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2010年02月の記事
大阪地連第67回中央委員会
2010/02/25
「適正賃金を実現するため7千〜1万台の大幅減車を勝ち取ろう」と呼びかける岡田委員長(2月16日、国労会館で)
大幅減車・運賃統一めざし我々の決意を世論に示そう
大阪地連(岡田紀一郎委員長)は2月16日、大阪市北区の国労大阪会館で「第67回中央委委員会」を開き、「タクシーでは減車と上限運賃の確保を最重点課題とする」などの10春闘方針案を満場一致で採決。「参議院選挙では、国民の切実な声に耳を傾け、それに応える政治を実現するために、ともに奮闘しよう」とする春闘アピール案を採択しました。
中央委員会はまず、議長団に平井(関中旅守口)・金山(大宝)の両氏を選出して議事を開始しました。
岡田委員長はあいさつで、「10春闘は本当に厳しいたたかいになる」との見通しを示したうえで、「適正賃金を実現するため、7千〜1万台の減車が必要だ。安心・安全を無視し、市場を混乱させる下限割れ事業者は一日も早く退場させなければならない」と述べました。
連帯あいさつで自交本部の菊池書記次長が、大幅減車を実現させるうえで「世論に訴える運動が非常に重要だ」と強調。日勤最高乗務距離規制250`に反対している低額運賃℃幕ニ者について、「いままでいかに長距離・長時間労働をしてきたか、自ら告白しているようなものだ」「規制強化や減車に反対している会社の実態を、世論にどんどん訴えていく必要がある」と指摘。
さらに、本部第32回中央委員会で提起された全国一斉スト(4月中旬)について、私たちの要求の強さ、意志の堅さを自ら身を削ることで広く社会に示すという大きな意義がある、として「十分に議論して決起を」と訴えました。
続けて大阪労連の川辺議長は国民春闘について、「大企業(内部留保・優遇税制)と軍事費という二つの聖域に踏み込んで財源を確保し、労働者・国民に分配する政治の実現が最大の課題」「職場でのたたかいと同時に、総行動を展開して世論にアピールする取り組みが必要だ」として3月18日の統一行動への協を呼びかけました。
議案を提案した庭和田書記長は「減車闘争はこの1年が本当の正念場だ。大幅減車を勝ち取ることができれば賃金は改善する」と強調。また、監査・処分基準強化を踏まえて「職場を守るために法令遵守の方向を労使できちっと打ち出してほしい。法令違反で成り立っている大阪の業界体質を我々が声を上げて変えなければならない」とちからを込めました。
大阪府タクシー特定地域合同協議会 第4回会合
2010/02/25
「ビジネスモデル正当化言わないほうがいい」
関西大・安部教授がワンコイン協会・町野代表に
2月18日、「大阪府タクシー特定地域合同協議会」の第4回会合が大阪市中央区内で開かれました。
ワンコインタクシー協会の町野勝康会長は「乗務員を48時間周期で働かせるのは非人間的だ。昼は電車もバスもあるから少ない台数でいいのに、事業者としては1車2人制のほうが儲かるから朝から働かせて、そのあげくに最賃割れになっている」などと乗務員の立場に立ったかのような論理を展開。
これに対して関西大学の安部誠治教授は「(町野氏は)ご自分のビジネスモデルをどうにか維持したいから、理屈をつけておられるように聞こえる。(町野氏の主張は)まず運賃と台数を調整してからの話だ」と指摘し、「あまり正当化するようなことは言わないほうがいい」と忠告しました。
大阪地連の庭和田書記長は「ハインリッヒの法則※を念頭にタクシーの車体を見てほしい。小さな傷がいっぱいある。大阪が中古車オンリーになってきたのは、供給過剰→営収低下で事業者がそうせざるを得なくなったからであり、労働条件も下げられた」と指摘。
さらに、1車1人制について「実態として法令違反を野放しにしており、無責任な形態であることを知ってもらいたい」と消費者代表委員に向けて述べました。
※=労働災害の事例の統計を分析した結果、重大災害を1とすると、軽傷の事故が29、無傷災害は300になるというもの。
2・1怒りの行動 対行政交渉
2010/02/15
「安心・安全」を回復するための措置を要請する岡田委員長(奥から4人目、2月1日)
適正賃金実現する減車目標を示せ!!
大阪地連(岡田紀一郎委員長)は2月1日、『規制緩和から丸8年 怒りの行動』の一環として、宣伝行動(前号報道済み)終了後、10時から近畿運輸局、13時から大阪労働局との交渉に取り組み、タクシーが「安心・安全」な地域公共交通としての機能を回復するための措置を両局に求めました。
近畿運輸局交渉では、局から田村旅客二課長・滝口首席運輸企画専門官ら5人が出席。組合側は「貴局が地域協議会で提示された『適正車両数』に基づき最大2197両が減車された場合、賃金がどの程度改善されると考えているのか明らかにすること」など8項目の要請書を提出。局側は賃金の改善見込みを「示すのは非常に難しい」と回答しました。
回答を受けた組合側が「現在の実働率から考えて、止まっている車を減らして何になるのか」として局の考えを質すと、田村課長は「適正車両数は規制緩和前の実働率をもとに算出したものだ」と反論し、「すべての事業者が24時間対応で、1車2人制や2車3人制などシフトを組むことで車が減っていくのが理想だとは思うが、事業者にもそれぞれの理念や方針がある」と応じました。
組合側は「適正車両数は適正賃金に基づいて算出されるべきだと我々は考えている。規制緩和直前の年収300万円台では家族を養えない。局は99年の時点で大阪府では約3800台が供給過剰との需給判断を示している。そこから規制緩和で約4千台増えた。今回局が示した『適正車両数』では生活できる賃金にならない。局の数字が一人歩きしないか心配だ」と指摘。また、「一気に減らすと労働力が余ってしまうのではないか」との局側の懸念に対して組合側は「新規採用ストップとシフト制導入によって首を切らずに減車できる」と反論しました。
さらに組合側は佐野南海交通労組の職場回復の問題について「組合員は争議で職場を失ったのだから、新規参入ではない。雇用問題という位置付けで判断してほしい」と重ねて要請し、「我々は今後も多方面に向けて運動を続けていく」と強調しました。
速報 タクシー規制緩和から丸8年 2・1怒りの行動
2010/02/05
ビラ、ティッシュ、横断幕、のぼりで市民にアピールするなかま(2月1日、谷4で)
利用者との連帯で守ろうタクシーの安心・安全
改悪道路運送法施行から丸8年目にあたる2月1日、大阪地連は谷4・天満橋で市民向け宣伝を「怒りの行動」として展開。100人を超えるなかまがビラやマイクなどで「大幅減車で人並みに生活できる賃金を」「バラバラ運賃反対」と訴えるとともに、近畿運輸局・大阪労働局との交渉に取り組みました。
自交総連本部 第32回中央委員会
2010/02/05
私たちの運動で大幅減車勝ち取ろう
自交総連本部(飯沼博委員長)は1月27〜28日、第32回中央委員会を全労連会館(東京都文京区)で開き、2010年春闘方針を決定。「多すぎるタクシーを減らし、大幅な賃金増を実現させるためにみんなで要求し、みんなで実行する¥t闘を実践しよう」と意志統一しました。
中央委員会は、議長団に佐藤氏(東京地連)と石田氏(大阪地連)を選出して議事を開始しました。
本部・飯沼委員長はあいさつで、「(タクシー活性化法で定められた)地域協議会で地域計画が合意に達しても即、減車が実現するものではない。減車に拒絶反応を見せている事業者もいる」と指摘。事業者に対して、活性化法が与野党全会一致で成立した意義と重みを訴えて社会的責任を問うとともに、減車の即時実施を求める役割を労働組合が積極的に担うことが重要、として「減車をするのは事業者だが、減車をさせるのは私たち労働組合であり、私たちの運動である」と強調しました。
来賓あいさつでは、まず全労連の大黒(だいこく)議長が「鳩山首相や小沢幹事長は、政治とカネの問題で国民が納得する説明をしていない」「(普天間飛行場移設問題で)平野官房長官が名護市民の意思を無視して法的措置もありうる≠ニ発言した。本当に許せない」と批判。「7月の参院選に向け、私たちが変化をチャンスに活かす重要な春闘だ」と述べ、自交総連への期待を表明。
続けて、本部顧問弁護団の須藤弁護士が「すべての労働者・国民の生活を守るたたかいの中に、減車闘争も組み入れることで展望が開けてくる。団結を幅広く拡げよう」と呼びかけました。
議案の提案を行なった本部・今村書記長は、「雇用確保を口実に減車を拒否する事業者への対応策として、1車1人制→2車3人あるいは1車2人制へ≠ネど勤務形態の地域的な統一改善策を提起すること」「最低賃金法違反を地域から一掃するには、減車して1人当たりの営収を増やすしかない。最賃法を減車闘争の武器として上手に使いこなすことが重要」などと春闘方針案の補強として減車闘争推進のポイントを提起。
さらに「いまが好機。これを逃してしまうと次はいつになるかわからない」とちからを込め、「4月段階の『大幅減車実現全国統一ストライキ』の成功をめざし、みんなの意志統一を成し遂げることがまず何よりも不可欠」と強調しました。
討論で大阪地連からは3人が発言しました。中央交通セクハラ・パワハラ裁判の原告のひとりである吉本中央委員(中央交通労組)はM課長の蛮行〜提訴〜会社からの報復に至る経過を報告。「団結してがんばっていきたい」と述べ、「原告救済判決を求める要請書」署名への協力を訴えました。(大阪地連関係の発言要旨は次号掲載予定)