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ハイヤー・タクシー・観光バス労働者の新聞
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2017年12月の記事
ライドシェア阻止へ大阪交運共闘も意思統一
2017/12/15
規制緩和で地域崩壊
自交総連大阪地連も加盟する大阪交通運輸労働組合共闘会議(大阪交運共闘、南修三議長=全港湾阪神)は12月2日、第27回定期総会を自交会館で開き、2018年度活動方針案などすべての議案を満場の拍手で採択しました。
あいさつを行なった南議長は「(人手不足による物流コスト上昇)を理由にビール値上げ。酒造大手はいままで当たり前の運賃を出さずにどれだけ内部留保を貯め込んできたのか」と憤りを示すとともに、「森友・加計学園問題での安倍首相、衆議院総選挙における小池百合子氏の(排除)発言、議員在職中の秘書への暴行・暴言が暴露された豊田真由子氏など、今年のキーワードは傲慢(ごうまん)ではないか」と指弾。
さらに南議長は2018年の最重要課題として、「白タク・ライドシェア合法化を絶対に阻止する」と強調するとともに、「JR学研都市線・鴫野駅では転落事故が1年半で21件。終日ホーム係員の配置を求めてJRへの要請に取り組んでいるが、市民に実態を知らせる宣伝にも力を入れていく」として運動への協力を呼びかけました。
議案提案を行なった庭和田事務局長(自交総連大阪地連)は、「ライドシェアはタクシーだけの問題ではない。旅客、貨物という産業の境目を取り払い、仕事がある時だけ運転者と契約する。働く者から権利を奪うのが権力側の最大の目的であり、安倍首相が声を大にして進めようとしている(働き方改革)と軌を一にしている」と指摘。
また国土交通省が推進する貨客混載(=過疎地でタクシーや貸切バスが貨物を運んだり、トラックが旅客運送もできるようにする)について、「少しずつ対象が拡大された派遣法を見ればわかるように、悪事を働く者は(小さく産んで大きく育てる)。最初に始まるのは過疎地だが必ず都市部に入ってくる」と警鐘を鳴らし、「規制緩和で地域社会が加速的に崩壊する、この道を絶対に進めさせてはならない。大阪交運共闘としても大きく声をあげていきたい」と力を込めました。
総会では2018年度役員の選出も行われ、自交総連大阪地連からは庭和田書記長が事務局長に、松下書記次長が幹事に再任されました。
1日も早い解決をめざして 12・6大阪争議支援総行動
2017/12/15
不当解雇撤回裁判で組合側一審勝訴を不服として控訴したエミレーツ航空に対し、「日本の法律を守れ」と抗議する大阪労連のなかま(12月6日、大阪市中央区の同社・西日本支店前で)
ブラック企業なくそう
大阪労連と大阪争議団共闘会議(大争共)は12月6日、大阪からすべての争議をなくそうと「大阪争議支援総行動」を展開。早朝宣伝を皮切りに、大阪府内で争議を抱える使用者や背景資本などに対する抗議・要請に取り組みました。
大阪市北区・裁判所合同庁舎前の公園で開かれた「スタート集会」で、大阪労連・川辺和宏議長は「いま安倍政権のもとで雇用破壊と同時に労働者の権利破壊が進められようとしている。ブラック企業では多くの労働者が大変な状況におかれている。職場を変える、そして社会を変える、この二つを結合させた闘いが求められている」とあいさつ。
大争共・粕谷武志議長は「解雇や残業代未払い、差別、パワハラやセクハラをされても(自己責任だから)とあきらめてしまう労働者が多いのではないか。(そうではないんだよ)と、いまの日本の労働環境は本当にひどい状況にあるということをみんなに知らせていくことも大事」「裁判闘争では政権に忖度(そんたく)するような判決が続出している。おかしいことには(おかしい)と声をあげ、行動しよう」と呼びかけました。
府内8か所で抗議要請
集会が終わるとなかまは2班に分かれて行動開始。
第1班は明治乳業(賃金・昇格差別)の背景資本・みずほ銀行(大阪支店)→エミレーツ航空(西日本支店、不当解雇)→NTT西日本(定年継続雇用拒否、子会社の契約社員雇い止め)の順に中央区内を徒歩で巡り、各所で「争議を1日も早く解決せよ」と拳を突き上げました。
第2班は大阪市役所(庁舎内の組合事務所不許可)、泉佐野市のりんくう総合医療センター(一方的賃金カット)、高槻市の大阪医科薬科大学(非正規職員の格差、雇い止め)、大正区のダイトク(不誠実団交)、門真市のパナソニック アドバンストテクノロジー(パワハラ、不当解雇、遠隔地配転)に赴いて早期解決を要請しました。