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2009年03月の記事

3・5中央行動 確実な減車の実現、違法行為一掃を要請
2009/03/25

3・5中央行動 確実な減車の実現、違法行為一掃を要請 国交省に要請する自交本部交渉団(3月5日、東京都内で)

処分逃れ対策  省内部で検討


国土交通省交渉

 自交総連本部(飯沼博中央執行委員長)が3月5日に取り組んだ中央行動では、総決起集会やデモ、個人請願行動(前号で報道済み)に続けて国交省、厚労省、警察庁、国会議員への要請行動に取り組み、実効性ある減車措置の実現や法違反の一掃などを求めました。

 国交省交渉には、自交総連からは飯沼中央委員長をはじめとする20人(大阪からは岡田中央副委員長、庭和田中央常任執行委員)が参加。省側は自交局旅客課の阿部地域交通政策企画官ら7人が応対しました。

 まず組合側は「タクシー活性化の新法について、供給過剰地域において実効性のある減車措置がすすむようにすること」との要請に関連して、法案成立後の流れや「特定地域」の指定基準について質問。

 省側は「成立後1年以内の施行に向けて政令を公布し、省令を定め、運用基準を決める。パブリックコメントも募集する」「(指定基準は)特定特別監視地域の通達は一定の目安になる」と回答しました。

減車を真剣に取り組むしかない

 東京の営業収入が07年12月の運賃改定後13か月連続で減少していることをふまえて「事業者は能率的な経営という部分でもっと他にやることがあるのではないか。省として知恵を出してほしい」と要望した組合側に対し、省側は「私たちが言えるのは、運賃改定で物事は解決しない」「減車を真剣に取り組むこと以外にない。特措法、自主的減車を現場でどう実効あるものにするかだ」と回答し、事業者への期待感をにじませました。

 しかし同省はこの交渉でも公権力による強制的減車については財産権の問題から否定。「我が道を行く悪質事業者をどうするつもりなのか」との組合側の問いに明確な回答はありませんでした。

小豆島Gの貧困ビジネスを告発

 組合側は、雇用情勢の悪化に便乗した事業者の大量雇用・増車計画について、「多くの乗務員が最低賃金や生活保護基準を下回っている現状では雇用の受け皿にはなり得ない」と指摘。「不適切なものは改善指導し、現にある違法・違反行為は厳しく取り締まり、公表すること」を要請。

 また、同要請に関連して小豆島グループの「貧困ビジネス」を告発。「乗務員を貸付金で会社に束縛」「自社寮の“礼金”を徴収」「速度違反を検挙されると10万円の“社内罰金”」「嘱託者は事故弁済金を全額負担」「払えなければまた貸付金」という実態を紹介するとともに、悪質事業者が処分逃れや増車目的で代表者をすげ替えるなど「現行法では対処できない行為が増大している」と指摘しました。

 省側は「最低賃金法違反の処分の強化の必要性も感じている」としたほか、「歩合制賃金や運転者負担の問題を合理的範囲で見直しを検討するため、検討会を立ち上げる。処分逃れの問題も省内部で検討している」と回答しました。

【第一交通闘争】賃金仮払請求裁判「決定」下る
2009/03/25

組合つぶしの兵糧攻め打ち砕く佐野南海労組 再び全面勝利


 賃金の仮払いを求めて争われてきた仮処分裁判で、大阪地裁堺支部は3月16日、組合側の主張を認める「決定」(別掲)を下しました。

 第一交通産業(黒土始会長・田中亮一郎社長)の熾烈を極める組合つぶし攻撃(最終的には佐野第一交通の偽装解散で会社ごと組合を葬り去ろうとした)が8年を経過しようとしています。多くのなかまの支援を受け闘争を続ける佐野南海交通労組(堀川卓夫委員長)の裁判で、また一つ全面勝利「決定」として歴史に刻まれました。


司法を屁とも思っていない第一交通産業
最高裁「決定」後も組合つぶし継続


 自交総連大阪地連の闘争の歴史に照らしても、これほど悪質かつ無法な企業はないのではなかろうか――。

 最高裁が昨年の5月1日、一昨年10月26日の大阪高裁「判決」(債権者らは債務者に対して労働契約上の権利を有する地位にある)を支持し、第一交通産業の上告と上告受理申立を棄却。

 このことで同社はいみじくも最高裁から三度も断罪される事態に至りましたが、組合つぶしの無法体質を改めず、新たな企みを密かに進めていました。同決定と時を同じく、鹿児島県鹿屋(かやの)市にあった子会社の鹿屋第一タクシーを大阪府南部の泉佐野市に本店移転し商号を「佐野交通」としました。

 敗訴した場合、同社で組合員を囲い込むと同時に兵糧攻めでの壊滅を目論んでいたことが後の和解協議の場でも露呈しましたが、結局最後まで第一交通は組合と労働条件を真摯に話し合う姿勢を見せませんでした。

 今回、決定の中で大阪地裁堺支部(山城司・国分貴之・大野健太郎裁判官)は、「債務者による佐野第一の偽装廃業に端を発し、高裁判決確定後についても債務者が債権者の就労を事実上拒絶していることによるもの」と明確に認め賃金の仮払いを命じました。

平成20年(ヨ)第88号事件
賃金仮払仮処分命令申立事件

主文

1 債務者(第一交通産業)は、債権者(佐野南海交通労組組合員)ら各自に対し、平成20年9月から本案第1審判決に至るまで、毎月28日限り、別紙仮払金員一覧表の各債務者に金額欄記載の各金員を仮に支払え。

2 債権者らのその余の申立てをいずれも却下する。

3 申立費用は、債務者の負担とする。

      注:( )内は編集局加筆

3・5中央行動 タクシー400台 組合員1000人怒る
2009/03/16

3・5中央行動 タクシー400台  組合員1000人怒る 「早急にタクシーを減らせ」「これ以上犠牲にするな」と怒りの声を上げる自交総連のなかま(5日午前、明治公園で)

声からし大幅減車をアピール
タクシー労働者をこれ以上犠牲にするな


 自交総連本部(飯沼博中央執行委員長)は5日10時、都内の明治公園で「大幅減車の実現 貧困・生活危機突破 タクシー労働者をこれ以上犠牲にするな」とした3・5中央総決起集会を開催後、組合員1000人、タクシー400台からなるデモで市民利用者に自交労働者の現状をアピールし改善を求めました。
 また、午後から霞ヶ関の国土交通省前で、交通運輸共闘会議のなかま600人と「交通運輸の安心・安全確立」と「JR採用差別事件(1047人)の早期解決」に関する個人請願行動に取り組むとともに、国交省、厚労省、警察庁、国会議員要請も実施しました。


 明治公園一杯に集結した自交総連組合員1000人とタクシー400台――。

 タクシーのボディーには「利用者の安心・安全を守れ」「防犯対策を強化しろ」などのステッカーと色とりどりの風船、組合員の手には「安心・安全 減車の実現」のプラカード。

 福岡のなかまが17時間かけて駆けつけてきた大型宣伝カーを総決起集会の舞台に、菊池本部書記次長が司会を務め、主催者を代表し飯沼中央執行委員長は「昨年の金融危機以来、外需主導の国策が災いし、地方に比べて比較的ましとされていた東京でも売上が4万円を割り、実車率も40パーセントを割り込んだ。タクシー需要を増やすには内需が拡大しなければ回復できない」と指摘し、「昨年の交政審の中で、『タクシーは供給過剰と過度の競争にある』と指摘した。この経済不況も行き過ぎた規制緩和の失敗にある」と断言。「いま国会に、タクシーの規制を強化する新法が上程されているが、公正なルールの下で競争できる業界づくりと『安心・安全』のタクシーを守る運動に全力をあげる」と述べました。

 集会には、全労連の小田川事務局長、交運共闘会議の熊谷副議長、日本共産党の穀田国対委員長(国土交通委員)が駆けつけ連帯あいさつしました。

霞ヶ関で抗議宣伝

 3・5霞ヶ関中央行動のひとつとして、交運共闘会議のなかま500人(自交総連100人)が同12時10分、国土交通省前で「多すぎるタクシーを減らせ」「国鉄労働者1047名をただちに職場に戻せ」と横断幕で訴え、個人請願(「交通運輸の安心・安全確立」「JR採用差別事件の早期解決」)行動に取り組みました。

 その後、本部三役・中央執行委員・地方代表者らは、国土交通省(岡田委員長・庭和田書記長)、厚生労働省(松下書記次長)、警察庁、国会議員要請行動に別れて要請行動を行いました。(交渉詳細は次号報道予定)

“公共性”破壊する違法行為の一掃を
2009/03/05

“公共性”破壊する違法行為の一掃を 要請する大阪地連のなかま(2月27日)

近畿運輸局へ実効性ある施策を要請


 大阪地連(岡田紀一郎委員長)は2月27日、近畿運輸局(各務正人局長)と交渉を行い、6項目の『タクシーの事業再生、労働条件確保に関する要請書』(下表参照)を同局に提出しました。

ダンピング規制は検討会で


 応対した田村旅客二課長は冒頭、「昨年末からタクシー強盗殺人事件が連続して発生し、尊い命が犠牲になったのは非常に残念に思う。関係各所には通達を2度出して、防犯に関する講習会などを積極的に取り組むよう指導している」と述べました。

 続けて、要請項目の「実効性ある減車措置」については「まだ法案が出されたばかりで政・省令など具体的な部分が見えていない段階だが、関係するいろんな方の声を聴いて中央に発信していくことも大事な仕事と思っている」と回答。

 「運賃ダンピングを適切に規制する措置」については「交政審答申をふまえて“賃金システム”“運賃審査のガイドライン”“利用者の選択性向上”を柱とした検討会が立ち上げられる。“不当競争を引き起こす恐れ”について、実例を出しながら検討を進めていくことになるだろうが、それがダンピングを適切に規制する措置につながると私は思っている」との考えを示しました。

実効性なければ意味がない

 組合側は「チャブリに対するタクセンの指導実績ゼロの月が続いている。監督行政として、施策の部分でなんとかできないのか、それをみんな強く不満に思っている」と指摘し、タクセンに実効的施策を講じさせるための指導を求めました。

 さらに、悪質事業者による処分逃れの代表者交代や分社化などについて、「処分逃れを許さないための議論をしているのか」と質問。

 局側からは「処分するからには実効性がなければ意味がないと思っている。議論していないわけではない」「どうすれば事前に防御できるのか研究しているが、いい答えにたどりつけていない」との意見が出ました。

 組合側は「国土交通省は今回の法案でタクシーを“公共交通”と位置付けている。なのに違法行為がまん延しているのは問題だ」と指摘。田村課長は「処分したのにスルリとやられると……知恵を出し合わなければいけないと思う」と応じました。

関協5千人雇用問題で大阪タクシー協会に申し入れ
2009/03/05

関協5千人雇用問題で大阪タクシー協会に申し入れ 要請する大阪地連のなかま

減車推進に矛盾する雇用危機への便乗許すな
協会の体質が問われる問題


 大阪地連(岡田紀一郎委員長)は2月24日、大阪タクシー協会(坂本克己会長)と交渉を行い、関協が雇用危機の受け皿として5千人の大量採用を打ち出したことに対する見解を質したほか、人権侵害や違法行為を繰り返している小豆島グループに対する指導を求めました。

違法行為に厳正な対処を


 大阪地連からは三役をはじめとする11人が出席し、大タ協側は事務局の足立専務理事ら3人が応対しました。

 組合側は大量雇用を打ち出した関協について「我々の賃金が生活保護基準以下なのに、さらに貧困を加速させるのか。悪質企業であるMKや第一交通ならいざ知らず、関協の藤原理事長は大タ協の副会長だ。坂本会長が“まじめな乗務員の労働条件を改善したい”と表明しているのにどういうことなのか」と大タ協の見解を質しました。

 さらに小豆島グループについては、「嘱託者は事故弁済金を全額負担」「まるでタコ部屋のような自社寮の“礼金”“冷暖房費”を徴収」「乗務員を借金づけにして会社に束縛」などの事例を紹介し、「業界を健全化するための労働者と事業者の努力を踏みにじる前時代的な行為だ。(同グループの)高橋オーナーは大タ協の理事であり、協会の体質が問われている。どう対処するのか」と質しました。

高齢化問題にすりかえ

 足立専務は関協の問題について「経営者がつねに新しい従業員を増やしていくのは基本。高齢化が進行している現状では、新陳代謝乗務員の若返りを望むのはどこも同じだと思う」と問題をすりかえたうえで「大タ協は関知していない。抗議は関協にお願いしたい」と質問をかわしました。

 また、小豆島グループの問題でも「協会として、個々の企業について回答するのは難しい」と協会として直接的な指導は否定しましたが、「法違反については具合が悪いので、企業名を伏せたうえで問題提起することはありうる」と回答しました。

下限割れ対策労使共同で

 「大タ協が預かり減車で努力しているにも関わらず、ワンコインは増車を進めている。減車の問題を考えるうえで、下限割れ運賃への対策を労使共同で取り組むべきだ」と提案した組合側に対して、足立専務は「まったく同感だ」と賛意を示し「同一地域・同一運賃」「減車」の問題と同様に、引き続き取り組んでいくことに前向きの考えを示しました。