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2008年06月の記事
タク運転免許の法制化で減車実現せよ
2008/06/25
主な政令市で新しい運転者登録制度始まる
自民党がタクシーの増車・新規参入を時限的に停止する議員立法の制定に向けて動きを活発化させるなど、タクシー産業への緊急的な対策に与野党が動きだしたのを受けて自交総連本部(飯沼博委員長)は11日、上記の委員長談話を発表しました。
談話では、「規制緩和が強行される以前からその危険性を指摘して警鐘を鳴らしてきたものとして、…(与野党の動きを)歓迎する」としつつ、「多すぎるタクシーを減車させる上では不充分」「減車を実現させる方策の検討とともに、タクシー運転免許の制定など自律的な需給調整機能につながる対策が必要」と指摘しています。
14日、全国13の指定地域で新たな運転者登録制度が始まり、タクシー運転免許制度に一歩接近しました。
大阪のタクシー再生めざす第1回労使懇談会
2008/06/25
燃料費の高騰など経営環境が厳しくなる中で、運賃改定に向けた条件整備をどのように考えているのか事業者側に質す権田委員長(こちら向き中央)
大阪をなんとかせなアカン
大阪地連(権田正良委員長)は18日、昨年の政策課題集団交渉以後1年間の運動の到達点を確認し、前進させることを目的とした「大阪のタクシー再生めざす第1回労使懇談会」を開きました。
名義貸し根絶へ運動強化
懇談会は大阪市中央区内で開かれ、12事業者と16組合の代表が参加しました。
冒頭、組合側を代表してあいさつした権田委員長はこの1年間の大阪地連の取り組みについて「企業内個人タクシー対策委員会を設置して運動を強化してきた」と述べ、ワンコイン事業所門前での連続72時間に及ぶ労働実態調査・点検闘争、そしてその調査資料に基づいて違法行為を告発した行政交渉、大阪地連と自交本部が顧問弁護団と作成した「名義貸し営業根絶のための意見書」の発行・活用などを列挙しました。
また、供給過剰の問題では、各政党が新規参入・増車を一時的に止める時限立法を模索していることについて、「多すぎるタクシーを根本的に減車するには不充分だ、すべてが燃え尽きてしまった大火事の現場に消防車が到着したようなものだが、方向としては歓迎している」と述べました。
そして「これからも引き続き減車の実現、下限割れ運賃の是正、上限張り付け運賃及び同一地域同一運賃の追求などあらゆる課題の前進に全力をあげる」と強調したうえで、事業者側に対しては「燃料費が高騰し、消費税増税の動きもあり、経営環境は厳しくなっている。増収策のひとつである運賃改定を行なう条件は今の大阪にはまったくない。運賃改定には条件整備が何より重要だが、どのような考えをお持ちなのか」と質しました。
小型車導入は低運賃志向
事業者側からは関中G・薬師寺薫代表が、小型車による運賃格差について「小型車導入は低運賃志向だ。運賃を揃えたいといいながら小型車を導入するのは矛盾している」と繰り返し強調。また、東洋タクシーの関淳一社長は運賃改定について「大阪の欠点は大手の意見がまとまらない。まず大手がまとまって中小を引っ張っていく状況にならないと値上げは難しい」と苦渋をにじませました。
権田委員長は「業者間にコンセンサスがなく、土壌づくりもできていないことが全国から取り残されている原因だ。その現状が我々の労働実態にはね返っている。不幸なのは我々だ」と指摘し、業者間の議論を促しました。
最後に同委員長は「大阪を“どないかせなアカン”というのは労使共通の認識、懇談会を継続していきたい」と締めくくりました。
【第一交通闘争】佐野第一交通偽装廃業の次は牛イ野交通使って組合つぶし
2008/06/16
佐野交通の沖見代表取締役に対し雇用関係や労働条件の確認などを行うため第一交通産業と佐野交通共同で団体交渉に応じるよう求める佐野南海交通労組の執行部と組合員たち(7日午前、泉佐野市内で)
懲りない第一交通産業
大阪地連と佐野南海交通労組は5月1日の最高裁の判断を受ける以前から、第一交通産業(黒土始会長・田中亮一郎社長)に対して、7年余を経過した争議の全面解決をもとめ再三団体交渉を申し入れてきましたが、同社は一切拒否。
最高裁の判断後、第一交通産業に動きがあったのは5月8日、配達証明書付き郵便で佐野南海交通労組組合員の各人に対して、有限会社佐野交通(沖見代表取締役・泉佐野市南中樫井672−1)への出向を一方的に命じ、9日には佐野交通から各人に対し新たに「雇用契約」を結ぶよう指示してきました。
第一交通産業(以下=第一交通)は佐野南海交通労組(以下=組合)の団体交渉申し入れをことごとく無視し続け、憲法28条で保障された団結権をも否定し、最高裁から断罪されるに至っても、労働組合を認めようとはしません。
組合は5月13日、内容証明で第一交通と佐野交通に共同団交を申し入れ、第一交通は田中社長名で16日に回答してきましたが、冒頭から大阪高裁判決に対し「タクシー事業を行っていない。にもかかわらず子会社で就労させられることを理由に当社との間に雇用関係を認めた」と不法行為に対する反省はまったくないことを認(したた)め「組合員の私生活上、もっとも不利益の少ない子会社(佐野交通)を選択し、当該会社と出向についての協定を締結して、組合員に関して出向を本年5月8日に指示した」「佐野交通と話し合い就労されたし」とありました。
「泉佐野駅にも入れない、無線もない」
つぶすことが前提の佐野交通
その後、6月3日に第1回団体交渉が泉佐野市のホテルニューユタカで開催され、第一交通の吉積常務(組合つぶしを陣頭指揮してきた役員の一人)の主張(子会社佐野交通で就労し、条件は沖見代表と話し合って欲しい)と、組合主張(佐野交通での就労の意思はある。判決通り第一交通と雇用契約を結び就労条件についても交渉し協定化し就労条件を整えたうえで、第一交通と佐野交通との出向契約協定後、第一交通の出向命令によって組合員は就労する)との歩み寄りはなく平行線をたどりました。
組合から次回交渉はいつ行うのかと尋ねると、吉積常務は「次回の日程は後日知らせます」とだけ応え、この日は交渉を終えました。(その後、団交に関し何の音沙汰も無し)
「佐野交通には組合がない」 沖見代表が暴言
翌4日、佐野交通は「従業員として受け入れる体制が整った」として就労に関する指示(10日間の研修)を3日付け配達証明書付き郵便で一方的に送付してきました。
組合員らは指定された6月5日に樫井人権文化センターに出向き、堀川委員長は沖見代表取締役に対し「団体交渉の経緯をまったく無視した対応で団結権の侵害だ、不誠実団交の不当労働行為である」と抗議しました。
沖見代表は「佐野交通には組合がない」と放言。組合を認めない体質を改めて露呈し組合員から糾弾され慌てて前言を翻しました。
組合員らは家族の生活もあるので就労についての不安「どこで乗るのか、佐野駅に入れるのか、無線はどうするのか、水揚げはどれくらいあがるのか」など具体的に質問し、同代表は「佐野駅には他社との関係で入れない、無線も100台ならすぐに許可が下りるが、19台なので難しい」と回答。組合員らは「そんなエエ加減な会社はないやろ、すぐにつぶれるやないか」などと非難が集中し、同代表は回答不能になりました。
また、第一交通との出向契約の内容を質問され同代表は「書面はない>、口頭で第一交通から62.5%で47人を引き受けて欲しいと言われた」と回答。これは、「佐野交通と出向についての協定を締結して、組合員に関して出向を本年5月8日に指示した」とする田中社長名の5月16日付けの「回答書」と明らかに食い違っています。
組合員らは、「社会通念上悪いことをした場合、相手に謝罪し、“その後どうしますか?”などと協議して何事も進めていくものだ、第一交通はまったく、不法行為に対して反省していない対応だ」と異口同音に発言しました。
声かけて注意喚起
2008/06/16
後部座席のシートベルト着用義務化
後部座席のシートベルト着用の義務付けを盛り込んだ改正道路交通法が6月1日に施行されました。タクシーや高速バスも例外ではなく、高速道で違反すると運転者に違反点数1点が科せられます。
警察庁は昨年、バスやタクシーについて「一般のドライバーと違い、不特定多数の顧客を乗せる特性を十分理解しており、着用に対して相当の努力をした場合、乗務員の責任は問わない」との見解を示しましたが、どの程度の努力が必要なのか、なかまから不安の声が寄せられています。
4月11日には、「相当の努力」の具体的内容について見解を求めていた事業者団体に対して同庁交通局交通企画課が、「あくまでケース・バイ・ケース」としたうえで「肉声又は自動音声」「ステッカー貼付」による注意喚起がなされていれば“相当の努力”があったと「認められる場合がある」と文書で回答しています。
「シートベルトの着用を求める相当な努力」とは――
あくまでケース・バイ・ケースで判断されることとなるが、
●肉声又は自動音声により聴覚に訴える方法で注意喚起するとともに、
●シートベルト着用のステッカーを貼付するなどにより視覚に訴える方法で注意喚起する
といった対応がとられていれば、「相当の努力」があったと認められる場合があると考えられる。
(全乗連に対する警察庁の回答より抜粋)
あくまでケース・バイ・ケースで判断されることとなるが、
●肉声又は自動音声により聴覚に訴える方法で注意喚起するとともに、
●シートベルト着用のステッカーを貼付するなどにより視覚に訴える方法で注意喚起する
といった対応がとられていれば、「相当の努力」があったと認められる場合があると考えられる。
(全乗連に対する警察庁の回答より抜粋)
【第一交通闘争】第一交通産業が一方的出向命令
2008/06/06
元気よく宣伝行動に取り組む佐野南海交通労組のなかま(5月27日)
南海沿線で怒りの宣伝行動を展開
佐野南海交通労組の堀川委員長は、最高裁「決定」後の第一交通産業の動きと、今後の意気込みについて、次のとおり手記を寄せました。
5月1日、最高裁判所第一小法廷は第一交通産業がこの間、佐野南海交通労組と組合員に対して繰り返してきた無法・非道な83件の係争事件を不法と断定した判決を組合完全勝利の内容で下しました。
勝利判決を受けて私たちはすでに第一交通産業の黒土会長・田中社長に数回にわたって内容証明で団体交渉を申し入れています。
しかし、第一交通産業はまったく応じようとせず、一方的に「佐野交通(鹿児島県鹿屋市にあった有限会社鹿屋第一ハイヤーがルーツ)へ出向せよ」と業務命令を発しました。司法の判断では、私たちの身分は「第一交通産業にある」としているので、私たちは第一交通産業との団交を抜きに佐野交通に出向できないという立場です。
私たちは5月27日、宣伝隊2隊を組織し南海本線と高野線に分かれて「ハンドルおおさか」と単組作成ビラをセットに音と紙で宣伝行動を展開しました。
平成13年の夏も猛暑の中、熱いたたかいを展開しましたが、今年の夏も真の争議解決をめざして運動を熱く展開しますのでなかまのご支援をお願いします。
【第一交通闘争】三井住友は責任もって争議を解決せよ!!
2008/06/06
「三井住友は第一交通産業を指導せよ」と抗議する佐野南海交通労組のなかま(5月29日、三井住友銀行大阪本店前で)
5・29争議支援総行動
5月29日、大阪春闘共闘委員会と大阪労連、大阪争議団共闘会議は、労働争議をかかえる企業や親会社、背景資本など計24か所に対する抗議・要請行動を府内各所で終日取り組み、300人を超えるなかまが参加。大阪地連のなかまも三井住友銀行大阪本店前などで拳を突き上げました。
雨中の抗議要請行動
この日はあいにくの雨でしたが、大阪地連のなかまは朝8時のヨドバシカメラ前および淀屋橋での宣伝から参加してビラ配りに奮闘しました。
真の争議解決が私達の願い
9時10分から行なわれた三井住友銀行に対する抗議要請行動。
大阪労連の宮武事務局長は「この間、労働者の権利を守るたたかいも全国的なたたかいと合流しながら大きな前進を遂げてきた。第一交通闘争でも最高裁で親会社の雇用責任を認めさせる判決が出た。第一側は判決に従わずに新たな攻撃を仕掛けてきているが今日の要請行動を契機に、1日も早い争議解決めざしてがんばろう」と呼びかけました。
佐野南海交通労組の堀川委員長(大阪争議団共闘副議長)は「三井住友銀行は第一交通産業が大阪・和歌山に進出してきた際、多額の資金を融資したうえ役員も派遣した」「真の争議解決を図りたいというのが私たちの願いだ。それは黒土会長や田中社長が出席した団体交渉のみで解決できると判断している。これからの運動で労働組合の真価を発揮し、解決に向かってがんばっていく」と決意を表明し、「三井住友は要請を真摯に受け止め、第一交通産業に対して解決するよう、強く求めるべきだ」とちからを込めました。
我々は最後までたたかうぞ
続けて要請団が争議の早期解決を求める要請書を同銀行に提出しました。
最後に大阪地連・岡田副委員長のリードで「三井住友は争議を解決せよ!」「我々は最後までたたかうぞ!」とシュプレヒコールに声を張り上げました。