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2011年08月の記事
中央最低賃金審議会 震災理由に全国平均6円
2011/08/05
大阪地方最低賃金審議会総会が開催される大阪合同庁舎4号館前で、「全国一律最低賃金1000円を実現しよう」と呼びかける仲間
低すぎる最賃、まず1000円に
7月26日、中央最低賃金審議会が「全国平均で6円、38府県で1円、大阪は4円引き上げ」という低水準の公益委員見解を取りまとめ、審議が地方に移るため大阪労連は翌早朝「最低賃金1000円を早期に実現せよ」と宣伝・座り込み行動を行い、大阪地連の園田委員長や大阪労連のなかま延べ65人が参加。10時から開催された大阪地方最低賃金審議会総会では、労働者側から大阪労連の宮武事務局長と他2氏、そして今回初めて使用者側から大阪タクシー協会の古知副会長が「大幅な最賃引き上げに反対する」との意見陳述を行いました。
大阪労連(川辺議長)は27日、谷町4丁目の早朝宣伝に続き、10時から大阪地方最低賃金審議会総会が開催される大阪合同庁舎4号館前で、「最低賃金1000円を早期に実現しよう」と座り込み行動を行いました。
総会では同労連の宮武事務局長が「今年は、毎年引き上げられてきた最低賃金引き上げの流れを強く大きくし、最賃時給1000円以上を一刻も早く実現するのか、それともこの流れを押しとどめ、日本の貧困問題解決を遠のけるかが問われる」と述べたうえで最賃の国際比較、中小企業支援策の低さをパネルを使って審議委員に意見しました。
シングルマザー
深夜に働く理由
また、NPO法人シングルマザース・フォーラムの社納さんは、3人の子どもをかかえたシングルマザーの働き方について、「深夜1時〜朝9時まで、休憩なく働いているが、朝方1時間の休憩があり、自転車で家に帰り子どもの弁当を作り、また職場に。時間給は850円と諸手当、深夜に働くのは25%割り増しがあるから…危険な仕事も率先」と過酷な実態を述べました。
大阪タクシー協会の古知副会長は、「最低賃金の大幅引き上げに反対する。タクシーは事業形態的にも最賃にそぐわない、最終的には適用除外を求めている。経済がマイナス成長であり、一法人・個人の努力や低能力者への指導にも限界がある」としたうえで、外部的要因として諸法律から除外される個人タクシーを「事業の公正な競争からも非常に問題」との認識を示し、さらに「世界で労働基準法、最低賃金法が適用されているのは日本だけで無理がある。高齢の年金受給者も働いていて、最低賃金法適用には年金も加味すべき」などと意見陳述しました。
傍聴後、庭和田書記長は「実になげかわしい、協会は襟を正せと言いたい。そもそも02年2月1日の道路運送法改正により、事業者が競って増車し、労働者が最賃すら得られなくなった。現在、約3千台減らしたが、未だ20%止まっている。また外国を例にしていたが、諸外国は個人が主体、自ら法人を否定するようなもの、タクシーは需給バランスを取れば最賃がどうのこうのとはならない。そして利用してくれる人が安心できる生活ができない限り、タクシーに乗ろうということにもならない。最低賃金の大幅な引き上げが必要だ」と報告しました。