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2018年10月の記事
本流逆流(10月25日付コラムより)
2018/10/26
「安心・安全」を二の次に政府や御用学者を使い白タク・ライドシェアを全面解禁しようと画策する楽天の三木谷氏や本丸として急浮上するソフトバンクの孫氏。
彼らの頭には「自身の儲け」しかない。リフトに3億ドル出資した三木谷氏、この報に接した時は驚いたが、孫氏の出資は桁違い総額150億ドル(1兆6500億円)。ウーバーをはじめ海外ライドシェア企業の何処が覇権を握っても支障が生じないよう出資している。
そればかりではない、日本のトップ企業・トヨタとも提携を結び、業界の壁を越えて、新たな時代の扉を開き、「モビリティーサービス」を構築していきたいと豊田社長共々言いたい放題。
ソフトバンクが連携する滴滴出向のドライバーが若い女性をレイプし殺害する事件が立て続けに2件発生。諸外国でも同種の事件、事故は後を絶たない。しかも事件や事故が発生しても利用者と運転者との問題だと、ライドシェア企業は一切責任を取らない。
ライドシェアを取り入れた国では、大量に“供給”が増え最賃も貰えず自殺者が増大する。労働者の闘いで築き上げてきた権利を根こそぎ奪い、時代が逆回り、“奴隷制度”の復活を許してはならない。
自交総連新年度運動方針 本部第41回定期大会で決定
2018/10/26
あいさつで「白タク合法化阻止は正念場」と訴える自交本部・高城委員長(10月16日)
総力あげ白タク阻止
自交総連本部(高城政利委員長)は10月16〜17日、第41回定期大会を東京都文京区で開き、ライドシェアを阻止するたたかいに「引き続き組織の総力をあげてとりくむ」、「団結した労働組合の組織力を発揮して、政治を変える運動の先頭に立って奮闘していく」などとする新年度運動方針を決定しました。
海外ではライドシェア運転者によるレイプや殺人など事件が続発し、ライドシェア排除や規制の動きが活発になっている中で、日本では新経済連盟が5月にライドシェア新法を提案。7月にはソフトバンク・孫正義会長が、道路運送法でライドシェアを禁じている日本について「ばかな国」と発言、8月末には特区でのライドシェア実証実験が可能になる「サンドボックス制度」も実質的運用が始まるなど白タク合法化の動きが強まっています。
大会であいさつを行った高城委員長は「このような流れは規制緩和を押しつけられてきた流れと同様だ。規制緩和の時も諸外国では緩和の失敗から再規制している中で、日本では規制緩和を押しつけられてきた。規制緩和反対闘争以上のたたかいが必要だ」と訴えました。
また、タクシー事業者が海外ライドシェア企業と協業する動きについて「問題になってくるのは手数料だ。賃金組み替えや賃下げ合理化などで乗務員に転嫁するのは許されない」「そもそもライドシェア阻止に必要な運転者の質的向上を担保する労働条件改善とは逆の対応だ」と指摘。
さらに全タク連がまとめたタクシー活性化策(初乗り距離短縮運賃、相乗り運賃、事前確定運賃など11項目)について「ライドシェア対抗策といいながらそのほとんどが乗務員の賃金・労働条件の犠牲の上に成り立つものになっている」と批判しました。
安倍内閣を退陣に
全労連・小田川義和議長、交運共闘・安藤高弘副議長、日本共産党・山添拓参院議員、顧問弁護団・小賀坂(こがさか)徹弁護士が来賓あいさつ。
小田川氏は、佐賀空港に配備されるオスプレイが1機100億円を超える一方で、生活保護費がこの10月から3年間で210億円削減されることを紹介し、「軍事費の無駄づかいが社会保障削減を加速させていることに目を向けなければならない。とりわけ削減の焦点は高齢者に向けられている」と指摘。「安倍9条改憲ノー3千万人署名」について、「目標を達成することができれば安倍首相に改憲を断念させ、退陣に追い込んでいく、それはとりもなおさず政治を変え、ライドシェア一直線の動きを止める力になっていく」と強調、「署名はすでに全体で1350万人を超えているが、もう二まわり拡げていただきたい」と要請しました。
議案提案を行なった菊池和彦書記長は「ライドシェア反対闘争の協力・共同を拡げていく上で、その中心となる自交総連が強く大きくなければ運動は前進しない」として組織強化・拡大の必要性を訴えました。
役員改選が行われ、高城委員長(再任)をはじめとする新役員18人を選出。大阪地連からは庭和田書記長が副委員長に再任されました。
白タク・ライドシェア合法化阻止 自交関西ブロック大津市宣伝行動
2018/10/05
大津京駅で白タクの危険性を訴える大阪地連・吉田副委員長(車上右)、同・松下書記次長(車上左)、乗務員と対話する京都地連・森長書記長(9月25日)
市民を危険に晒すな
自交総連関西ブロック(福井勇議長=大阪地連委員長)は9月25日、危険な白タク・ライドシェア解禁の国家戦略特区申請が出されている滋賀県大津市を中心に宣伝に取り組み、大阪・京都両地連から9人が参加。京都駅を皮切りに大津市内の大津駅、瀬田駅、大津京駅で市民や待機中の乗務員に向けて白タク合法化阻止を訴えました。
前回までは住宅への宣伝物ポスティングに取り組みましたが、今回はマイクでの訴えが中心に。
各駅頭でマイクを握った弁士は「越直美市長が大津市に持ち込もうとしているライドシェアは極めて危険。いったん入れてしまえば大変な状況になる。ソフトバンクと組んで拡げようとしている滴滴出行(ディディチューシン)も中国では強盗、殺人、レイプなど事件を多数引き起こしている。市民に害が及ぶ、そしてタクシー、路線バスなど本来の公共交通が壊れてしまうような仕組みを絶対に入れるべきではない」と訴えました。