という言葉に抵抗があり、会社が経験者を戻すと言っている中でも手をあげられない原告がいるのも事実です。
そして解雇からまる8年、原告も歳を重ね、ご両親の介護をされていたり自分の生活環境があって、戻りたい気持ちはあるけれども戻れない原告が多くいることも事実です。でも私は1人でも2人でも職場に戻る、こういう言い方はどうかと思いますが、2010年の大晦日に生首を飛ばされた人間が生きて日本航空に帰るということは、それはそれなりに重みのあることなのではないかと個人的にはそう考えています。
どういう決着になるかわかりませんけれども、たたかいはこれからも続いていくのではないかと思っています。1人でも多くの原告が戻れるように、そして争議が早く全面解決できますように、今後ともよろしくお願いします。
11・3おおさか総がかり集会に1万2千人
2018/11/15
「9条改憲NO!」のかけ声にあわせてポテッカーを掲げる参加者
安倍独裁ストップ
72年前に日本国憲法が公布された11月3日、憲法を守り活かそうとアピールする行動が全国各地で行われました。大阪では「輝け憲法!ともに生きる社会を!11・3おおさか総がかり集会」(実行委員会主催)が開かれ、大阪市北区の扇町公園に1万2千人が集いました。
立憲民主党、日本共産党、社会民主党、自由党の代表が集会に駆けつけ、連帯あいさつ。国民民主党はメッセージを寄せました。
日本共産党の辰巳孝太郎参院議員は、政府・防衛省が行政不服審査法を悪用し、沖縄県・翁長前知事が指示した辺野古の埋立承認撤回の効力を失わせる行政不服審査と執行停止を求めたことについて、「行政不服審査法7条2項には“国の機関に対する処分には、この法律の規定は適用しない”とある。国(の言い分)は“私人として申請したんだ”という、まさに詭弁」と指弾。
さらに辰巳氏は森友・加計疑惑について「こんな国家の私物化を許しているような国は独裁国家といわれても仕方がない」と批判。来年4月の統一地方選挙と7月の参議院選挙について「まさに民主主義を取り戻す選挙」「安倍政権の補完勢力である維新の会との対決に決着をつける選挙」と強調。「市民と野党の共闘で、安倍政権とその補完勢力を徹底的に打ち破ろう」とよびかけました。
社会民主党の服部良一大阪府連代表は朝鮮半島の南北融和や日中対話の動きを紹介し、「東アジアから冷戦が一歩一歩なくなっていく」「沖縄に米軍の新基地は絶対にいらない」「憲法9条を変える必要もまったくない、むしろ9条を世界に広げ、外交理念のスタンダードにしていくことが日本の政治家に問われた役割」と強調しました。
総力あげ辺野古阻止
大阪朝鮮高級学校オモニ(母親)会、枚方市原爆被害者の会、LGBT(性的少数者)の人権問題に取り組む人々、原発賠償関西訴訟の原告団、「森友学園問題」を考える会の代表がアピール。
「森友学園問題」を考える会の木村真・豊中市議は、「ありもしないゴミを口実にして国有地をカルト右翼学園にタダ同然でくれてあげた、このことは全く疑いの余地はない」「本来であれば森友問題はとっくに終わってる話。さっさと安倍政権が総辞職して、次の内閣のもとで徹底的な真相究明作業を行う、これが当たり前」と力を込めました。
沖縄平和運動センター・山城博治議長がゲストスピーチ。「いま沖縄と日本政府の、総力を挙げた闘いの局面に入った。負けるわけにはいかない」「辺野古現地で体を張ってがんばりぬきたい」との決意表明に参加者は熱い拍手で応えました。
最後に「私たちは、この臨時国会での改憲発議を絶対に認めません。そのため、いま取り組んでいる3000万人署名を必ず達成しましょう」などとする集会宣言を採択しました。
本流逆流(11月15日付コラムより)
2018/11/15
入管法改正の議論とともに強調される「人手不足」。リーマンショックと「年越し派遣村」から10年でこうまで変わるものなのか。ブラック企業は相変わらず若者を選別し、使い潰している。景気が悪くなればまた平気で首を切るんじゃないか。
トラック、バス、タクシー、介護など「人手不足」といわれる業界は総じて低賃金か長時間過重労働か、あるいは両方である。“搾取できる日本人奴隷が足りなくなったので外国人奴隷を連れてこよう”とばかりに一部のタクシー経営者は“外国人実習生制度を我が業界にも”などと平気で口にする。劣悪な労働条件をそのままに「人手不足」が解消されることの意味を考えれば、私たち労働者は安易に経営者目線で「人手不足」「乗務員不足」などと口にすべきではない。
とはいえ少子高齢化で人口が減り続け、首都圏に人を吸い取られた地方が危機的状況にあるのは間違いない。そして年金や健康保険制度がこのままでは破たんするというのであれば外国人に救いを求めるよりほかあるまい。移民受け入れ自体は悪ではない。それを悪とするのはゼノフォビア(外国人嫌悪)であり、レイシズム(人種主義)である。かつて“移民受け入れは必要だが居住区は分けるべき”と新聞のコラムに書いたのは作家の曾野綾子氏だが、こんな主張でも一定の支持を得るのは日本が人権後進国である証左だ。
安倍政権は“入管法改正は移民政策ではない”という。たしかにやろうとしているのは移民ですらなく、外国人実習生制度の拡張、単なる奴隷的労働力の輸入である。実習生は職業選択の自由も居住の自由もなく、労基法・最賃法も守られていない。彼らの人権を自国民と同じく保障し、社会のメンバーとして受け入れるべきだ。
海外では外国人の地方参政権を認める国もあるが、日本ではまだハードルが高い。支配層が最も恐れるのは外国人が“臣民”日本人の権利意識を覚醒し、人種を超えた団結が実現することである。人権を守る真の移民制度の確立を、日本の未来のために。
大阪交運共闘が統一宣伝行動で訴え
2018/11/05
安心安全が最優先
自交総連大阪地連も加盟する大阪交通運輸労働組合共闘会議(大阪交運共闘、南修三議長=全港湾阪神)は10月25日夕、難波・高島屋前で統一宣伝行動に取り組み、「最優先すべきは安心安全」「危険な白タク合法化を許してはならない」などとと市民に訴えました。
さまざまな産業で規制緩和が行われ、「安心・安全」より「儲け」が最優先の企業風土が全産業的に拡がっています。宣伝のマイクを握った国労大阪のなかまは、福知山線脱線事故から13年半を経てもJRの利益最優先の姿勢は変わっていないと指摘。「学研都市線の鴫野駅は利用者がホームと電車の隙間に転落する事故が多発する危険な構造だが、係員配置を求める声に会社は耳を貸そうとしない。私たちは会社が姿勢を改めるまで要求を続けていく」と力を込めました。
自交大阪を代表してマイクを握った庭和田書記長は「海外のライドシェア企業6社に1兆6500億円もの出資を行っているソフトバンクの孫正義氏は自らの金儲けのために公共交通を破壊しようとしている」と指弾しました。