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2024年04月の記事
国交省交渉 「アプリのマッチング率だけで受給動向の判断はおかしい」
2024/04/05
結論ありき、歪められる交通行政
国交省との交渉は13時30分から行われ自交総連から16人が参加しました。
庭和田中央執行委員長が要請書を国交省に手交し、同省から各項目に対して回答し、その後、質疑応答が行われました。
国交省は、「タクシー事業者が運営主体となる『自家用車活用事業』は、利用者の安心・安全が確保されると認識している。運行管理や 車両整備などに責任を負う主体を置かないものは認めるわけにいかないという我々の立場は変わらないあくまでタクシー事業を補完するもの」という姿勢をまず明確にしました。
自交総連が「その『自家用車活用事業』の原因としているタクシー不足だが、国交省へどれだけ直接苦情が入っているのか。何をもって不足としているのか」と尋ねると、「タクシーがどれだけ不足しているかのデータは民間のアプリ事業者と協力し、アプリのマッチング率を客観的な指標とする。主観の話をしても意味がない」との国交省の説明に、自交総連は「いちアプリのマッチング率だけでは充分な実態を反映しているとはとても言えない。流しや他のアプリを使用しているケースもある」と反論、「現在、東京でも実車率は50%を超えておらず、1日の半分は空車となっている。ここから判断すればタクシーは足りているのではないか。瞬間的な需要が高まった場合だけ捕まえて『タクシー不足』とするのはおかしい。どこまでタクシー会社が対応しなければならないのか」と問い質すと、国交省は「データとしては今はマッチング率しか取れない。また、イレギュラーに合わせてタクシー事業を展開しろとは思っていない。ただ、『自家用車活用事業』で需要ピークに対応できるようになるとは思う」と回答しました。
再度、自交総連が「タクシー不足は利用者にとっての問題であり、流し・電話での迎車・アプリでのマッチングなど全体を見なければわからないのに、アプリのマッチングだけで需給動向の判断をするのか。それはいちプラットホームの利益の問題ではないのか。そんなものを根拠にして規制緩和をやろうとしているのか」と追及。すると国交省は、「先に『ライドシェアをやるべきだ』という議論があり、『不足しているのだからやれ』と来たものに対して、不足を補うようにした」と苦し気に答えました。
最後に、「アプリのマッチング率だけでなく、実車率もデータに入れて不足か否か判断すべき。そして、国交省はライドシェア新法は認めないという立場で現在もいいのか確認したい」と自交総連が念を押すと、「我々は今年の6月までに新法についての結論は出ないと思っている。そもそも新法をやるなんて国交省は言っていない」と明言しました。
3・7中央行動 国交省よ交通行政の矜持を保て
2024/04/05
白タクに道を開くな
自交総連は3月7日、ライドシェア解禁阻止、自交労働者の労働条件改善をめざし、必要な規制の維持・強化、労働者の賃上げを掲げて、中央行動を実施し、国土交通省への個人・車両請願や全国ハイヤー・タクシー連合会への要請行動を行いました。
3月7日早朝、霞が関駅前で宣伝行動を開始し、各地の代表がライドシェアの危険性を訴える街頭演説を行う中、歩行者にビラ入りティッシュを手渡しました。
国土交通省前でタクシー車両の壁をつくり、10時から車両・個人請願行動を行いました。
主催者を代表し庭和田裕之中央執行委員長は「国交省よ、世界有数の日本のタクシーを守れ!なぜ、規制緩和やコロナでさんざん苦しめられた現場労働者をまたしても窮地に追い込む交通政策を行うのか、我々は断じて許さない」と力強く訴え、続いて全労連の秋山正臣副議長、交運共闘の山崎正人副議長、日本共産党の宮本岳志衆議院議員が連帯あいさつをしました。
コ永昌司副中央執行委員長が請願書を読み上げ、参加者一人ひとりが国交省に請願書を手渡し、車両で駆けつけた仲間の請願書も提出しました。
その後、自交総連のなかまは12時10分から、日比谷野外音楽堂で全労連・国民春闘共闘が主催する「24春闘勝利をめざす3・7労働者総決起集会」にも参加しました。
集会では、庭和田中央執行委員長が決意表明を行い、「皆さんに我々が今奮闘しているライドシェア解禁の問題を知っていただき、ぜひともストップをかけたいという思いで壇上にあがっています。ライドシェアはタクシーだけではなく、労働者がギガワークに蹴りこまれてしまう、という日本の労働者全体の問題だと自交総連は考えています。世界に誇れる日本のタクシーを守るために、労働者を守るために、自交総連は皆さんと共にがんばっていく決意です!」と訴えると会場から激励の大きな拍手が起こりました。