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2019年02月の記事
大阪地連第76回中央委員会 委員長あいさつ
2019/02/26
白タク阻止へ政治決戦必勝期す
福井勇委員長
消費大不況の悪夢再び
消費税増税が10月に予定されていますが、かつて3%→5%に上がった97年から翌年にかけてタクシー運転者の年収は大幅に下落しました。この悪夢の再来とならないか危惧しています。今回は8%→10%と計算しやすい数字になることから購買意欲がさらに削がれるのではないかと分析する学者の声も聞きます。
そして、大阪では24年ぶりに行われる見通しの運賃改定で、経営者が増収分をスライドさせた賃率引き下げ、足切り引き上げを提示してくることも予想されます。実際に京都ではタクシー協会の会長会社、本来他社の模範となるべき会社がやっているわけですから、大阪でも意地汚い経営者が“搾取できるものは徹底的に搾取せな損や”とばかりにスライドを導入してくる危険性は非常に高いと見ています。
安心安全を守る政治に
2019年は統一地方選挙、参議院選挙、大阪府市首長ダブル選挙が行われる選挙イヤーです。私たちの業種も例外なく政治に大きく左右されます。そしてライドシェアは規制緩和の最たるものです。このまま規制緩和路線が続けば全ての産業を破壊し、安全を確保することも自己責任となり、軽井沢スキーバス転落事故のように最終的には利用者、国民が多大な犠牲を払うことになります。
日本で白タク・ライドシェアが禁止されていることについて楽天・三木谷さんやソフトバンク・孫さんが「遅れている国」「バカな国」と言い放ちましたが、自分の金儲けだけを追求する勢力の意に沿って安全基準や法まで捻じ曲げようとする安倍政権にノーを突きつけ、大阪で暴走を続ける維新の会から住民本位の政治を取り戻そうではありませんか。
組合員一人ひとりの思想信条を守り、尊重する基本方針は当然のこととして、どの候補者、どの政党が私たちの声をよく聞き賛同してくれるかをしっかり見極めて必ず選挙権を行使するように呼びかけていただきたいと思います。
乗務員負担問題に先手
白タク合法化阻止の運動は、いよいよ最終決戦を迎えます。巨大な外敵に対峙する私たちは組織をあげて団結することが大切です。労働条件改善なくして白タク合法化反対の運動は成功しません。
今春闘は到達点ありきの金銭的決着にとどまらず、スライド賃下げの問題、あるいはディディやウーバーなどのアプリ手数料、機器使用料の乗務員への押しつけに先手を打ち、労働条件改善という運賃改定の主旨を守ることや、経営コストを乗務員に押しつけないことなどの協定締結に向けて、交渉に取り組んでいただきたいと思います。
各単組、職場で白タク合法化の危険性を周知徹底して全員で参加し、そして事業者や他労組の動きが鈍くても、自分たちの職場は自分たちで守ろうではありませんか。同じ職場で働くなかまや地域で働くなかまにも協力を呼びかけ、これをきっかけに組織拡大を目指し、今春闘で一つでも多くの要求が実現できるよう最後まで共にがんばりましょう。
19春闘スタート─大阪地連第76回中央委員会
2019/02/26
白タク合法化阻止、19春闘勝利に向け団結を訴える福井委員長(2月14日)
白タク合法化阻止 賃上げ、職場権利の確立
勝利めざし団結
自交総連大阪地連(福井勇委員長)は2月14日、「白タク・ライドシェア合法化阻止 賃上げ、職場権利の確立 19春闘」をスローガンに第76回中央委員会を国労会館(大阪市北区)で開き、「賃金を改善することこそ、若い労働力を確保することにつながり、運転者の資質を高めることこそ、ライドシェアへの最高の対抗策であることを、経営者に自覚させる説得的な交渉を行う」などとする「2019年春闘方針」を全会一致の賛成で決定しました。
あいさつを行なった福井委員長は、「白タク合法化阻止の運動は最終決戦を迎える。巨大な外敵に対峙する私たちは組織をあげて団結することが大切。労働条件改善なくして運動は成功しない」との考えを示し、運賃改定にともなうスライド賃下げや、ディディ・ウーバーなどのアプリ手数料・機器使用料の乗務員への押しつけを許さず、「今春闘で一つでも多くの要求が実現できるよう最後まで共にがんばろう」と呼びかけました。
財界本位の政治許すな
自交総連本部・菊池和彦書記長、大阪労連・菅(かん)義人議長が来賓あいさつ。
菊池書記長は「ライドシェアを導入した海外各国ではその問題点が明らかになって禁止や規制強化しているのが実情。にもかかわらずソフトバンクや楽天などが解禁要求を強めているのは安倍政権の成長戦略が呼び水になっている」と指摘し、「安倍政権こそが白タク合法化・規制破壊の大もと。ここと対決しない限り白タク・ライドシェアは阻止できない。4月の統一地方選挙、7月の参議院選挙で政治を大きく変えていかなければならない」と訴えました。
菅議長は維新政治について、「大阪市をバラバラにしてその財源を吸い上げて万博とカジノに突っ込む、これが都構想」「大阪府市首長ダブル選挙をめぐる公明党との駆け引きは府民不在だ」と指摘。安倍政権が進める規制破壊について「利用者と労働者を犠牲にして誰かが儲かる、誰かが得する、結局は財界本位。それを後押しする政治は絶対に許せない」と強調し、「力を合わせて安倍政権・維新政治を打ち倒し、9条改憲をやめさせよう。都構想やカジノの問題は府民本位でけりをつけよう」と呼びかけました。
諸外国の運動に学べ
議案提案を行なった庭和田書記長は「海外のタクシーは安心して利用できない、そういう状況の中でライドシェアが拡がってきた。女性や子どもが1人でも利用できるのは日本だけ。このことを市民・利用者に理解してもらうための運動を、産業全体でできるかどうかが問われている」「スペイン、台湾、韓国で大規模なデモやゼネストが行われた結果、ライドシェア禁止や規制強化を勝ち取っている。諸外国に学べるところは学べと強く言いたい」と力を込めました。
怒りの声をきけ―2・1自交総連統一行動
2019/02/15
ソフトバンク大阪オフィスが入る富国生命ビル前で「公共交通を破壊するな」とアピールする大阪・京都両地連のなかま
悪質事業者、白タク容認する行政、圧力強める巨大企業
タクシーの規制緩和から丸17年となった2月1日、全国の自交総連統一行動として大阪地連(福井勇委員長)も、近畿運輸局前、ソフトバンク大阪オフィス前、大阪駅、南海なんば駅で労働条件改善、危険な白タク・ライドシェア合法化阻止を訴える宣伝に京都地連のなかまと取り組みました。
近畿運輸局が入る合同庁舎4号館前(大阪市中央区)での宣伝でマイクを握った福井委員長は、「2002年の規制緩和でタクシー産業は惨憺(さんたん)たる状況に陥った。いまだに前近代的なやり方で労働者を食いものにする事業者が存在する」と述べ、事故の弁済金を運転者に全額負担させたり、クレジットカード手数料や各種機器使用料、車両使用料、大口契約の割引分までも運転者に負担させている事例を挙げ、「経営者として当たり前のコスト負担を労働者に押しつけ、徹底的に搾取しているのが実態だ」と訴えました。
吉田副委員長は「“岩盤規制を取り払う”などと言ってシェアリングエコノミーを推進する安倍政権の下で、CREW(クルー)のような実質的な白タクにお墨付きを与えている。安全性や公共性に責任を持たない新興企業の金儲けのために、公共交通の規制を破壊し、市民を危険にさらす行為にほかならない」と経産省、国交省を批判しました。
庭和田書記長は大阪で24年ぶりに行われる見通しの運賃改定について、「運改の目的は労働条件改善。先に行われた仙台のような低率改定にならないよう、人件費査定を適正に行なっていただきたい」「事業者がスライド賃下げなど運改の目的に反することを行わないよう、きちっと指導していただきたい」と近畿運輸局に向けてアピールしました。
バカなのはどっちだ
なかまは続けてソフトバンク大阪オフィスが入る富国生命ビル前(大阪市北区)に移動。ソフトバンクグループ代表の孫正義氏は、日本で白タク・ライドシェアが禁止されていることについて“バカな国”との表現で批判し、解禁するよう圧力を強めています。海外のライドシェア企業にソフトバンクグループが出資した金額は1兆6500億円を超えています。
福井委員長は「海外でレイプや殺人など事件が多発しているようなものに対し、反対することはバカなことなのか」「我々は孫氏がライドシェアを断念するまで、さまざまな形で抗議を続けざるを得ない」と語気を強め、市民に向けて運動への理解と協力を呼びかけました。
自交本部第41回中央委で19春闘方針決定
2019/02/05
あいさつする自交総連本部・高城委員長(1月23日、東京都文京区で)
政治変え白タク阻止
自交総連本部(高城政利委員長)は1月23〜24日、「白タク合法化阻止 賃上げ、職場権利の確立 19春闘」をスローガンに第41回中央委員会を東京都文京区で開き、「白タク=ライドシェアの危険性を明らかにして、世論へのいっそうの働きかけをつよめる」などとする2019年春闘方針を全会一致の賛成で決定しました。
あいさつを行なった高城委員長は、「10月に予定されている消費税増税によって暮らしと経済は破たんしてしまう。消費税増税は中止すべき」「国民の暮らしと命を守る、国民本位の政治に転換するためにも安倍政権を打倒しなければならない」と強調。
さらに同委員長は「安倍首相の諮問機関である規制改革推進会議や未来投資会議でライドシェア合法化に向けた議論が顕著」「内閣府と経産省が一体となって、生産性向上の名の下にグレーゾーン解消制度や、規制のサンドボックス制度で地域公共交通を破壊し、国民を危険にさらそうとしている」と指摘。「ライドシェア阻止のたたかいにおいても安倍政権を打倒することが一番の近道」として、「統一地方選挙と参議院選挙は日本の命運を分けるたたかい。2つの選挙を一体的に労働組合として取り組むことが重要」と訴えました。
3月7日に「中央行動」
議案提案を行なった菊池和彦書記長は「白タク合法化を阻止しなければ、タクシー会社はつぶれてしまう。タクシー労働者は失業してしまう。賃上げや労働条件改善の意味がなくなってしまう」と警鐘を鳴らすとともに、「多くの人の目を引くアピールが必要」として3月7日に「中央行動」を実施、大阪地連からも宣伝カーが参加することを紹介しました。
また19春闘について同書記長は「春闘で会社に要求を提出し、交渉しなければ労働組合の意味がない」と述べ、タクシー労働者の年収が全産業平均より200万円以上も下回っている現状を紹介。「年収格差を縮めるための努力を経営者に要求していくことが春闘の原点になる」と力説。さらに「すべてのたたかいの勝敗を決するのは数の力」として組織拡大の必要性を訴えました。