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2015年02月の記事
勝ち取れ賃上げ、まもろう平和、変えるぞ政治 くらしと職場の危機突破 2015年春闘
2015/02/25
あいさつする大阪地連・秋山委員長(2月12日、国労大阪会館で)
規制緩和の逆流ストップ
大阪地連が第72回中央委員会ひらく
自交総連大阪地連(秋山民夫委員長)は2月12日、第72回中央委員会を国労大阪会館(大阪市北区)で開き、「労働者・国民が安心してくらせる日本・大阪、そして自交労働者の労働条件改善にむけ全力を挙げて奮闘する」などとした2015年春闘方針を決定しました。
第72回中央委員会は横田(茨木)・中井(朝日)両氏を議長団に選出して議事を開始しました。
あいさつを行なった秋山委員長は、「改正」タクシー特定地域特措法に基づいて強制減車を行う特定地域の指定基準が「規制改革会議の意向を受けた内容となっている」と指摘、国土交通省の姿勢に疑問を示した上で、自交総連が提唱する「タクシー運転免許制度」(=乗務員の資質を高めることで利用者の期待に応えると同時に供給抑制を図る)の必要性を訴えました。
続けて自交総連本部・菊池書記次長、大阪労連・続(つづき)副議長が来賓あいさつ。菊池書記次長は、橋下大阪市長が昨年提案した「タクシー自由化特区」が「今国会で国家戦略特区法に盛り込まれる恐れが出てきた」と警鐘を鳴らし、「規制緩和の逆流にストップをかける、それが今春闘の大きな課題」と強調しました。
春闘方針案などすべての議案が全会一致の賛成で可決。決意表明を行なった秋山闘争委員長は「労働条件の改善がなければ、タクシー産業そのものが存続できない。若年労働者が働ける職場にするためにも、団結して労働条件改善を勝ち取ろう」と呼びかけました。
春闘方針は要求提出を「3月6日まで」、回答指定日は「3月20日まで」としています。
〈討論〉大阪からの発言(抜粋)−タクシー
2015/02/18
政治を変えないと
生活成り立たない
松下末宏中央委員
(大阪地連書記次長)
昨年12月26日に国土交通省がのばしに延ばしてきた「特定地域の指定基準案」を出し同時にパブリックコメントの募集を開始し1月25日で締め切りました。案では実働稼働率が平成13年度と比較して10%以上減少していることや赤字事業者車両数シェア、総実車キロ、準特定地域における協議会の同意があることなど6つの条件にすべて該当しなくてはならないとされおり、大阪市域交通圏が特定地域に指定されない恐れがあります。また、「30万人以上の都市を含む」との条件は河南、河南Bが候補から外れることを意味します。
また、特定地域に指定されても「財産権」をたてに“減車裁判”が想定されますが、大阪市域が指定されなくては何も始まりません。難問山積のタクシー業界の渦に負けないようしっかりと地に足を付けた2015年春闘をたたかいます。
大阪の高齢化は深刻
大阪市域のタクシー運転者の高齢化は深刻で、法人タクシー運転者証交付数をみると、65歳以上が45%に達しています。さらに、この5年間で6387人(19%)以上の乗務員が減少し、65歳以下だけでみると8578人(26%)も減少しています。65歳以上を境に増減が二極化、増えているのは65歳以上だけという結果が示すとおり、とりわけ、賃金・労働条件の厳しさから、事業の将来を担うべき若者や“働き盛り”に見放されている今日の大阪のタクシー事業は、きわめて深刻な状態です。
若年労働者の流入を促すためにも、固定給を設けるなど安定した賃金への改定が急務の課題となっています。
選挙で審判下そう
「政治を変えないと庶民・労働者は生活できない」この一言に尽きるのではないでしょうか。
4月に行われるいっせい地方選挙、そして秋までに行われる大阪府知事選挙や大阪市長選挙で、維新の強権政治に審判を下すこと、そのために春闘時期にこそ、労働者の権利を守るたたかいを前面に、さらに共同の前進を目指します。そして安心して生活できる地域づくりへの転機として、要求実現を求める労働組合らしい選挙闘争を推進します。
自交総連本部が第37回中央委員会ひらく
2015/02/18
高齢化は事業者の責任
若者が夢もてる業界に
自交総連本部(高城政利委員長)は1月27〜28日、「勝ちとれ賃上げ、変えよう政治、くらしと職場の危機突破 2015年春闘」をスローガンに第37回中央委員会(議長団=東京・岸田、大阪・吉田両氏)を東京都内で開き、2015年春闘方針を決定しました。
高城委員長はあいさつで「今回の特定地域の指定基準は規制改革会議の意向を受けた内容になっている。極端に稼働が落ち込むか実車率が低下しないと指定されない、改正前の特措法の下で努力した地域が候補から外される形になっている」と指摘。泉州交通圏など3地域の準特定地域指定解除について、労働条件改善という特措法の主旨からも「何をおいても適正な実車率実現を指標の1番目に掲げるべきであり、01年の労働条件に戻せばいいというわけではない」と運輸行政を批判しました。
そして「タクシー労働者の社会的水準の賃金・労働条件を確立するには一つには平和な社会であること、二つには景気が良く国民生活が豊かなこと、三つには需給調整を基本とした、乗務員と利用者が主人公となる制度の確立が重要だ」として安倍政権の経済政策や戦争する国づくりを批判、最低賃金の大幅引き上げと雇用安定化の必要性を訴えるとともに「自交総連は40年間にわたり諸外国のタクシー事情を調査研究してきた。その上で個人資格を基本としたタクシー運転免許構想を打ち出している。若者に夢と希望を与える業界になってこそ“労働者不足”は解決する」「改正法が十分に機能しない場合には日本のタクシーの存続に関わる状況になる。タクシー運転免許の実現しか方法がなくなってくるのは明らか。我々の政策の優位性、運動の正当性に確信を持ち、組織拡大に奮闘していこう」と呼びかけました。
議案を提案した今村書記長は「最低賃金法違反、運転者負担制度、累進歩合賃金、これまで事業者は何をやってきたのか。乗務員の高齢化、若者が入ってこない状況は本来最も事業者が自らの責任として考えなければいけない問題。事業者としての責任を果たさせることが今春闘の課題」と強調しました。
自交総連2・2統一行動 規制改革会議に迎合するな
2015/02/05
2001年の日車営収水準で泉州交通圏を準特解除 ハードルだらけの特定地域指定基準
タクシーの規制緩和(2002年2月1日)から丸13年が過ぎた2月2日、全国の自交総連組織が「統一行動」を展開、大阪地連と京都地連も「怒りの行動」として近畿運輸局前での宣伝行動、同局および大阪労働局への要請行動に取り組み、70人のなかまが参加しました。
宣伝のマイクを握った大阪地連・秋山民夫委員長は「昨年10月31日に準特定地域から3交通圏が指定解除された。泉州交通圏では2013年の日車営収が01年より僅か194円上回ったことで指定解除されたが、01年の水準ではまともに生活できない」「01年当時から我々は供給過剰を再三指摘してきた。国交省は規制緩和の失敗を認め、規制改革会議に迎合せず、特措法の主旨である労働条件改善のための施策をとるべき」と訴えました。
京都地連・石原敏雄委員長も「国交省は規制改革会議に押され、特措法の主旨を見失い、特定地域指定にさまざまなハードルを設けている。監督官庁としての責任を投げ出していると言わざるを得ない」と指摘しました。