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2023年10月の記事
本流逆流(10月5日付コラムより)
2023/10/05
泉州交通圏は10月1日から準特定地域の指定が解除され、新規参入・増車が自由になる規制緩和地域に逆戻りする。
これまで(20年度〜22年度)国土交通省は、コロナ禍の影響から3年間、準特定地域の指定解除を「凍結」してきたが、9月28日付で同省旅客課長名の「凍結」を発出しない旨の方針が近畿運輸局に伝えられた。
これを受けて近畿運輸局が機械的に「指定解除」を判断した形にはなっているが、「関西空港」を伴う泉州交通圏だけが「解除」される結果に至った。同交通圏のその後の影響を考えれば、まるで「人身御供」のように感じてならない。
インバウンドや人流の増加もあり、日車営収は回復傾向にあるものの3年半を越えたコロナ禍で受けた影響を脱したと言えるほど経営環境が改善された訳ではない。新規参入自由の規制緩和に戻ることは、労使ともにリスク以外の何ものでもない。地域のルールを守らない事業者の参入や今後インバウンドを当て込んだ華人系法人会社の急増も懸念される。
府下全域の交通圏が厳しい状況にあるにもかかわらず、「凍結解除」に動いた背景が垣間見えるだけに腹立たしい。現場で働く労働者が苦しむ姿しか見えてこない。
許さぬ白タク 規制壊して得するのは誰
2023/10/05
度が過ぎるマスコミの偏向報道
大阪地連(福井勇委員長)は9月14日午前、JR新大阪駅を皮切りに大阪城公園、近鉄布施・八尾駅で、ライドシェア解禁の動きを伝え、その危険性を市民に伝えるとともに、乗務員にたいし自交総連への加盟と「食える賃金署名」への協力を求めました。
万博口実の白タク警戒
福井委員長は、乗務員負担や合理化の撤回に向け「自交総連は、本来会社が負担しなければならない経費を乗務員に負担させることは許さない、一緒になくそう」と呼びかけ、つづけて「ライドシェア解禁を公約に掲げる維新の会が関西・大阪万博を口実に国家戦略特区で白タク解禁を強行しかねない下、菅前首相の容認発言があってかテレビやマスコミ各社はタクシーが足りない、ライドシェアを認めるべきだ」との偏向報道が続いていると指摘。
国や行政責任果たさず
同委員長は「労働者不足を問題としているが、そもそも国や地方自治体、会社も含め、コロナ禍でタクシー労働者を守ってくれなかった。年齢的な要因もあるが、小口貸付で我慢しろといった程度で耐えきれず大量流失が起きた。国や行政は責任を果たせず、現場で働く労働者を苦しめるばかりだ」と述べ、ライドシェアの解禁をともに阻止していこうと呼びかけました。
宣伝隊が近鉄布施駅で待機する労働者に現状を訊くと「会社から何の情報もなく解らない。営業収入は昼勤で1万5千円ぐらい」と答え、八尾駅も同様で「昼勤で1万2〜3千円ぐらいで、最近営収が落ち込んできている」と話す労働者など、両駅とも厳しい現状にあることが伺えます。