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2006年11月の記事
【第61回定期大会】輸送の安心・安全取り戻そう
2006/11/27
「ルールが崩壊し過当競争になっている大阪を元に戻す闘いを強化していく」と決意表明する権田委員長(14日、あいさつで)
行政、事業者責任追及していく
大阪地連(権田正良委員長)は11月14〜15日、神戸市須磨区の寿楼・臨水亭で第61回定期大会(議長=竹内、今川氏)を開催。大会では06年度の運動を総括して07年度運動方針、07年度予算を全会一致で採択し、新役員を選出しました。
大阪地連は、「めざそう 輸送の安心・安全、誇りと働きがい、地域への貢献 実勢5000人の回復、自交運動の新たな飛躍を」を中心スローガンに、第61回定期大会を開催し組合員、関係者ら110人が参加しました。
権田委員長は、組織拡大をめざし正規・非正規(嘱託労働者・労供)を問わず労働条件を改善・整備し、7月に出された交政審・タクシー将来ビジョン小委員会「報告書」の積極面を実利ある政策として実践させる行政交渉、市民宣伝を強化するとともに、事業者責任を求めていく。そして、今後の闘いをタクシー運転免許制度の確立に向けた第2ラウンドと位置づけ、自交総連に団結して全力を上げてたたかおうと、呼びかけ、参加者全員が満場の拍手で応え確認しました。
教育基本法改悪許さない
2006/11/27
強行採決に抗議の集会・デモ
教育基本法改悪案が衆議院本会議でも強行採決のすえ可決された16日、扇町公園(大阪市北区)で開かれた「許すな!憲法・教育基本法改悪、大増税!くらし、平和を守る11・16府民集会」に、7500人(大阪地連は権田委員長他15人)が参加。集会は強行採決への怒りと、たたかいをいっそう拡げ「参議院での廃案を必ず」との決意の場となりました。
大阪労連の植田議長が主催者あいさつ。「やらせ質問」など政府・文部科学省には法案提出の資格はないことを指摘し、「廃案への運動を強めよう」と訴えました。
また、日本共産党の山下よしき前参議院議員は「審議はまったく尽くされていない」「与党がこういう暴挙に出たのは彼らが追いつめられた結果だ」と指摘し、「悪法の強行成立を阻止するためにありとあらゆる知恵とちからをつくそう」とよびかけました。
その後、7人(労組や民主団体から)が、映像などを使い、くらし、医療、増税、雇用、平和の問題で決意表明。「集会宣言」を採択した後、3コースに分かれ、怒りをこめて市内をデモ行進しました。
【逮捕弾圧】「胸のつかえとれた」
2006/11/27
不当解雇事件解決と不当逮捕事件不起訴の謝意を述べる三和労組の十河委員長(右上円内)と暖かい拍手で応える参加者 三和労組十河委員長
「胸のつかえとれた」
三和労組の十河委員長は、第61回定期大会の「長期争議組合紹介」で、三和交通の不当解雇事件と「4・8奈良学園前不当逮捕弾圧事件」について時おり声をつまらせながら感謝のあいさつを述べ、大会参加者の胸を熱くしました。本紙では後半部を紹介します。
後でわかったことですが今回の不当逮捕事件の伏線には、南地協が昨年6月に新家社長(三和交通)宅周辺で行なった宣伝行動がありました。当時のポスターを奈良西署が証拠品として保管していたのです。そのことから同署は私たちが再び同地区で宣伝行動することを予測し、準備していたと考えられます。また組合つぶしに執着する新家社長と民主運動を敵視する警察との関係性を疑わずにはおれません。警察が自宅を家宅捜索したことからもその捜査姿勢になにか計画性のようなものを感じました。
支援してくれたのに私たちの身代わりになってしまったお3人様には誠に申し訳ありません。
10月26日に不起訴決定の報を聞いた時、私たちは胸のつかえがとれて本当にうれしい気持ちでいっぱいになりました。不当解雇された当方(三和労組)の3人にも伝えたところ、本当によかったと喜んでいました。
不起訴を勝ち取るまでに物心両面のご支援をいただいた支援共闘会議の皆さんに心から感謝のお礼を申し上げます。また、不当逮捕されたお3人様とご所属の朝日自動車労組・テイサンキャブ労組・大阪東洋タクシー労組の皆さんには心からのお詫びと感謝のお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。
おかげさまで解雇事件は6月9日、大阪地裁が3人の解雇を「不当」と認定し、組合側勝利的内容の和解が成立しました。和解条件は「解雇期間の賃金全額支給および解雇前と同じ労働条件での職場復帰」となっています。解雇された3人は6月21日から職場復帰して元気に働いています。
現在、会社は労務担当の大谷次長を組合対策に専任しています。また最近、第2組合を組織して当組合に対抗する手法をとっています。しかし、私たち組合員全員は意志統一・団結して元気にがんばっています。来年には全員で組織拡大の活動を計画しています。
皆さんの物心両面のご支援に心よりお礼を申し上げてあいさつとさせていただきます。本当にありがとうございました。(一部省略・意訳−編集部)
【第一闘争】水道の「盗水」事件
2006/11/15
第一交通産業勝ち目なく和解に応ず
タクシー業界の最大手となっても本質の変わらない第一交通産業の組合つぶし工作で、佐野南海交通労組の事務所に通じる上水道を大阪第一交通に閉栓させたことから始まった裁判(平成18年(ワ)第203号事件)の和解が11月1日午後、大阪地裁堺支部第2民事部準備手続室で成立(別掲)しました。
この事件は同労組が平成15年7月18日に泉佐野市水道局と契約し使用していた水道を同年9月頃から無断で大阪第一が使用していることが発覚し、再三の是正にも従わなかったため訴えていたものです。
第一資本は勝ち目がないことから和解に応じました。
和解条項(要約)
@契約を組合から第一に移すが組合の水道利用を妨げない。
A第一は平成18年10月分(110万円)まで11月25日限り、組合に支払う。
B訴訟費用は各自の負担とする、など。
組合員の福利厚生事業は”継続”していく
2006/11/15
基金の果たしてきた役割を述べる権田理事長(7日午後、東映ホテルで)
大阪地連交通政策闘争基金(権田正良理事長)は7日午後、第41回評議員会を天王寺区の東映ホテルで開き、06年度の事業活動報告と新年度の事業計画案を承認、新役員を選出しました。
共済で組合員の福利厚生に寄与
同基金は73年(昭和48年)5月、民主的で安心・安全な交通運輸の確立、労働条件の向上、権利の拡大、制度政策闘争や争議組合の支援を目的に組合員1人千円の掛け金で設立。掛け金の利子収入で共済制度や文化・スポーツ活動への援助などの事業を行ない、会員(組合員)の福利厚生に寄与してきました。
しかし、ここ10数年来の政府・日銀の低金利政策で利子収入が激減し、財政的に厳しい事業運営を強いられています。
財政厳しくとも事業廃止しない
評議員会は岡田副理事長の司会で開会、泰永評議員(大阪東洋労組)を議長に選出。権田理事長はあいさつの冒頭、不起訴を勝ち取り解散式を行った「4・8奈良学園前不当逮捕弾圧事件報告集会」に触れ、事件解決への組合員の奮闘に謝辞を述べました。
また同理事長は同基金の事業活動について、財政的に厳しい状況の中でも共済や福利厚生などの事業が従前と変わりなく行なわれている点を評価し、「事業を廃止することなく、最後まで会員の福利厚生を保障するという方針を変えることはありません」と強調しました。
つづいて行なわれた議案提案で久保常務理事は、10月31日にタクシーセンターの指導権限強化を議題に行なわれた近運局・タクセン交渉について「“1ヶ月で81件指導したが当該乗務員はすでに退職済み”という回答でした」「タクセン設立時の“悪質な乗務員は雇わない”という労使間協定が守られていないことが浮き彫りになりました」と述べ、「安心・安全輸送を確立して質の高いサービスを提供するには事業者が労働環境を整えたうえで、自らの責任で乗務員の指導教育を行なうべき」と主張しました。
事業者が責任持って教育を
議案(1号=06年度事業活動報告、2号=会計監査報告、3号=07年度事業計画案)はすべて全員一致で承認されました。また、新年度の理事・監事も選出され、新年度の体制が確立しました。
【弾圧事件】警察権力の弾圧跳ね返す
2006/11/15
「三和の不当解雇問題を支援していただき不当逮捕された3人が不起訴になって本当にうれしい」と頭を深々と下げ謝辞を述べる三和交通労組の十河委員長(11月6日夕、自交会館で)
関係者、支援者ら不起訴に笑顔
10月26日の不起訴処分を受け「4・8奈良学園前ビラ貼り不当逮捕弾圧事件支援共闘会議」(植田保二議長)は11月6日18時30分、浪速区内の自交会館で報告集会を開催しました。
植田議長が出張で岡田副議長(大阪地連副委員長)が代表し「ここ数年、国民の言論・表現の自由を抑圧しようとする国の策動が強まり、物言う民主勢力への締め付けが強められています。今回、皆さんのご支援で『共謀罪』の先取りの芽を摘むことができました」と、支援者に謝辞を述べました。
事件経過とたたかいのまとめは、権田事務局長(同委員長)が行い、同氏は「事件発生以来、奈良西署への抗議や市民向けの宣伝に取り組み、7月3日に奈良地検に送致されてからは精力的に不起訴を要請してきました。この間、全国のなかまから1500筆以上の団体署名も寄せられ、不起訴を勝ち取ることができ、昨日礼状も発送しました」と報告。
そして「慎重さを欠いた今回の行動で高い授業料を払うことになったが、機敏にたたかうことでみんなが鍛えられた。不起訴を勝ち取れたのも時を置かず弁護団、支援共闘会議を結成したたかいも全国的に展開でき警察権力の弾圧を跳ね返せた」とまとめました。
来賓あいさつを弁護団の坂田弁護士、大阪労連の久保田事務局長、国民救援会大阪府本部の伊賀副会長、奈労連の井ノ尾事務局長より受けました。
実効ある政策求め中央行動
2006/11/06
国土交通省の職員(手前)に要請趣旨を述べる権田中央副委員長(27日午前、同省門前で)
省庁に出勤する職員にビラを(左下)
タクビジョン小委員会報告の積極面を活用し労働条件改善を
自交総連本部(飯沼博委員長)は10月26、27日に、全労連が提唱する「もう一つの日本をつくる」官民一体の運動に呼応し、中央行動を実施、全国(大阪地連6人)からのべ約1000人のなかまが2日間、奮闘しました。
学習、請願、交渉に1000人
本部は26日、「実効ある運転者登録制度の実施、労働条件の改善はかれ」とした政策要求実現学習決起集会を都内で開催し、13地方155人が参加しました。
飯沼委員長は「この先10年を決める歴史的たたかいの第2ラウンド。交政審タクビジョン小委員会報告の積極面を実効あるものにする運動を強化していく」とし、全国的な運賃改正への動きに対しては、「ノースライドで確実に労働条件改善が担保されなければならない」と表明。今村書記長は基調報告で同小委員会報告のポイントと今後の運動方向を示し、続いてタクシー運賃改定の歴史と課題を菊池書記次長が講義しました。
地方から4人が発言。大阪は沢田副委員長が報告し、宮城は憲法25条(生存権)をかけ裁判闘争を提起。報告のなかで東北運輸局が仙台の緊急調整措置発動基準で、苦情、事故件数が少ないことをあげ発動しない実態を報告。鷲尾氏は「命を削って乗務員が安心・安全を必死に守っている実態が解っていない」と憤りを述べました。
27日、霞ヶ関での早朝宣伝後、国土交通省と厚生労働省に個人請願。タクシー規制緩和を事実上見直させた交政審タクシー小委員会報告で提起された、運転者登録制度の実効ある実施や劣悪な労働条件改善を求める請願書を参加者各人が提出しました。
国交省前には、全労連の小田川事務局長、交運共闘の鈴木副議長をはじめ、全運輸や全建労のなかまが激励に駆けつけました。
【弾圧事件】3人を不起訴処分
2006/11/06
10月26日、奈良地方検察庁
【速報】 10月30日、4・8奈良学園前不当逮捕弾圧事件弁護団の坂田弁護士から、「奈良地方検察庁が26日付けで3人を『不起訴』処分にした」と、大阪地連に連絡がありました。
大阪地連の権田委員長は「4月8日の奈良西警察署による不当逮捕から7カ月、同警察署への捜査中止、奈良地方検察庁に対する3人の不起訴を要請する団体署名など、全国のなかまの組合弾圧に対するご支援に心から感謝申し上げます」と紙面を通じ謝辞を述べています。
支援共闘会議は11月6日、報告集会を18時30分から自交会館でおこないます。
近畿運輸局・タクシーセンターと交渉
2006/11/06
1カ月で81件指導
10月1日から点数制によるタクシー乗務員等の違法行為に対する措置強化に対して、調査をふまえ大阪地連(権田委員長ほか13人)は10月31日午後、近畿運輸局で、現場とかい離した事案や問題点を指摘、地連としても初めての試みで、局(桐原旅客課長ほか3人)・センター(福薗専務ほか2人)同席での交渉を行いました。
大阪地連は、指導員の身分、人数、服装、勤務時間、取締り地区や実態にそぐわない乗り場問題、チャブリ行為(客引き)、指導後乗務員に弁明が認められていない点など指摘し是正を求めました。
福薗専務は「実態にあっていない」と率直に認め、1カ月で81件指導したことを明言。「センターとして独自に重点監視地区を設け、関係機関と調整しながら輸送秩序の回復をめざしている」と理解を求めました。
最後に、権田委員長は「タク特措法改正との関係があるが、地理試験の高度化、本来事業者がやるべき問題だが乗務員の学習・研修の制度化、全府下的な登録制度の拡大、国からタクセンへの財政投入の4点を国交省に上申してもらいたい」と要請しました。