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2014年02月の記事
大阪地連 第71回中央委員会 あいさつ・討論発言要旨(前)
2014/02/25
秋山民夫委員長あいさつ
労働者を運賃で争わせるな
私たち労働者の所定賃金が18か月も連続して下がり続け、反面、円安の影響を受けて燃料費・輸入食料品を中心に物価が上がり続ける中で消費税が増税されようとしています。私たちタクシー労働者の賃金は91年の504万円を最高に、97年に消費税が3%から5%に増税されるまでは世間なみであったわけですが、98年に65万円も落ち込み、それ以降は他産業労働者との賃金格差は大きく開く一方です。
今回増税が実施されれば大幅な営収減を招き、私たちのみならず、タクシー事業の存続すら危うくします。増税反対の声を上げ続けなければなりません。
新法に期待と懸念
また、私たちタクシー労働者をここまで追い詰めたのが02年の規制緩和ですが、自交総連は一貫してこの間、規制緩和に反対の運動を続けています。
しかし大阪では、相次ぐ増車・数十種類にも及ぶ運賃体系、略奪的な下限割れ運賃の車に乗客を奪われ、塗炭の苦しみの中で営業活動を強いられてきました。
そうした中、08年9月3日に労使で打開に向けた共同行動として、大阪タクシー協会・大阪の労働団体が協力し広く市民に業界の窮状を訴える行動を展開し大阪地連も500人規模で参加しました。結果、自民党から共産党までが賛成し全会一致で生まれたのが、09年10月1日に施行されたタクシー適正化・活性化特措法です。4年が経過し、若干の改善が見られるものの、所期の目的である労働条件の改善にはほど遠い状況です。
こうした中、昨年11月20日に参議院において自公民3党の議員立法として提案され、みんなの党以外の賛成多数で成立したのが本年1月27日に施行された、改正タクシー特定地域特措法です。
評価については施行されたところなので今後を待つところですが、事業者団体はこの法の成立によって労働条件の改善を含むすべての課題が解決できるものと期待を示しています。私たちも新法に期待をするものの、数多くの懸念も持っています。
事業者に対しては、運賃問題では3月に国土交通省より発表される公定幅運賃の上限に収斂し、またこの機に5・5遠割も廃止し現場において我々労働者を運賃で争わせるなと強く求めたい。また行政には、法の趣旨に沿って速やかに特定地域に指定し、労働条件の改善に役立つ適正な台数への減車を、また、抜け道を許さない実効性のある法の適用を求めます。
看過できない暴走
最後に、労働組合として看過できないのが安倍自公政権の横暴ぶりです。昨年末の特定秘密保護法案の強行採決、年末の靖国参拝、現在開催されている通常国会での集団的自衛権の解釈の変更、昨年断念した96条の改憲問題、この先にあるのが9条の改悪であり“戦争できる国づくり”であることは明らかです。
また、橋下大阪市長の大義のない辞任・選挙など許せるものではありません。
本日の中央委員会で、14年春闘方針の確立、こうした悪政に対処する積極的な議論をお願いしまして、開会のあいさつといたします。
大阪交運労協ハイタク部会と自交総連大阪地連 労働条件の改善を求め抗議行動〈速報〉
2014/02/25
デモ行進に奮闘する大阪交運労協ハイタク部会の組合員と自交総連大阪地連のなかま(2月19日、中央区内で)
19年ぶり組織の枠越え共闘
自交総連大阪地連と大阪交運労協ハイタク部会(全自交、交通労連、私鉄総連のハイタク・大阪地方組織で構成)は2月19日、「改正タク特法の実効性を求める 労働条件改善 5・5遠割廃止を求める抗議集会」をエルおおさか(大阪市中央区)で共催。会場から御堂筋〜近畿運輸局前〜法円坂に至るデモ行進にも取り組み、参加者は「生活できる賃金を保障しろ!」「不当な運転者負担を即刻止めろ!」などとシュプレヒコールに声を張りあげました。
集会の主催者あいさつで大阪地連・秋山委員長は「価格競争の先には何も生まれない。疲弊し、破たんするだけだ。同一地域同一運賃で良質なサービスを競いあうべき。タクシー経営者には企業の社会的責任が鋭く問われている」と指摘しました。
大阪地連が第71回中央委員会ひらく
2014/02/25
あいさつする大阪地連・秋山委員長(2月13日、国労大阪会館で)
特定地域の指定必要
公定幅運賃は上限へ
大阪地連(秋山民夫委員長)は2月13日、第71回中央委員会を国労大阪会館(大阪市北区)で開き、「改正タクシー特定地域特措法を実効性が伴う法律として、活用できるよう運動を進める」などとする2014年春闘方針を全会一致の賛成で決定しました。
第71回中央委員会は、議長団に藤本(関中交)・小澤(大宝)両氏を選出して議事を開始。
あいさつに立った秋山委員長は改正タクシー特定地域特措法について「期待をするものの数多くの懸念も持っている」とし、事業者に対して公定幅運賃の上限貼りつきと5・5遠割廃止を、行政に対して特定地域の指定基準など実効性のある特措法の適用を求める、と強調しました。
来賓あいさつでは自交総連本部・今村書記長が「特措法の附帯決議は、国交省と厚労省に『累進歩合制の廃止について改善指導に努めること』を、事業者には『歩合給と固定給のバランスのとれた賃金制度の再構築、累進歩合制の廃止、運転者負担の見直し』を求めている。今春闘ではこのチャンスを活かすことが重要だ」と力を込めました。
議案を提案した庭和田書記長は「今春闘では、消費税増税や燃料費高騰を理由に賃率引き下げや労働条件改悪を一方的に行なってくる会社が絶対に出てくる」と警鐘を鳴らし、「大阪地連・各地協に結集し全体で業界を変えていくこと、そしてタクシーの労働条件改善には広範な労働者の怒りの声が必要」と訴えました。
自交総連本部が第36回中央委員会ひらく
2014/02/17
職場・地域 よりどころに
自交総連本部(高城政利委員長)は1月28〜29日、「職場・地域に依拠し、許すな『合理化』、賃上げの獲得 2014年春闘」をスローガンに第36回中央委員会を東京都内で開き、2014年春闘方針などを全会一致の賛成で決定しました。
あいさつに立った高城委員長は「消費税増税でタクシー経営自体が危ぶまれることが予想される。新たな運転者負担徴収や賃下げなど、合理化阻止のたたかいが求められる。また経営困難を理由とした賃下げ・合理化提案については安易な妥協や激突主義に走らず、納得いく明確な説明と根拠をもって判断し対応する姿勢が求められる」と警鐘を鳴らしました。
議事提案を行なった今村書記長は「タクシー業界が抱えている矛盾を解決するためには、国家資格を持った乗務員の数で車の数を規制していくしかない」として、タクシー運転免許法制化を求めていく運動の強化を呼びかけました。
1・31 自交総連統一行動
2014/02/17
「行政のミスリードはもうごめん」と横断幕を掲げアピールするなかま
規制緩和で業界は焼け野原─後押ししたのは国交省
責任逃れ許さない
大阪地連(秋山民夫委員長)は1月31日、「改正」タクシー特定地域特措法の実効性確保を求める宣伝行動を近畿運輸局(大阪市中央区)前、新大阪駅、南海なんば駅で取り組みました。行動には京都地連と和歌山地連のなかまも駆けつけ、全体で85人が参加しました。
宣伝でマイクを握った秋山委員長は「供給過剰や安売り運賃、5・5遠割の是正など問題解決の成否はまさに“これから”にかかっており、国土交通省の“さじ加減”ひとつで改正タクシー特定地域特措法の実効性が左右されることになるが、発出される通達を見ると訴訟リスクを恐れ、後退に次ぐ後退といった感が否めない。このままでは労働条件改善など進むはずもなく私たちは危機感を持っている」と指摘。
さらに同委員長は「特措法の附帯決議の中には当初期待されたものとは真逆なもの、すなわち規制強化の方向を弱め、かつ骨抜きを狙うといった施策も混在している」と指摘し、「今後、特定地域の指定や地域協議会での協議など適用・運用の過程を通じて、特措法の実効性が試されるのみならず、タクシー経営者の“企業の社会的責任(CSR)”が鋭く問われている」と強調しました。
三地協が2014年旗びらきで意思統一
2014/02/05
最後にガンバロー三唱する西地協のなかまと来賓(19日、西基地で)
団結の力で難局乗り越えよう
大阪地連の北東、西、南各地区協議会がそれぞれ2014年の旗びらきを開催、今年1年の奮闘を誓い合いました。
4月境に危険な動きが
北東地協(福井勇議長)は旗びらきを1月26日に浪速区内で開催、19人が出席しました。
あいさつに立った福井議長は「4月から消費税増税が強行される見通しだが、私たちは97年の3%→5%増税時に営収・賃金の激減を経験している。4月を境に一方的な廃業・身売りや合理化の動きが出てくる。皆さんのよりいっそうの団結と協力が必要」と警鐘を鳴らしました。
運賃公定幅に注視
西地協(秋山民夫議長)は19日に西基地で旗びらきを開催しました。各単組の代表、来賓あわせて33人が出席して今年1年の団結を誓いました。
秋山議長は「タクシー特定地域特措法が施行されるが、特定地域に指定されるにはハードルが高い部分があり楽観はできない。運賃問題では、公定幅が大きいようだとそれなりの行動を起こさなければならない」とあいさつしました。
運動の力で遠割廃止を
南地協(吉田栄二議長)は25日に浪速区内で旗びらきを開催、14人が出席しました。
吉田議長はあいさつで「55遠割については経営者の足並みが揃っていない。私たちが経営者に対して強く要求しなければなくならない」と強調しました。