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2006年06月の記事

【行政交渉】司法の佐野第一交通偽装廃業「認定」を受け近運局交渉
2006/06/25

【行政交渉】司法の佐野第一交通偽装廃業「認定」を受け近運局交渉 局を追及する組合代表(左側)  親会社・第一交通産業による組合つぶしの佐野第一交通の偽装廃業にたいし、最高裁(5月22日)、地裁堺支部(同30日)のいずれも「偽装解散」と認定したことを受け大阪地連と佐野南海交通労組は6月16日午前、近畿運輸局の誤った行政判断(御影第一の区域拡張・佐野第一の廃業など)に対して現状回復と謝罪を求め交渉しました。

法律の不備明らか国交省に上申を


 大阪地連の権田委員長、佐野南海労組の堀川委員長ほか6人が交渉にのぞみ、局は旅客2課の桐原課長ほか3人が応対しました。

 まず、権田委員長が北側国土交通大臣・谷口近畿運輸局局長・五十嵐同自動車交通部長に対する「申入書」((1)誤った行政判断を行ったことに対して謝罪すること。(2)国土交通省と近畿運輸局は、第一交通産業グループのタクシー事業所を一斉に重点監査すること。(3)争議の一日も早い全面解決をさせるため、行政として尽力すること)を読み上げ、裁判所の「判決文」と共に桐原課長に手渡し誠意ある回答を求めました。

 (1)について同課長は、「従来から話しているが、事業の廃業は平成14年2月の『改正』道路運送法施行以降、事業の継続義務が廃止になり、事業者が自由に行えます。行政は事業の把握をするだけ、今回の問題などは労使間で解決すべき問題。また、御影第一の認可は、審査基準に照らして判断し、合致していたので認可しました。行政は、行政の権限の範囲、道運法の範囲でしか対処できない。労働債権の問題は厚生労働省の対応になります」

 (3)について「あくまでも法律に基づく範囲しかできない。組合が司法に委ねられた訳ですから、判決もでたので、第一交通産業が解決するよう望んでいます」

 (2)について「現在、相互通報性などを活用して審査基準を強化しています。第一交通産業を全国一斉に重点監査せよとのことですが、監査する理由にあてはまれば実施できるが…」と教科書通りの回答で不誠実としかいえない局の回答に組合代表らは怒りを露わにしていました。

 これにたいし権田委員長は2年前に当時の真砂2課長に御影第一の区域拡張申請は、第一交通産業による組合つぶしの不純な動機の申請だから、認可するなと数度に渡って申し入れた経緯を再度述べ、局は謝罪しないということですねと、再度質すと同課長は「……」と沈黙し応えません。

 この態度に沢田副委員長は佐野第一の偽装廃業を認めるのか、どうなのか?イエスかノーかでと、詰め寄ると同課長は「司法で判断されているので『偽装』と言うことですね」と歯切れ悪く小声で回答しました。

 組合代表らは、今度御影第一が廃業届けを出してきたらどうするのだと質すと同課長は「届け出なので…」と回答しました。

 この回答に佐野南海労組の堀川委員長は、法律の不備(38条)が明らかなのに血の通った行政ができないのか、局は我々が生活できない痛みを感じていない。二度とこういう事(組合つぶしの廃業)が起こらないように国交省に上申して対応してほしいと、要請。局は「組合からの内容もきっちりとまとめ、できるだけ早く6月中に出す」と約束しました。

【弾圧事件】不当捜査に黙秘つらぬく
2006/06/25

【弾圧事件】不当捜査に黙秘つらぬく 支援者に経過を報告する権田事務局長(左)  奈良西警察署員による、労働争議介入の不当逮捕弾圧事件で大阪地連の久保書記長と岡田副委員長は9日、同署の出頭要請に応じ、事情聴取を受けました。署前には地連を中心に奈労連の3人を含む60人のなかまが支援にかけつけ、2人を勇気づけるとともに宣伝カーの流し宣伝や学園前駅での宣伝行動に取組みました。

 この日、奈良西署は玄関前に4〜5人の署員を配備し、敷地内での撮影を禁止するなど、ものものしい雰囲気にみちていました。なかまに見送られ2人は8時50分に署内に入り、聴取はその後約3時間にわたっておこなわれました。

 聴取を終えた2人がやや疲れた表情を見せながら正午前に戻ってくると、待機していたなかまは大きな拍手で出迎え、「おつかれさん」「よくがんばった」と2人をねぎらいました。

 2人の報告によると、担当者は雑談、質問を織り交ぜ執拗に尋問をくり返したが、最後まで完全黙秘をつらぬいたと話しました。

 弁護団の坂田弁護士は「トイレまで署員がついてくるなど精神的につらかっただろうと思う。警察は基本的にこれで送検のかまえだと思う。早く不起訴を勝ち取って、勝利の美酒を味わいたい」と支援者に報告しました。

 つづいて権田事務局長が事件のあらましと、逮捕及び捜査の不当性を市民にハンドマイクで告発。途中、署員に妨害される一幕もありましたが、屈せず同署に対して「再度、不当な捜査をやるのであれば私たちは何度でも抗議するとともに市民に告発していく」と語気を強め話しました。

【第一闘争】三井住友・西日本シティ銀行・福岡証券取引所に申し入れ
2006/06/25

【第一闘争】三井住友・西日本シティ銀行・福岡証券取引所に申し入れ 「団結して闘いましょう」と福岡地連の緒方書記長(中央)  北九州市での行動を終えた抗議団は、博多駅両出口と西鉄グランドホテル(タクシー無線の全国総会に田中亮一郎社長が出席、参加者約500人)前の宣伝で、第一交通産業の無法ぶりを世論に訴えることを大きな目的とし、この行動と共に三井住友銀行北九州支店や西日本シティ銀行、そして福岡証券取引所へも争議の解決に向けた第一交通への指導を申し入れました。

三井住友銀行北九州支店へ


 三井住友銀行北九州支店は成瀬直人融資担当次長が応対し、組合は権田委員長、沢田副委員長、原告の堀川佐野南海労組委員長。

 1、第一交通産業株式会社に対して、「判決を遵守し企業の社会的責任を果たせ」と指導すること。

 2、一日も早い争議の全面解決のために、影響力を発揮し第一交通産業を指導すること。

福岡証券取引所へ


 福岡証券取引所は久恒潔業務部長ほか1人。組合は権田委員長、緒方福岡地連書記長、原告の堀川佐野南海労組委員長。

 1、第一交通産業に対して、上場企業として社会的責任を果たすよう指導すること。
 もしくは、法違反の悪質企業・第一交通産業の上場を廃止すること。

 2、一日も早い争議の全面解決のために、影響力を発揮し第一交通産業を指導すること。

西日本シティ銀行へ


 西日本シティ銀行は松本幹生総務部調査役ほか2人。組合は権田委員長、緒方福岡地連書記長、さのくま労連森脇事務局長、原告の堀川佐野南海労組委員長。

申入書は三井住友銀行と同文。

 抗議団は、JR博多駅前で福岡地連のなかま10人と合流し、JR博多駅筑紫口、博多口タクシー乗り場でタクシー労働者や市民にビラを配布しました。この間、西日本シティー銀行へ要請も行いました。

 その後、西鉄グランドホテル前に移動し同ホテルで開催の「全国自動車無線連合会第66回通常総会」の参加者に向けマイク宣伝で、業界トップの第一交通産業の実体を暴露し、福岡証券取引所に対しても、裁判の結果を報告して争議の早期解決に向けた尽力を求めました。

福証が第一交通に判決資料の提出を指示


 「協力要請書」では、三井住友・西日本シティの両銀行は第一交通産業の主要取引銀行であり大株主でもあることから、両銀行と証券取引所に社会的道義的責任を自覚するよううながし、第一交通産業に対して影響力を発揮するよう要請項目に盛り込みました。

 いずれの申し入れ先も要請書を拒否することなく受け取りました。

 今回の申し入れにさきだつ5月22日には、御影第一の雇用責任を認めて偽装解散による解雇は無効とした大阪高裁の「決定」を最高裁判所が支持しました。また、同月31日の大阪地裁堺支部では、第一交通産業と御影第一に対して、解雇された組合員への賃金相当額の損賠金および慰謝料の支払いを命じたうえ、黒土始会長と田中亮一郎社長個人に対しても「共同不法行為があった」として同様の支払いを命じた組合側勝利判決が出たことが大きく影響したと思われます。

 福岡証券取引所は裁判結果が報道された後、第一交通産業に対して、判決に関連する資料の提出を指示したといいます。

 申し入れ後、堀川副委員長は「各申し入れ先の対応を見てもわかるように最高裁の『決定』がもつ意味は大きい。今後も争議の全面解決と職場の確保に向けて宣伝と抗議行動、申し入れや要請行動をよりいっそう積極的に取り組んでいきたい」と話し、決意をあらたにしていました。

【第一闘争】争議の全面解決決断せよ
2006/06/25

【第一闘争】争議の全面解決決断せよ 「判決に従い不当解雇した組合員を職場に戻し争議を全面解決せよ」と訴える堀川委員長と組合員、支援者ら  5月22日の最高裁、5月31日の大阪地裁堺支部の大勝利「判決」を受け自交総連本部は6月15日、全国統一行動を各地で展開し、大阪地連と佐野南海交通労組も争議の全面解決を求め北九州・福岡行動に取り組み、争議の全面解決に向け関係各所に要請しました。

 6月14日午後8時、自交会館で、「北九州・福岡行動」(権田団長)の参加者らは意思統一し陸路で出発。この行動には大阪地連の三役、西地協3人、佐野南海労組員ら総勢28人と現地で全労連オルグの久賀(本部特別執行委員)氏や福岡地連の仲間も合流し、争議の全面解決をめざしともに奮闘しました。

 翌午前8時、JR小倉駅で行動開始。同駅の南口・北口に別れ宣伝カーによる市民宣伝と組合員らが「ビラ」(5月22日最高裁、5月31日大阪地裁堺支部の司法が下した判決内容を詳細に伝える)を配布しました。

 各弁士らは、「親会社の第一交通産業が組合つぶしを目的に佐野第一交通を偽装解散した不法行為を司法が明確に認定した」と告発しました。

 また、それに伴う全員解雇では「不当解雇された佐野南海労組員の地位は、御影第一にあると認定し、判決確定まで賃金相当額の損害金の支払いと組合員、単組、上部団体の大阪地連に対して黒土会長、田中社長の共同不法行為責任も認め、損害賠償金を支払うよう命じた」と判決を市民に紹介するとともに大阪で第一交通産業が行っている数々の不法行為を告発しました。

戦闘服着たイカツイ社員消えた?


 その後、第一交通産業の本社前に移動し宣伝カーで抗議。いつもは濃紺の戦闘服風の制服を着たイカツイ社員が入り口でピケットをはるのですが、今回はホワイトカラーの若い社員が入り口を固めていました。

 途中、同社の要請で出動してきたと思われるパトカー2台が干渉してきたことから、ハンドマイクに切り替え抗議を続けました。周辺の路上には多くの市民が遠巻きに見守るなか、岡田副委員長が「不当解雇した組合員を職場に戻せ」「争議を全面解決せよ」「裁判所の判決を守れ」などと抗議のシュプレヒコールをあげ、行動を締めくくりました。

 抗議宣伝後、本社前から2台の車が後をつけてくる中、北九州行動のもう一つの目的三井住友銀行北九州支店への要請行動をし福岡に向け移動しました。

【弾圧事件】奈良西警察署 前代未聞の対応
2006/06/15

【弾圧事件】奈良西警察署 前代未聞の対応 西署が送付してきた通知

要請書を拾得物扱い


 奈良西警察署の署員が4月8日、奈良市登美ヶ丘2丁目で三和交通争議(不当解雇事件)支援のビラ貼り宣伝行動中の組合員3人を、警告も静止を命じることもなく不当逮捕した事件で、「4・8奈良学園前ビラ貼り不当逮捕弾圧事件支援共闘会議」は6月6日、奈良西署に不当捜査中止を求める申し入れと、学園前駅での宣伝行動に取り組みました。

 大阪地連を中心に奈良労連のなかま5人を含む総勢26人は午前11時前に、奈良西署前に集合し、権田事務局長から事件の概要と現状報告を聞き、意思統一しました。

 警察から逮捕後釈放された3人に対する呼び出しはないものの、他2人には出頭を求める通知が3回も届き、これを拒否していることについて「宣伝行動を誰が指示したのか背後関係の捜査が警察の狙い。弁護団と相談して対応する」と説明しました。

 この後、地協の宣伝カー2台は流し宣伝に出発。植田議長をはじめとする要請団5人は「不当捜査の中止を求める要請書」(308団体)を携えて、奈良西署へ通算3回目の申し入れ行動にのぞみました。

 今回、奈良西署は大久保副署長が別室で応対しましたが、要請書の受け取りを拒否しました。要請団は「前回応対した地域課長は今回と同じ要請書を受け取ったのに、今回は受け取らないのはなぜか。奈良西署は人によって対応が違うのか」と抗議。この間、激しいやりとりが続きましたが、副署長は最後まで受け取りを拒否しました。

 副署長のかたくなな態度に手渡しを断念した要請団が、申し入れを終えて部屋から退出する際に、「要請書をここに置いていく」と告げたところ、副署長は、「拾得物(落とし物)として処理する」と発言。持参した人間が目の前にいるのに、大久保副署長が見つけて拾ったという、なんとも不可解な処理に要請団はあきれることしきりでした。

 要請団が申し入れている間、署前ではハンドマイクによる抗議宣伝が行われ、大阪地連の堀川副委員長は「今回の不当逮捕は共謀罪法案や憲法・教育基本法改悪など、政治の右傾化と一致している。憲法を守る立場にある警察は、批判的な労組の壊滅をもくろんだ不当解雇に手を貸す行為はただちにやめるべきだ」と強く訴え、参加者全員が奈良西署に向けて抗議のシュプレヒコールを挙げました。

 奈良労連の犬林議長は、連帯あいさつで「1面トップでこの問題をとりあげた奈良労連新聞を駅前で配る。最後まで一緒にがんばっていきたい」と決意表明しました。

 大阪地連のなかまは近鉄学園前駅に移動して、道行く市民にビラを手渡し支援をよびかけました。

【第一闘争】第一交通産業の不法行為を断罪
2006/06/05

【第一闘争】第一交通産業の不法行為を断罪 笑顔がこぼれ照れくさそうにガッツポーズをとる佐野南海交通労組の組合員たち

地裁堺支部全面勝利


 第一交通産業による組合壊滅を目的とした佐野第一交通の解散解雇にともなう6件と同社の反訴事件の併合裁判で、大阪地裁堺支部第2民事部(上田昭典裁判長)は5月31日、組合側の請求を全面的に認める判決を下しました。

 判決では、佐野第一交通の廃業を組合つぶしの偽装解散と認定し、黒土始会長・田中亮一郎社長が共同不法行為をおこなったとして個人責任も認め、組合員、佐野南海労組、大阪地連へ損害賠償の支払いを命じるとともに、組合員の雇用は御影第一が引き継ぎ判決が確定するまで賃金を支払うよう命じました。

 第2民事部は、御影第一が佐野第一の事業承継企業であることを確認し、佐野南海労組組合員に対する雇用責任を認定したうえ、組合つぶしを目的に佐野第一を偽装解散させた親会社の第一交通産業の不当性を明確に認定。判決は御影第一の連帯債務者として第一交通産業にもその責任を負わせるもので、組合側の全面勝利判決です。

 また、黒土始会長と田中亮一郎社長の共同不法責任についても認定し、黒土会長と田中社長に損害賠償の支払いも命じています。

 第一交通産業と黒土会長、田中社長、御影第一は不法行為に対する慰謝料として、組合員、佐野南海労組、上部組織の大阪地連にたいし、総額3900万円を支払わなければなりません。

 組合員の雇用は、御影第一とし、判決が確定するまで第一交通産業に対しても賃金相当額の損害賠償金を支払うよう命じています。

 弁護団は閉廷後、賃金と賃金相当損害の支払いについて、第一交通産業側が「執行停止」を申し立てても認めないよう申し入れました。

 閉廷後、原告、支援者ら120人が詰めかけた報告集会で、佐野南海労組の堀川委員長が横断幕に満面の笑みで“大勝利”と書くと会場から割れんばかりの拍手が沸き起こりました。

 藤木弁護士が「判決」の概要を報告後、弁護団長の小林弁護士も「極めて意義ある判決だった」と評価し、山崎、横山、高橋、中筋の各弁護士から一言ずつ話がありました。
 大阪地連の権田委員長、府的支援共闘会議の植田議長があいさつし最後に堀川委員長が「ここまで第一交通を大きくした国土交通省と三井住友の責任を追及していきたい。また、福岡証券取引所にも指導を求め、やりたい放題の悪質企業に対して歯止めをかけていきたい」と決意を語りました。

【弾圧事件】不当捜査の中止求め要請
2006/06/05

【弾圧事件】不当捜査の中止求め要請 要請書を手に奈良西警察署へ  奈良西警察署の署員2人が4月8日、奈良市学園前登美ヶ丘2丁目で三和交通争議(不当解雇事件)支援のビラ貼り宣伝をしていた組合員3人を警告も静止を命じることもなく不当逮捕した事件で、「4・8奈良学園前ビラ貼り不当逮捕弾圧事件支援共闘会議」は5月22日午前11時、捜査の即刻中止を求める要請と、NHKが取材するなか近鉄学園前で抗議・宣伝行動を展開しました。

奈良西警察 「回答する義務はない」


 35人のなかまが見守るなか、植田議長をはじめ要請団5人は、「不当捜査の中止を求める要請書」(221団体)を手に玄関口まで進むと、対応した署員はNHKのカメラマンに外へ出るように命じ、要請書もその場で受け取ろうとしたので、要請団が責任ある人の回答を求め6〜7分のやり取りの後、地域課長ほか1人が別室を用意し対応しました。

 権田事務局長が趣旨を説明し「争議を解決しようとする労働組合の正当な行為にたいして、逮捕しただけでなく家宅捜索までし、逮捕した3人を含む5人に再三、任意出頭を求めるなどの不当捜査を即刻中止してもらいたい」と抗議しました。

 地域課長は「要請書は受け取る。貴方たちは不当捜査というが見解の違いであって、捜査をはじめた以上固めなければならない。また要請に回答する義務はない」と終始、聞く耳は持たないという態度でした。

【第一闘争】弁護団 地裁「判決」にコメント
2006/06/05

【第一闘争】弁護団  地裁「判決」にコメント 第一闘争弁護団の藤木事務局長が判決内容を支援者に説明する 「組合つぶしと闘う全国の労働者を力づける判決」

解散解雇事件で全面勝訴判決


 第一交通闘争の損賠・地位確認・解散解雇に伴う6件と第一交通側の反訴事件の併合裁判で、大阪地裁堺支部第2民事部(上田昭典裁判長・中山雅之・寺田さや子裁判官)は5月31日、組合側の請求をほぼ全面的に認める判決を下しました。

 この勝利判決を受け弁護団(団長=小林保夫、藤木邦顕、横山精一、山崎国満、高橋徹、中筋利朗弁護士)は以下のコメントを表明しました。

 大阪地裁堺支部は、5月31日佐野第一交通の解散解雇事件について、組合側の請求をほぼ全面的に認める判決を言い渡しました。判決は、(1)御影第一に対して組合員の雇用を認め、第一交通本社に対しては、賃金相当額の損害賠償請求を認める。(2)第一交通本社、黒土始会長、田中亮一郎社長は連帯して不当労働行為に関して組合員個人と佐野南海労組、自交総連大阪地連に対して損害賠償を支払え。(3)佐野第一交通に対してすでに出ていた未払い給与、損害賠償の判決の金額を、第一交通本社に対しても支払うよう命ずるという趣旨です。

 判決は焦点の佐野第一交通の解散について、組合破壊のための偽装解散であるとして受け皿となった御影第一に組合員の雇用が承継されるとしています。この点は、最高裁が大阪高裁の保全抗告を認めたことから予想されたことでしたが、雇用に加えて第一交通本社は不当労働行為という不法行為をしたのであるから、解雇された組合員が復職できるようになるまで給与相当額を損害賠償して支払えと命じたことは、今後偽装解散が行われた場合の支配資本の責任追及のために大きな武器となります。

 組合つぶしの偽装解散についての裁判は過去からいろいろ闘われてきましたが、1980年台以降で、未払い賃金のみならず、雇用自体を承継企業に認めた裁判例は珍しいものです。とりわけ第一交通本社という上場企業の事件でグループ企業に対してとはいえ、解雇無効・雇用承継を命じた点で大きな意義があります。さらに、数々の不法行為をした第一交通本社とその代表者個人に対しても組合つぶしについての慰謝料などとして総額3900万円の支払いを認めたこと、その中には佐野南海労組と大阪地連という組合組織に対する慰謝料などもふくまれたことも、組合つぶしと闘う全国の労働者を力づけるものです。
 第一交通側は、この判決に控訴をするかまえですが、弁護団は一層地連・単組と団結して争議の全面解決を求めて奮闘する決意です。

 弁護士 藤木邦顕(第一闘争弁護団事務局長)

【第一闘争】最高裁 第一交通の抗告却下
2006/06/05

雇用責任は御影第一にある


 大阪高裁は昨年3月30日の「保全抗告」事件で、佐野第一交通の解散は親会社の第一交通産業が法人格を濫用した偽装解散であると認定し、組合員に対する不法行為責任を認め、引き続き少なくとも06年3月まで、毎月1,000万円余りの損害賠償金の仮払いを命令する「決定」を下していました。

 この「決定」に対して第一交通が「許可抗告」「特別抗告」を申し立て、組合も「許可抗告」で争っていた事件で最高裁は5月22日、双方の訴えを「棄却」する決定を下しました。

 この「決定」により、「雇用は御影第一にある」とする大阪高裁の決定が確定しました。