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2016年07月の記事

法違反生まぬ賃金体系構築せよ
2016/07/26

法違反生まぬ賃金体系構築せよ 大阪地方最賃審議会事務局に意見書を提出する大阪労連のなかま(7月20日)

「安心・安全」担保するための労働条件改善は公共交通事業者の責務


「法定最低賃金時給1000円」早期実現求め大阪地方最賃審に意見書提出

 8月の地域最低賃金答申に向けて大阪地方最低賃金審議会の議論が大詰めを迎えることから、大阪労連(川辺和宏議長)は7月20日、「大阪府最低賃金額時給1000円の早期実現を求める意見書」の提出・請願行動に取組み、各産別ごとに作成した意見書を同審議会事務局に提出しました。


 意見書提出行動で大阪労連・各産別のなかまは、「低賃金の職場、特に介護は人が集まらない。いまの最賃額ではまともに生活できない」などとして生計費原則に沿った審議を要請。
 また、中小企業の賃金支払い能力を理由に最低賃金引き上げに反対する意見について「国に新たな支援策を求めていく方向に転換しなければ労働者は貧困のままだ」と強調しました。
 自交総連大阪地連からは意見書を4通提出(大阪地連、北東地協、南西地協、バス部会)。同書ではタクシー事業者が「タクシーに最低賃金はなじまない」と主張していることについて、「『安心・安全』を担保する最低限の労働条件・環境をも是正しないのであれば、地方公共交通機関を担保する事業者のコンプライアンスは無いに等しい」「最低賃金法違反を生み出さない賃金体系を構築するのが先決」と指摘。大阪地方最低賃金審議会に向けて「最賃額時給1000円の早期実現」「全国・全産業一律の最賃制確立」を求めるとともに、中小企業支援策の強化などを政府に求めるよう要請しています。

世界中でウーバーに抗議 台湾ではタクシー2千台が国会包囲
2016/07/26

全労使総力あげた行動を


 二種免許を持たずに自家用車で営業を行う事実上の白タクを配車する「ウーバー」などライドシェアに対する大規模な抗議行動が世界各地で起こっています。
 今年に入ってからはフランス(1月)、イギリス(2月)、インドネシア(3月)、アルゼンチン(4月)でタクシー運転者らがストライキやデモ、道路封鎖などで抗議。
 6月28日には台湾・台北市内で2千台ものタクシーが立法院(国会)を包囲。共同通信は「台湾メディアによると、ウーバーの急速な普及でタクシー乗車率は6割近く減った」と伝えています。
 7月8日に行われた政府の「シェアリングエコノミー検討会議」初会合で、新経済連盟の関聡司・事務局長は「既存法令により法的規制のあるものについては、なかなか(略)推進力が付かない」「ライドシェアについては政府部内に検討会を設けて推進していくべきだ。当検討会議としても何らかの形でライドシェアを推進すべきだ」と述べました(業界紙「交通界」報道)。同会議は9月には「とりまとめ案」を提示、10月頃までに一定の結論を出すとしています。
 この流れを食い止めるには、労使共同の大規模行動で世間の耳目を集め、白タク合法化反対の世論を喚起することが求められます。

タクシー振興共済会 業務外給付36件中自殺5件
2016/07/15

悲しい結果 深刻な不景気のあおり直撃か…


 自交総連大阪地連振興共済会(三野文男運営委員長)は7月6日午前、運営委員会に続き午後から評議員会をアウィーナ大阪で開催し、平成27年度事業概況報告並びに収支決算報告をはじめとする第1号〜3号議案を提案。原案どおり全議案は全会一致で承認されましたが、今年度の業務外死亡の36件中5人が自殺という結果でした。

 大阪地連振興共済会は13時から評議員会(出席25人、委任25筆)を開催。司会は木村氏(大阪タクシー協会・共済担当)が務め、議長には秋山副運営委員長(大阪地連委員長)を選出しました。

職場の連帯感を強めて

 三野運営委員長はあいさつで「財政状況については掛け金収入に対し支出が1千万円多かった。主な原因は業務上災害の後遺症への見舞金支出が2件(800万円)あったこと。また業務外給付(36件)も、昨年度はなかったのだが残念ながら自ら命を絶たれた人が5名いた。各職場で連帯感を強めていただいて、かかることのないように努力していただきたい」と1年を振り返りました。そして、同委員長は「規定に基づく給付に備えられる十分な正味財産を保つ健全な状況にある」と報告しました。
 また、議事録署名人は森氏(朝日)と吉田氏(未来都)を選出。つづいて第1号議案(平成27年度事業概況報告並びに収支決算報告、監査報告、剰余金処分案)、第2号議案(平成28年度収支予算案)、第3号議案(役員選出の承認)が順次提案され、評議員から特段の意見等もなく原案どおり全議案を全会一致で承認しました。

若い世代が自ら命絶つ

 閉会あいさつで林運営委員は「自殺した年齢を見ると30歳40歳という業界では若い年代が自殺するという悲しい結果が出ている。昭和40年代につくられた共済だが、今日に至っても健全な運営ができていることはうれしい限り。職場環境が厳しく日本経済も本当に先行きが見えないが、お互いの職場が発展できるよう知恵を出し合ってがんばりましょう」と締め括りました。

見識を疑う「日経」の主張…ここまで落ちたか なぜ抗議しない全タク連
2016/07/06

何らかの力が働いている?
違法行為・ブラックを賛美


 5月30日付、日本経済新聞の1面コラム「春秋」(=文末に別掲・全文)で北京に留学した「新世代」の日本人女性の話として、同新聞社が論じた「主張」は、法律がいらないと言っていると同じです。

推進派と同じ論調 安全性は口コミで


 本紙「前号」(1554号1面)で報じましたが、日本経済新聞社が「新世代」の口を借りて白タク容認・ライドシェア推進論を展開しました。社会の木鐸(ぼくたく)であるべき新聞社としての見識が疑われ、ここまで日本のマスコミは落ちたのかと言えます。
 この「主張」をそのまま読むと、安全性は口コミで確認できれば良いのであって、裏を返せば今の「安全規制」や「法律」はいらないと言っているのと同じではないでしょうか。
 左表は海外でのライドシェアの運転者による事件の一覧ですが、これはほんの氷山の一角であって、利用者への恐喝や女性への暴行事件等は後を絶ちません。こうしたことからライドシェアを禁止している国もあり、ILOも警鐘を鳴らし、「ライドシェアに対する国内法規の全面的履行を加盟国に求める決議」をしています。
 日本経済新聞社のおかしな主張に対して、一般社団法人全国 ハイヤー・タクシー連合会(略称=全タク連・富田昌孝会長)が、なぜ抗議しないのか不思議に思います。トヨタとウーバーの提携報道には、富田会長自らが迅速に動き、トヨタの豊田章男社長らと直接懇談し、同社から「国内は対象外」という回答を得たとの業界紙報道があります。
 しかし、今回の日経のみならずこの間の大手新聞社やマスコミ報道は、目に余るものがあり憤懣(ふんまん)やるかたない感情が業界に渦巻いています。
 マスコミに抗議したとの業界紙報道を目にすることもなく、全タク連の大人対応なのか分かりませんが、こうした「主張」を業界が看過していると、とんでもない方向に進むのではないでしょうか。
 日本各地でライドシェア・白タク合法化問題で労使の共同闘争が拡がりを見せていますが、迅速な行動が伴わないのでは、推進派が喜ぶだけです。


■コラム別掲

 (日経原文) 東京から北京に留学していた若い女性から、現地でしばしば利用した非合法サービスの話を聞いたことがある。サービス名は「ヘイチャー」という。漢字で書くと「黒車」となる。正式な許可を持たない闇営業のタクシーを指す。日本風にいうなら「白タク」のことだ。▼白タクには法外な料金など危険なイメージがある。しかし日本人留学生が愛用する黒車の運転手たちは違った。留学生向け共同住宅の周りに待機しており携帯電話ですぐ呼び出せる。簡単な英語や日本語も通じる。信用できる運転手の名は口コミで広がる。価格も高くない。正規のタクシーより使い勝手は上だったそうだ。▼いま米国から世界へ、新手の有料相乗りサービスが広がりつつある。「乗せたい人」と「乗りたい人」がスマートフォンを通じて互いの情報を交換し、マイカーで目的地まで運んでもらうのだ。両者の出会いを仲介する会社の中でも代表格である米ウーバーテクノロジーズは、先ごろ日本でも一部の地域で事業を開始した。▼タクシー会社は「白タク行為だ」と反発するが、トヨタ自動車が米ウーバーへの出資を決めるなど、存在感は強まる一方だ。黒車も相乗りも、根底に「より便利に移動したい」という普通の人々の要求がある。安全性なら口コミをもとに自分たちで確認できれば十分。そんな新世代の価値観をタクシー業界は無視できるのか。