HOME < タクシートピックス
タクシートピックス
更新情報・ニュース
月別バックナンバー
2012年03月の記事
自交総連本部 3・8中央行動
2012/03/26
減車足りない!特定地域再指定を
集団指導徹底して法違反一掃せよ
厚生労働省・国土交通省に要請
自交総連(飯沼博中央執行委員長)が3月8日に東京・霞ヶ関などで取り組んだ中央行動では、国土交通省、厚生労働省との交渉も行い、組合側は国交省に「労働条件改善を達成していない地域は特定地域への再指定を行うこと」、厚労省に「最低賃金支払いの確保に関して、タクシー事業者への集団指導を徹底すること」などを要請しました。
厚労省交渉ではタクシー業界にまん延する不法行為一掃を念頭に、大阪地連が行なった「嘱託労働者への有休付与の実態調査」の結果を示した上で、「労働者へ確実に有休を付与し、不当な取得制限をしないように使用者に指導を徹底すること」を要請。
さらに、クレジットカード手数料や設備費用(GPS無線など)、事故処理費用などを労使協定によらず賃金から一方的に控除するのは労働基準法24条違反であることを改めて確認し、是正指導を行うよう求めました。
省側は“嘱託労働者への有休未付与”について、たとえ契約が細切れであっても「実態として労働関係が継続されていれば勤務年数は通算される。不適切なものがあれば指導する」と明言しました。
国交省交渉では、省側が特定地域の再指定について「9月までに方針を決める」、再指定の基準について「現時点では未定」としながらも「適正車両数、労働条件改善が法の目的なので、(基準は)それを達成するために検討しなければならない」との考えを示しました。
大阪・京都・和歌山地連が統一行動
2012/03/26
市民にタクシー労働者の実態告発し運動への理解を呼びかける(和歌山市駅)
隔勤1万3千円、減車急げ
和歌山市域 増税されたら地域崩壊
和歌山・京都・大阪地連のなかま16人は12日午前、和歌山市内で、タクシー特措法下での減車実態と労働条件の現状を告発するとともに「タクシー運転免許」構想への理解を求め、自交総連に結集するよう呼びかけました。午後からは未払い賃金を求める龍神ユニオン労組の裁判傍聴支援も行いました。
12日、和歌山・京都・大阪地連は南海和歌山市駅とJR和歌山駅で、組織拡大と「タクシー運転免許構想」への理解を求める宣伝行動を行いました。
園田(大阪)・今井(京都)両委員長と杉本書記長(和歌山)は、タクシー労働者の実態を述べ、和歌山でも減車を早期に進める必要性を訴えるとともに、園田委員長は「消費増税が強行されればさらなる賃金低下や地域の衰退に拍車がかかる」と指摘し、野田内閣が推し進める消費増税に対する反対運動への協力を呼びかけました。また、庭和田書記長は、強制力のないタクシー特措法下での限界を指摘し、「車両での規制でない人による規制が必要」とし、タクシー運転免許制度の概略を説明しました。
和歌山市駅で待機する労働者は「わしは隔勤やけど1万2〜3千円しかあがらへん、車が多すぎる、和歌山は年金もろてる年寄りばっかりや、若い者(もん)が入ってけぇへん」とこぼし、減車の必要性に肯いていました。
自交総連3.8中央行動 改善もとめアピール
2012/03/15
決意表明する飯沼中央委員長と激励する全労連・小田川事務局長(左2人目)、国土交通労組・安藤委員長(左)
減車と景気回復
自交総連(飯沼博中央委員長)は3月8日午前、霞ヶ関の国土交通省前で、野田内閣の悪政を厳しく糾弾し、「消費増税ノー」「TPP参加反対」「社会保障の充実」などを求め、同時に減車と景気回復で労働条件の改善が進むよう行政責任を果たせと、個人請願行動、銀座デモ、省庁(国交省、厚労省)交渉を行いました。
同日正午、全労連・春闘共闘のコア集会が厚労省前で行われ、園田委員長が自交総連を代表し消費税増税問題や公務職場への攻撃を行う橋下大阪市長の本質を指摘し闘う決意を表明しました。
厚生労働省「賃金センサス」から年間賃金を推計 全産業労働者(大阪)との格差263万円
2012/03/15
賃金適正化へ大幅減車急げ
厚生労働省は「平成23年(2011年)賃金構造基本統計調査(賃金センサス)」の結果をまとめあげ、2月22日に公表。調査結果から推計した大阪府の男性タクシー運転者の年間賃金は297万2700円、前年比32万2700円の増となりました。
「賃金センサス」は、「6月の給与月額」と「前年の年間賞与総額」について毎年7月に調査するもので、年間賃金は〔6月給与×12+年間賞与〕で推計します。調査の対象になったタクシー運転者は、全国で20万4360人、大阪府で1万5480人です。
大阪府・タクシー(男)の2011年6月給与平均は22万8800円でした。仮に賃率55%、14乗務とすると1乗務の売上げは22万8800÷0.55÷14=2万9714円。同じ式で計算した前年同月と比べると3351円の増です。調査結果を素直に受け止めるなら、タクシー活性化法による減車効果が表れたものと思われます。ちなみに、大阪タクシー協会がまとめた11年6月の輸送実績では、大阪市域・中型車で2万8263円(前年同月比1616円増)でした。
全産業労働者との格差は大阪府で263万3700円。前年より18万2300円縮まったはいえ、依然として巨額です。大阪府・タクシーの「賃金センサス」は規制緩和直前(01年)が356万7千円、最高時(91年)は504万9300円でした。まだ300万にも届かない段階での適正化完了などありえません。
地域協議会、迷走続く…
2012/03/05
1月2日の需給動向が「適正化」のヒント!?
単純に車が多い
特定地域計画に基づく適正化活性化の進捗をフォローアップする第8回大阪府タクシー特定地域合同協議会が2月15日午後、大阪合同庁舎4号館で開催されましたが、事務局運営の拙さが目立ち議論する時間もなく、協議会として検証し方向性を示すことなく終了した感が否めませんでした。唯一、次回協議会までに運転者資質の向上や高齢化問題を焦点に、幹事会を2〜3回開く事を決めただけが救いです。
長井会長の転勤で会長職の人選が行われましたが、町野委員(ワンコイン)が「W選挙の結果を見ても地域主権が民意なのだから会長は大阪府が就くべき」との主張を展開。それに反し森田委員(全自交)や石倉委員(全個タ協)らは「タクシーに精通する澤井自動車交通部長が就くべき」などと主張。最終的に大阪府の大森浩一委員が固辞し、副会長に就任することで一応決着がついたが20分も時間を費やしました。
その後、近畿運輸局や各事業者団体の取り組みが説明されましたが、事前に資料を郵送しているのだから各委員が目を通している前提で、質問を受け付け協議すべきです。
協議の中で安部委員(関大教授)は「このままいけば何も検証できないまま期限の9月を向かえてしまう、乗務員資質や定年問題など焦点を絞り方向性を議論すべきだ」と再度問題提起しました。
庭和田委員は、自交総連の「タクシー運転免許制度=年齢制限68歳」について若干述べ、「現状も勘案し当然猶予期間が必要であるが、定年は利用者の視点を入れ検討すべき問題だ」と指摘し、需給問題で近畿運輸局に営業収入が高かった1月2日の需給動向を調査するよう求めました。