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月別バックナンバー
2013年12月の記事
秘密保護法廃止せよ
2013/12/17
秘密保護法に反対する御堂筋デモに取り組む人々(12月1日)
国民的な不安の広がりと拙速審議への圧倒的な批判の中で、自民・公明両与党は12月6日深夜、「特定秘密保護法案」の採決を参議院本会議で強行し、同法を成立させました。
同法の審議過程は、強行に次ぐ強行を重ね、一人ひとりの市民に大きな影響を持つ重要法案でありながら総審議時間は68時間でしかありません。短い審議の中で森雅子担当相の答弁は二転三転し、参院特別委の採決強行に至っては速記議事録に「聴取不能」と記録される有様でした。こうした採決の強行に国民が納得できるわけがありません。
同法の内容については、国民には何が秘密なのかも秘密にされること、「特定秘密」の指定が無限定に拡大されること、一般国民が監視と処罰の対象にされること、国権の最高機関としての国会の地位を否定するものであること、などが国会審議をとおして明らかになりました。しかも「維新の会」「みんなの党」の修正でより危険な法律になっています。
同法は暴走を続ける安倍政権が狙う「国家安全保障基本法」と結びつき、自衛隊が海外で米軍に加勢する「集団的自衛権の行使」を可能にするものです。
同法の閣議決定以降、府下の各地でこの法律案に反対する各界各層からの幅広い運動が急速に広がっていきました。2,300人を超える市民が参加した12月1日の御堂筋パレードをはじめ、各地の集会・パレードや各駅の宣伝行動には、市民の自発的な参加が広がりました。
同法の早期廃止をめざすとともに安倍首相の憲法改悪の策動、9条の解釈改憲をストップさせましょう。
12.5 大阪争議支援総行動
2013/12/17
「大阪からすべての争議をなくそう!」とシュプレヒコールに声を張りあげる大阪労連、大阪争議団共闘会議のなかま(12月5日、大阪市北区中之島で)
争議はみんなの問題
民意を私たちの側に
大阪労連と大阪争議団共闘会議(大争共)は12月5日、大阪府内で争議を抱える会社、自治体など15使用者に対する抗議・要請行動を「大阪争議支援総行動」として終日取り組み、大阪地連のなかまも奮闘しました。
大阪市役所に隣接する広場で開かれた「スタート集会」で、主催者あいさつを行なった大阪労連・宮武副議長は、「今回は極めて重大な情勢のもとでの行動になる。日本航空、ダイキン工業に対するたたかいは大きなヤマ場を迎えようとしているし、日本IBMによるロックアウト解雇事件が新たな重点課題として浮上してきている。非正規労働者のたたかいが広がっていること、さらには維新の暴政の結果として公務職場の争議が増えていることも特徴だ」と述べ、安倍政権による労働法制改悪を許さないたたかいとも結合して「総行動」を成功させようと呼びかけました。
大争共の松本議長は「各争議が当該の争議団だけの問題ではないということをご理解いただきたい。不当労働行為、人権侵害から争議になるのは全体のごく一部だ。たたかう術(すべ)を知らず泣き寝入りしている労働者のほうが多いのではないかと思っている。皆さんには今日の行動を自らのこととして頑張っていただきたい」と訴えました。
橋下徹大阪市長に対するたたかいが続く大阪市労組のなかまが決意表明。「橋下氏は“民意”を労組攻撃の理由にしているが、だからこそ民意を私たちの側に引き寄せる取り組みが重要」「この間、赤バスの廃止、幼稚園・保育所の民営化、市民病院や学校の統廃合などの問題で、それぞれの課題で関わりのある住民の方々が維新の会に対して失望した、と怒りの声を強くあげている。この声を集めて橋下氏・維新の会を追い詰めたい。このことが住民本位の大阪市役所を守り、そこで働く私たちにとって前向きな解決を見出す方向だと確信をもっている」と力を込めました。
本流逆流(12月5日付コラムより)
2013/12/05
堺市長選挙に続き、岸和田市長選挙も維新系の候補が敗れた。原田候補は“維新隠し”を徹底したが市民の目はごまかせなかった。
日本維新の会は、特定秘密保護法案への対応では与党との修正協議に応じ、同法案を自公み3党と共同提出しながら、法案に反対する世間の目を恐れて採決を棄権するという支離滅裂な動きを見せた。まさにこの党の本質─政策ではなく選挙のみで集まる烏合の衆ぶりを見せつけた。「恥を知れ!」─怒りを込めた大きな声を残し、衆議院本会議場を衛視に連れ出される傍聴者の姿をテレビで見たが、私も同じ思いだ。
この法案の持つ恐ろしさは言うまでもなく、採決に至るまでの過程があまりにも国民の気持ちと乖離している。70〜80%の国民が「反対」「慎重に」という意見であり、25日に福島市で開いた地方公聴会での公述人全員が「反対」「慎重」を表明しているのに翌日には強行採決するなど、安倍首相をはじめこの法案に賛成したすべての議員は「恥を知れ!」。
もちろん、採決を棄権した維新の会に免罪符は与えるまい。秘密保護法案の成立を許せば我々は後世に恥を遺すことになる。断固反対の声をあげよう。