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2006年05月の記事
【弾圧事件】不当捜査の中止を求め宣伝行動
2006/05/25
組合弾圧には断固たたかう
奈良西警察署・市民生活安全課の署員2人が4月8日午前11時30分頃、奈良市学園前登美ヶ丘2丁目で労働争議(不当解雇事件)の解決をもとめビラ貼り宣伝をしていた3人の組合員を警告もなく、静止を命じることもなく逮捕した事件で、同3人を含む5人に任意出頭を再三求めるなど不当捜査を続ける同署に対し、大阪地連は5月12日午前、近鉄・学園前で不当捜査への抗議と事件の概要を伝える宣伝カーによる流し宣伝をしました。
権田委員長は、今回の事件の経過や背景を詳細に述べ、「奈良市に問い合わせたところ、これまで電柱にビラを貼り付けて逮捕されたのは、10数回の警告を無視した悪質不動産業者やピンクチラシの案内をベタベタと貼付し再三の撤去命令を無視し続けた事例だけと、説明していた」と話し、「今回の奈良西警察署の逮捕劇は、奈良市屋外広告物条例を口実に労働争議に介入し、翌日に逮捕した組合員が加盟する組合事務所など3カ所を100人近い署員を動員して家宅捜索するなど組合弾圧が目的の逮捕だ」と訴えました。
そして、「正当な労働運動を守るため、行き過ぎた警察に抗議を」と市民に支援を呼びかけました。
立ち止まり聞き入る市民も
9人の組合員らは、学園前駅周辺に散らばりビラをまき支援を呼びかけました。市民の反応も良く立ち止まって訴えを聞く人やビラを手に取り熱心に読む市民も多く事件への感心の高さを感じました。
【弾圧事件】不当捜査止めろ
2006/05/15
奈良西署へ申し入れ
「4・8奈良学園前不当逮捕弾圧事件支援共闘会議(植田保二議長)」代表団は5月2日午後、奈良西警察署を訪問し、不当捜査の即刻中止を求める申し入れを行いました。
申し入れ行動には、植田議長(大阪労連議長)、伊賀副議長(国民救援会大阪府本部副委員長)、同副議長の奈労連代表、佐藤幹事(自交総連奈良地本・なら合同労組委員長)と権田事務局長(大阪地連委員長)ら5人が参加しました。
代表団は、応対した奈良西警察署の警務課長と地域課長に対して、「今回の3人の自交総連組合員の逮捕は、『奈良市屋外物広告条例』違反を理由にしているが、この条例の基本的精神は第3条で国民の基本的人権を不当に侵害しないように留意しなければならないと明記している.ましてや、この条例違反としては警告を無視し続けた悪質不動産業者の1人しか逮捕事例がない.今回の逮捕は警告・注意もなくいきなり逮捕した.そのうえ翌日は、大阪地連など3カ所を家宅捜索した。奈良西警察署の一連の行動は、警察権力が労働組合争議に介入したうえ組合弾圧を目的にやられたものである」と抗議しました。 さらに代表団は、当事者に対して出頭の呼び出しをかけたことに対しても「不当捜査をただちに中止するように」と強く申し入れました。
【弾圧事件】不起訴勝ち取ろう
2006/05/05
「1日も早く不当逮捕された3人の不起訴を勝ち取りましょう」と激励する弁護団の横山精一弁護士
大阪地連は4月27日、午後6時30分から自交会館で「4・8奈良学園前ビラ貼り不当逮捕弾圧事件支援共闘会議」の結成総会をおこない、逮捕された3人の不起訴を1日も早く勝ち取ろうと、広範な市民・民主団体に働きかけを強めることを決めました。
国民の言論・表現の自由を守ろう
総会に参加したなかまは、プロジェクターで「大石さんビラ貼り弾圧事件」「東京立川の防衛庁ビラ投函不当逮捕事件(住居進入で)」など、いかに警察権力が民主主義の根幹まで無視し、国民の言論・表現の自由を制約しようとするのかを見て、平和で戦争のない日本を守る運動の重要性を学習しました。
結成総会は、久保書記長の司会で、支援共闘会議の権田事務局長(大阪地連委員長)が、4月8日に奈良学園前で起こった弾圧不当逮捕事件から、この間までの経過を報告し、同会議の役員を提案後、参加者全員で承認しました。
弁護団を代表し横山精一弁護士は、4月8日の学園前不当逮捕弾圧事件と三和交通の不当解雇事件の概要を述べ、「本件逮捕のねらいは、警告もなく逮捕した、正当な組合活動に対する妨害と、労働組合、自交総連大阪地連に対する組織的弾圧事件である。運動としては奈良西警察署と奈良検察庁に対して不起訴を勝ち取ることが最優先されます。団結して頑張りましょう」と激励しました。
その後、小林、坂田、出田弁護士が一言ずつ激励し、国民救援会大阪府本部の伊賀副会長につづき自交総連奈良地本の佐藤委員長も連帯あいさつしました。
不当逮捕された3人から「私たちの闘いはなかまの皆さんの支えです」と決意表明し大きな拍手が沸き起こりました。
岡田副議長は「労働争議への不当介入に大きな怒りを持っている。大阪地連が不起訴を勝ち取るために全力を挙げてがんばる」と決意表明し、園田事務局次長が総会決議を読み上げ提案し、大きな拍手で確認。最後に全員の「団結がんばろう」で締めくくりました。
【行政交渉】悪質事業者の「脱法行為」
2006/05/05
悪質事業者の「脱法行為」にたいし法律の不備明らか
大阪地連は4月25日、午後1時30分から近畿運輸局で、新道路運送法に関わる政府答弁、国会附帯決議の遵守、日雇い・アルバイト、名義貸し(道運法第33条)、長時間労働の根源ともいうべき「累進歩合制賃金」の排除や事前・事後チェックの強化、タクシー労働者の質の向上を図り、安心・安全を担保するためにも早急に、タクシー運転免許(国家資格化)制度を創設することなど5項目にわたる要請書の回答を求めました。
局は、移動で旅客2課の課長に就任した桐原課長ほか4人と監査指導課の木村課長ほか1人が対応し、項目にそって教科書通りの回答をしました。
これに対し組合は、本当に局は現場の労働実態を認識しているのか疑うとし「安心・安全」を守るためにも、「脱法行為」を繰り返して事業免許取消になっても、身代わり社長を立て別会社で参入するなどの悪質事業者を取り締まれるよう法の不備を改善するためにも現場サイドから本省に働きかけを強めて欲しいと、注文しました。
最後に権田委員長は「自交総連は22日、東京でタクシーシンポを行った。本省の岡野旅客課長補佐も出席していたが、安心・安全なちゃんとしたタクシーをつくりたいという認識は共通だった。局に求めるのは新規参入の基準を見直し、第一交通産業によって組合つぶしにも使われた事後届出制の廃業問題と、そして、累進歩合制賃金への『通達』を労働局と連名で出して欲しい。4月1日から労働局との合同監査でも無通告でビシビシ悪質事業者を取り締まり、とくに長時間労働・休息時間をポイントに」と述べ交渉を終えました。
【行政交渉】悪質業者に社会的規制を
2006/05/05
大阪地連は4月25日午前、大阪労働局に「タクシー労働者の最低労働条件の確保と法違反の是正を求める要請書」を提出し、この要請書にもとづいて交渉しました。
権田委員長はじめ各単組代表21人が出席、労働局は鈴木監督課長ほか10人が対応しました。
在職死亡が増え危険な状態
交渉では、権田委員長が大阪のタクシー労働者について「需要が減少している中、需給規制撤廃後の増車と運賃の値下げで営業収入が低下している上、累進歩合制賃金で無理を重ねる結果、在職死亡が増えており危険な状態に陥っている」と指摘。また事業者については「告示違反が多い」とし、保険料負担を労働者もちにする企業内個人タクシーや改正高年齢者雇用安定法を悪用して高齢者に有給をつけない等の事例を紹介し、法違反の事業者に対して改善基準を守らせるように労働局に要請しました。
局は、中村主任監察官が要請書の各項目(別掲)について回答しました。
大阪神鉄豊中が恣意的選別行為
回答を受けて、沢田副委員長は、大阪の事業者の80%が高齢者に有給を付与していない点を指摘するとともに、まさに、恣意的選別行為をしている大阪神鉄豊中の事例を紹介しました。高年齢者雇用安定法の改正の趣旨を理解していない業者に対しては、労働局が個別に現場に踏み込んで強く指導するよう求めました。
また組合は悪質な業者として、消費税負担をドライバーに押しつけ、ずさんな管理や車の持ち帰りで運輸局から何回も行政処分を受けている町野式ワンコインや罰則のない法律は無視する第一交通、時間外労働が年間1、610時間という過労死ラインを遙かに越えるローレル観光を例に、労働局による個別監査や強い指導を求めました。
鈴木監督課長「忸怩たる思い」
さらに組合は、監査の実施状況や指導監督の進捗状況および勧告後のチェック内容について、詳しい説明を求めましたが明確な回答はありませんでした。
鈴木課長は「ハードに比べて、労働条件の実態を確認できていない」との認識を示し「忸怩(じくじ)たる思いだ」と述べましたが、悪質業者に対する社会的規制については「法規制をかけるとなると国会での審議が必要」「営業停止などの権限がないので指導していくよりほかはない」と歯切れの悪い回答に終止しました。
また、堀川副委員長が「法改正の時に社会的規制をかけるとしたが、局の社会的規制が見えてこない」と質すと、鈴木課長は「社会的となるとわからない」と困惑し、ついには「法解釈について説明はするが会社に守らせるにはみなさんの力で……」と発言する場面もありました。